見出し画像

【ハコネエコビレッジから考察する村作りにおいてのリーダーとは?】

いきなりですが、みなさんは《村のリーダー》と聞いてどんな人を創造しますか?
エネルギッシュな力持ち?
村生活においてなんでも出来る人?
山林に詳しく全てを網羅している人?

なんと!ハコネエコビレッジ村長はどれにも当てはまりません笑

ハコネエコビレッジ村長石井真は、本家は農家であるものの、分家の自分ちは普通のサラリーマン家庭。農家の手伝いはこれっぽっちもした事無かったんです。
本家の農家暮らしに豊かさは感じていたものの、思春期の石井少年は例に漏れず「トカイカッコイイ、トカイイケテル」のTVショーのプロパガンダの大号令に従って心は東京人でした笑

つまり、里山暮らしは正真正銘ズブの素人。
火の付け方も知らず薪と格闘する数時間。
みんなが動いている中、何もやる事が見つからずひたすら掃除などなど笑

開村から3年今でこそ里山LVはちょこっとずつ上がってきていますが、
村人からは、何もしない&何も出来ない村長と揶揄されています笑

実際、これから村作りします!とハコネエコビレッジに遊びにきた人が『何もしない、いや何も出来ない村長まこっちゃんを見てこれからの村作り安心しました!こういうカタチの在り方もあるんですね』って爽やかに語っていった程ですww

それでは村作りにおけるリーダーってなんなんでしょうか?
それはズバリ

《空気作り》

だと私は思います。

ハコネエコビレッジを訪れた皆さんが口々に言うのが『この村に流れている空気感がなんかいい!』と言ってくれます。

その空気感の根っこの一つには特有のコミュニケーションがあります。

私が1番大事にしているのが何よりも空気作りでありコミュニケーションです。
それは相手を侵略しない《マイルームコミュニケーション》というコミュニケーション方法。

マイルームコミュニケーションとは、伝え方の技法で『私は〇〇だと思うけど、〜さんはそれを聞いてどう感じる?』と伝える事です。そうすると聞かれた相手の方に主導権があるので相手は自分の心に問いかける余裕ができ、その時の本心を言いやすくなります。
もちろん相手を責めない心がけは大事です。

それを繰り返していくと少しづつお互いの価値観が分かり合い、お互いの[心と心]が繋がり合います。そしてそこに見えない《空気感》が生まれます。

村で色々起こる出来事は全て意味があっていいも悪いもありません。全て村人同士が繋がるいいきっかけです。

あれが出来るこれが出来るは、おいおいみんな出来るようになる。
それより何より空気が悪かったら何も生まれない。
逆に安心安全な空気が流れている場であれば、どんどん村人の特技が生かされて村が活性化していく。
そしてその《繋がり感》こそが村の発揮される価値になっていく。

現にハコネエコビレッジは、村人がソーラーつけてくれたり、ピザ窯作ってくれたり、炭焼き小屋作ってくれたり、畑耕してくれたり、タイニーハウス作りを教えてくれたり、循環式縄文トイレを作ってくれたり、音楽フェスや森の中結婚式などのイベントをしたり、数えだしたらキリがありません。
みんな村人や村人のつながりのお友達が善意で嬉々としてやってくれています。

里山では1人では生きて行けません。都市では考えられないくらいに不便です。自分1人では時間がかかってご飯一つもままならない状況です。
だからこそみんなと協力して《生活》していくんです。そこに自然と都会では感じられない《家族感・つながり感》が得られます。

生活していくことによって自然と自分の役割がみえてきます。男は男らしく、女性は女性らしく。
お互い言葉で家族だよね?繋がってるよね?って話さなくたって、自然と生活を共にすることによって見えないところで繋がっていきます。そしてみんなで一緒に生活する事で言葉にならない“一体感”が感じられます。

“誰かのためになっている”という事がダイレクトに感じられる里山生活だからこそ、都会では感じにくい繋がり感を感じられると思います。

みんなが安心していられる空気感。
その村に流れる見えない《空気作り》が村作りにおいてのリーダーの役割なのではないかと私は思うのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?