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【今日のnote】「煩悩」の棚卸し① 〜はじめに〜


 どうも、狭井悠です。

 毎日更新のコラム、95日目。


 先日、小説の書き方を直接教わった恩師と、東京の思い出の場所、六本木でお食事の時間をいただき、再会を果たすことができました。

 その日の夜は、同じく六本木にある、僕にとっての第二の故郷ともいえる紹介制バー「A」にて、恩師含め、懐かしい方々ともお会いすることができ、ほんとうに感無量でした。


 恩師からは、ふたたび小説を書き始めるにあたり、たったひとつの、そして最大のアドバイスをいただいています。

 それは、「煩悩を捨てろ」ということ。

 先日、以下のコラムにも、この金言については書き残しています。


 そのため、今回から、何度かに分けて、「煩悩の棚卸し」をやってみたいと思います。

 テーマがテーマなだけに、非常に恥ずかしいものになると思うのですが、自分の持つ煩悩と向き合い、そして捨てるために、何を改善すべきなのかを見える化するべく、あえて書いてみます。

 今回は、煩悩の棚卸しをするにあたって、はじめに書いておくべきだと思ったことを徒然にまとめてみますので、よろしくお願いいたします。



「煩悩が混じると、文章は濁る」

 恩師からは、このように教わりました。


 なぜ、煩悩が混じると文章は濁るのか?

 それは、利他ではなく、利己の観念が混じるからだと理解しています。

 また、世の中に必要とされる作品や文章の特徴として、「奉仕」というキーワードがあるように、昨今の僕は考えています。

 自分のために書くのではなく、誰かのために、この世の何かのために、奉仕の気持ちで書く。

 使命に導かれ、自己から解脱して、ただ、がむしゃらに書く。

 書かざるを得ないテーマに向き合うことで、はじめて、多くの人が読まざるを得ない物語が生まれる。


 そのゾーンに入るためには、己の煩悩を捨てなければならない。

 これはもはや、求道精神に近いものがあるのかもしれませんね。



 そして思えば、恩師に「煩悩を捨てろ」という金言をもらう以前から、すでに僕は、己の煩悩と向き合う試みを続けてきました。

 そのひとつに、山に登るという行為があります。

 修行僧が登るような霊山に挑戦し、俗世から離れ、自然の中を歩き、己と向き合う。

 以下の2つのコラムでは、その時の模様を書いています。

 なお、実はペンネームの「狭井(さい)」という苗字も、昨年、山から降りたときに思いついたものでした。

※ちなみに、上記のコラムは、何度も後編の執筆に挑戦しているのですが、まだアップロードできていないです。すみません。1300年もの歴史を持つ大峯山について語り尽くすことは、ほんとうに、すごく難しいんです。もしかしたら、来年予定している3度目の登山で、やっと後編を書くことができるのかもしれません。気長にお待ちください。

※上記のコラムには、僕が「狭井」と名乗ることになった経緯が記されています。三島由紀夫さんが絶筆である「豊饒の海」を書くための霊感を得たとされる、三輪山への登山の一部始終をまとめています。狭井悠の原点。ぜひとも、読んでいただきたいコラムです。



 このような経緯を今、あらためて確認していると、恩師から「煩悩を捨てろ」と助言されることは、もはや予定調和に近いものがあったのかもしれないとさえ思います。

 僕自身が、薄々気づいていた自らの問題点を、恩師は僕に数年間会わずとも、すでに見抜いていたということです。

 恐れ多く、そして、とてもありがたい。



 というわけで、これから数回に分けて、自らの煩悩と向き合うという、非常にハードなテーマの物書きをやってみたいと思います。

 険しい山に分け入るように、自分のルーツをたどる旅になりそうです。

 取り急ぎ、自らの煩悩の棚卸しをするにあたって、向き合わなければならないと思っている見出しを、思いつくままに書いてみました。

・承認欲求

・成功願望

・恋愛依存

・自己陶酔

・厭世主義

・超人思想

 煩悩というテーマから、ふと思いついた言葉を羅列してみましたが、もう、これら6つの見出しを見るだけで、己の内側に悶々と渦巻く煩悩が透けて見えるようで、震えるくらい怖いですね。

 書きたくない。

 しかしながら、これは挑戦です。

 自らの恥を棚卸しする修行だと思って、これらをひとつひとつ、煩悩という言葉を共通言語にしながら、書きほぐしていきたいと思います。

 6日間連続で書き切るには、あまりにも苦しいテーマなので、休み休み、時間をかけて棚卸しをしていくかもしれません。少し時間がかかるかもしれないことは、どうかお許しください。

 お見苦しい点も多々あるかと思いますが、読んでくださる皆様、どうか気長にお付き合いくださいませ。


 それでは、今日はここまで。


 今日もこうして、無事に文章を書くことができて良かったです。

 明日もまた、この場所でお会いしましょう。

 ぽんぽんぽん。

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