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おいでよ宣伝美術の森

ご無沙汰しております。宣伝美術の山本です。

今回は宣伝美術のすばらしさについてお伝えするべく筆を執らせていただきました。私はほぼ宣伝美術で公演に参加しております。フライヤーやチケット、パンフレットなど宣伝に使用するものを全て一から作る役職です。webページを作ったりなどもしました。そんな愛しい宣伝美術の良い点を三つほど紹介し、皆様が少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。また私流の見解ですのでそこはご容赦ください。

1、作り方は自由である

よく誤解されがちなのが「宣伝美術は絵が描けなければいけない」ということです。違います!違います!

そんなことはありません。確かに使用するツールは無料や有料のお絵描きソフトが主だったりしますが、絵を全く描かずに宣伝美術をすることは可能です。今回の宣伝画像も全く絵は描いていません。画像編集やコラージュ、図形のみでも作れます。ちょっと枠を囲っただけでカッコよくなったりもします。ギャグっぽくなってしまいました。

後はフォントや素材のパワーを借りることもできます。ありがたいことに無料のカッコいいフォントや素材がネットに溢れています。それらの力を借りて作るのもなかなかおもしろいのでお勧めです。

確かに絵が描けると手段は増えますが、絵が描けなければ門前払いということは全くありません。「ちょっと画像はりつけるだけなら…」「かっこいいフォント知ってる!」「画像ツールで人を消したりするのが趣味です!」そんな方はようこそ宣伝美術の森へ。

2、一人で作るものではない

他の役職でも言えることですが、宣伝画像は一人で作るものではありません。確かに分担してWEBの人はWEB、フライヤーの人はフライヤーと言ったように一人一つ作っていきます。

しかし行き詰った時には他の役職の人、他の宣伝美術の人が意見をくれたりします。実際今回は何か詰まったら即座に意見を貰うようにしていました。自分の視点から見えないものや、こういうの作りたいけどどうやって作ればいいの?となったときに知恵を絞ってもらったりします。

そして一番近くで共に作り上げていくのが演出さんです。話し合ってフライヤー等を作品に合わせて作るのですが、ある時は河川敷で殴り合って決めることも、驚くほどツーカーに決まることもあります。この意見をすり合わせる工程が宣伝美術の難しいところであり面白いところだと私は思っております。

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ところでサムネイルのこの画像なんだと思います?

二時間強かけて作ったのに演出の山本がボツにしたロゴです。

めちゃくちゃ力作だったんですけどボツにされました。こういったことが日常茶飯事にあり「くそー!!!」と頭を抱えることも多々あります。しかし、後で振り返ると確かに作品の雰囲気に合っていなかったかもと気付かされることもあり、この視点は一人で作るときは得られないものです。え?今回は演出と宣伝美術兼職だから一人しかいないでしょ!ですって?頑張って分身しております。

と、このように一人で作るわけではありません。少しでも宣伝美術への不安が消えたあなたはようこそ宣伝美術の森へ

3、残るものを作ることが出来る

最後にして最大の良いところです。これは私の尊敬してやまない先輩からの受け売りなのですが、「宣伝美術の作るものは手元に残る」「舞台を解体した後も残り続ける唯一ものを作り出せる」であるということです。

演劇とは基本消え物です。映像以外でもう一度見ることはできず、舞台はいつまでも残すことができず解体せざるを得ません。後は思い出や記憶でしか存在できない淡い存在です。しかし宣伝美術の作るものは印刷物であれWEBページであれ半永久的に残り続けます。ふとパンフレットを開いた時に公演の事を思い出せるもの。それが宣伝美術の作り出すものであると私は信じています。そんなものを作りたいと信じて止みません。

少しでも興味を持ったという方、ようこそ宣伝美術の森へ


さて、いかがだったでしょうか。最後になぜ筆を執ったのかを少しお話して終わりたいと思います。

この二年間のコロナ禍でも色々と役職の引継ぎなどは粛々と進んでいました。しかし役職の面白いところや難しいところのエッセンスはまだまだ伝えきれていないと私は思っています。もっと業務連絡的ではない方法があったのかもしれない。後輩がどう思っているかはわかりませんが、かなり退屈な説明になってしまったかもとずっと考えてきました。

そこで自由に書き連ねていいnoteに思いのたけを綴っておこうと思い立ちました。誰が見るともわからない完全に自己満足ではありますが、少しでも興味が出たという人が現れれば万々歳です。

それでは以上宣伝美術の山本がお送りしました。

「2XXX年(にせんえっくすねん)から愛をこめて」公開まで今しばらくお待ちください!


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