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研究室アルバイトのメリット

授業料、生活費、通学費やパソコンの購入など、大学生活では稼ぎが無いのにお金はかかる。新学期の忙しさも落ち着き、アルバイトを探している人もいるだろう。とはいえ、長い受験競争を経て勝ち取った、せっかくの大学での勉強の機会があるのに、学問とは関係ないアルバイトに多くの時間を費やすのに疑問を感じる人もいるかと思う。せっかく大学の設備や資料へのアクセスがあるのに、授業料の元を取らないのはもったいない。

そんな大学生には、研究機関、大学研究室でのアルバイトをおすすめしたい。

これまで「研究インターンシップ」の記事をいくつかポストした。インターンシップといえば、何となく無償で「研究を体験してみる」感じがするが、国内でも時給は安いが給料をもらえる場合がある。研究費の用途にも「人件費」というのがあり、それぞれの研究テーマに必要な業務にはパートタイム学生も雇用できる仕組みがある。

研究室側としては、雇用に付いてくる保険なども重要なメリットだ。生命科学研究では危険な作業はめったにないが、たとえ少ない時間数でも雇用されているとなれば、万が一の事故などに対する備えになる。さらに雇用前には情報と安全の研修プログラムが受けられるので、大学の組織としても、何となく研究室に出入りしているよりは、いろいろ安心だ。

大学によっては「早期研究体験プログラム」のようなオフィシャルな制度があったり、最終学年の「卒業研究」などがあったりするが、カリキュラムの一部となると、給料は出ない。そういう「本番」の研究活動を始める前に、いろいろな研究室を見ておく良い機会にもなる。

生命科学系では、研究に使う動植物の維持に関わる作業があるほか、簡単な作業から徐々に始めているうちに、大学院生とほとんど変わらず研究室に入り浸る生活を始める人もいる。コンピューターを使ったデータ解析(バイオインフォマティクス)分野は、実験に失敗して貴重な検体や高価な試薬を失うリスクが無いので、プロジェクトを任せやすい。学べるスキルも役に立つものが多いことから、特に研究経験を積むのに良いと思う。

アルバイト募集は大学の掲示板などに載るものは少数で、「希望者がいたら」始められるため、希望する分野の研究室に直接問い合わせてほしい。修士課程の学生が無給で日々研究に励んでいるのに、学部学生にアルバイトでお給料を出すのは…という考えもあるので、あとは個別に交渉ということで!

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