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伝えるためには噛み砕け!

マッシュミュージックスクール代表・OFFICE NAMEKO代表の湯澤真人です。
今日は人に何かを伝えるためのテクニックを綴ります。

教育とはその分野において修練・練成して洗練させた自分の知識・経験・技術を伝承していくことです。
しかし伝え方一つで相手の受け取り方が全く変わっていきます。
ギターで右手の振り方を教える時、

「ここはね、キュッとやってクッとする感じで!」
「右手の振り始めは瞬発力を持って20%の力から弦に当たる瞬間に100%にしてその後20%に戻して、、」
「手に付いた水を払い落とす動作のイメージで右手を振ってみよう。」

どれも最終的には同じ意味ですが、感じ方・捉え方が全く異なると思います。


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①分かりやすさも人それぞれ!
みんな育った環境が違います。
みんな様々な人に出会って影響しあっています。
親・学校・職場・メディアなどなど。
合わせて出会い方・考え方・行動基準も違います。
それらの環境で培われた経験がみんな違うのです。

ということは、
自分の経験にあった言葉や出来事に沿っていくと分かりやすいわけです。
「この感じ、、あ!あの時と一緒だ!」

その中で脳をどう使ってきたかで理解の仕方も変わってきます。
私は音楽教育の中で生徒がどのように脳を使って理解しているかを観察・推測してきました。
その結果「感覚派・論理派・バランス派」に分類して傾向ごとに生徒にあったレッスンをすることにしました。


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②感覚派の人に伝える
いわゆる右脳で物事を捉える傾向にある人です。
言葉よりも身体を動かして五感を働かせ、大まかに再現するのが得意です。

このタイプの人には
私が演奏している姿を見せて真似てもらうようにしたり、
実際に音を出してその音色を聞いて感じてもらったり、
生徒がコードを押さえて私が直接弾くことにより左手に直に振動を感じてもらったり、
視覚・聴覚・触覚などの五感を刺激するように伝えると効果的です。


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③論理派の人に伝える
いわゆる左脳で物事を捉える傾向にある人です。
身体を動かすよりも言葉や数字を用いて一つ一つの動作を細かく理解するのが得意です。

このタイプの人には
演奏する際の必要な動作の意味を伝えたり、
動作や考え方の割合を数字にして伝えたり、
複数の動作を一つ一つ確認しながらゆっくり進めたり、
動作に対して言葉や数字で置き換えて伝えると効果的です。



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④バランス派の人に伝える
右脳・左脳をバランスよく使っている傾向にある人です。
五感情報やイメージを言葉・数字にしたりするのが得意です。

このタイプの人には
演奏する際の動作を一般生活の動作に置き換えたり、
言葉や数字を覚える際に関連する物事の名前に置き換えたり、
動作や言葉・数字を何か例えてイメージさせて伝えると効果的です。


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⑤決して10:0ではない。
ここまで3つの分類を書きましたが、一人一人が確実に1つだけの傾向にはありません。
瞬間瞬間ごとに脳の使い方が違ったりもします。
論理派の人も感覚的な時はあります。
なのでその時は感覚的に伝えます。逆も然りです。
相手の言動・行動を観察してその時々にあった伝え方をしましょう。


まとめ
①人それぞれ理解・納得の仕方が違う
②感覚派の人には五感をフルに生かそう
③論理派の人には理路整然とした言葉で伝えよう
④バランス派の人には何かに置き換えてイメージしてもらうと分かりやすい
⑤決して一つの傾向に分類されるわけではなく、状況ごとに違う。

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実践ガイド

①相手の言動・行動を観察して何に興味を示しているか、何に重きを置いているかを判断。
左右脳の使用優先順位を推測しよう。

②それぞれの特性にあった伝え方を実践して効果があるかを確認する。
効果を感じられなければ派閥を変えて別のアプローチで試してみよう。

③ ①②の小さなテストを繰り返して相手とのやり取りをスムーズにしていこう。

このマガジンでは音楽教育の現場で学んだ視点・考察などを綴っていきます。
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