漢方勉強10の心得

「漢方を勉強したいけど、何をどう気をつければいいか解らない。」
「本とか勉強会とか行ってみたけど、間違ってる情報もありそうで・・・。」

漢方医学を勉強する際、こう思われた事が必ずあると思います。

漢方医学は、歴史的に紀元前から行われてきた伝統ある医学です。でも、現代医学の面から見たら、間違いや効果が無かったり、根拠が薄いという面も多くあります。

その様に、治療の根拠に乏しい面があるという事は、そこに不明確な情報が存在してしまうという事でもあります。

今回私がこのnoteを書いたのは、「そんな状況に対して何とかアプローチ出来ないか?」という想いからです。

「間違った情報が多いのなら、正確な情報見極めて安全に漢方を学べる方法があれば良いんじゃないだろうか。」

色々と考えた中で、このひらめきが一番私の中でしっくりと来ました。このひらめきに沿って、「漢方勉強10の心得」は書かれています。

「10の心得」というと大袈裟ですが、これらはいつも、私自身が気を付けている事でもあります。ですので、このnoteは私自身への自戒を込めて書いたとも言えます。

皆様もどうかこのnoteを読んで頂いて、漢方の勉強の助けにして頂ければ幸いです。

本noteは無料か有料か迷いましたが、色々とご意見を頂き100円とさせて頂きました。漢方の勉強全てに関わってくる分野ですので、多くの方に読んで頂ければ幸いです。

尚、ご感想等も頂けると嬉しいです。

また、下記の「名古屋漢方」ブログで色々と漢方関連の情報発信を行っておりますので、お時間がございましたらお越しください。

本noteを買われるかどうか迷われておられる方が見えましたら、先にブログをご覧いただければと思います。

それでは、今から私が実際に行っている「漢方勉強10の心得」を順にご紹介していきます。どうぞよろしくお願い致します。

初心忘るべからず

何かを始める時、「初心忘るべからず。」とよく言われます。「何だ、そんな事か。」と思われるかもしれません。ですが、私はこの言葉を実践するのは非常に難しいと感じています。

勉強でもスポーツでも、仕事でも何でもそうじゃないでしょうか?最初はアドバイスを色々と聴いていても、色々と上達していくにつれて、自分の方法にしがみついてしまうものです。

スキルが身に着いて上達する事が悪いという事では無く、そこで驕(おご)り高ぶってしまう、見下してしまうという事に気をつける必要があります。

この「驕り高ぶる」という状態は、漢方の証を診ますと「胃実」という異常所見の一つを引き起こす場合があります。

胃実という状態になりますと、胃の動きが悪くなって消化不良等や咳、喉の違和感という症状が出てきます。

つまり、胃が詰まって身体の気血の巡りが悪くなる訳ですから、自分自身にその悪影響が出てくる訳です。

また、「驕り高ぶる」という精神状態は、言い方を変えれば「他人を見下している」状態になります。その様な精神状態では、漢方医学の深淵である「道」に至る事は難しい様に感じます。

「道」の状態は、老子道徳経において「上善は水の如し(水の様に素直で人と争わず、心安らかに自然に振る舞う状態)」とされています。また、仏教でも、「初心」を大切にしています。

これらの状態を簡単に表現しますと「素直な心」になります。素直な心は柔軟で前へ前へと進む、非常に強い心だと言えます。

漢方を勉強していく上でも、折に触れて「初心忘るべからず。」と思い出して素直な心で居る事が大切です。

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