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ベテランと若手が一緒に躍動するこの一年は、きっとぜいたくな一年になる 【オープン戦 3/19 広島⚫️】

雄平が、村上くんに何か教えている。みやさまと必死に特訓してフォームの微調整をしてきた村上くんに、変なボールの打ち方教えているんじゃなかろうかと私はどきどきする。そんなことはつゆ知らず(当たり前だ)雄平はにっこにこ笑っている。とてもかわいい。今日も平和だ。

「レギュラーじゃない若手たちは、開幕一軍を勝ち取るために、オープン戦に合わせて調子を上げてくる。ベテランたちは、開幕に合わせて調子を上げてくる」と、少し前に親愛なる先輩が言っていた。

ぐっちのオープン戦の打率を目の端でそっと見ながら、ちょっとばかりどきどきしていたけれど、開幕まであと10日と迫った今日、先輩のその言葉を証明するように、おじさんたちはたいへん躍動した。

ぐっちがとてもぐっちらしいヒットを打ち、こりゃまたエイオキ先輩に走らされるなと思っていたところ、エイオキ先輩はなんとホームランを放った。おかげでぐっちは今日はゆっくりとホームへ返ることができた。先輩優しい。

ぐっちは次の打席でもヒットを放ち、エイオキは四球を選び、なんと二人でダブルスチールを仕掛けた。今日はおじさんたちのエンターテインメントショーか何かなのだろうか。おじさん好きを楽しましてくれるとかそういうイベントの日なのだろうか。まあ失敗したけどそんなの実質成功である。当たり前だ。

ここのところの若手の躍進はあまりにまぶしかったけれど、ここに来て、塩見かというくらいに打ちまくって走りまくるおじさんたちを見ていると嬉しくなってしまう。もはや「打ちまくって走りまくる」の代名詞を塩見にしてるけど。

この、おじさんたちと若手たちが、一緒に活躍しまくるというのは、この一年のヤクルトの見どころになってくるのかもしれないな、と思う。それはもしかしたら今のこのチームの、「らしさ」なのかもしれない。そして言うまでもなくそれは、いつまでも続くものじゃない。それが見られるのはとにかく今の所、この一年だけだ。こんな年があったんだよ、と、いつか話す年になるのかもしれない。大切な、とてもぜいたくな一年だ。

のんびり(でもそれなりに振り回されながら)オープン戦を見ていると、この時間は、あの休みの時間があったからこそだな、と、改めて思う。選手がまた走れるのも、私が試合を楽しめるのも。「実戦」を離れる時間というのは、あらゆる意味で大切なのだ、きっと。

とはいえ、心底待ち焦がれた開幕まで、いよいよあと10日。たくさんたくさん、おじさんたちと若者たちの活躍が見られますように、どうか怪我なく一年間プレーできますように。にこにこビールが飲めますように。いい加減10本以上ヒット打つなら勝ちますように。開幕戦で20点とりますように。


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