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【連載詩集】No.30 わたしの心の中の空席。


 わたしの心の中には空席がある


 しかし、そこには

 誰も座っていない


 いつからか

 その空席は

 ぽつねんと

 わたしの心の中にあった


 あの空席は

 なんのためにあるのだろうか


 誰かをむかえるために

 あるような気もするし

 たんなるオブジェとして

 用意されているだけのような気もする


 わたしの心の中に

 ぽつねんとある

 しずかな空席


 今日も

 誰を迎えるわけでもなく

 心の中にとけこむように

 ただそこにある




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