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それでも小川さんとみやさまが率いてくれるヤクルトが好きだった【9/7巨人戦●】

CS出場の可能性が消滅したこの試合(残ってたのかよ!という話ではあるが)、一夜明けるといろんな人の去就が発表になっていた。

ある程度覚悟していたことかもしれない。もちろん、仕方がないことかもしれない。「情」で球団運営ができるわけでもない。そういう世界ではない。

それはわかりきった上でなお、人の感情というのは複雑だ。

寂しさややるせなさは、理性で抑えられるものではない。

監督とヘッドコーチが辞任を発表するきっかけとなった試合は、6-10で負けるという、今年のヤクルトの象徴のような試合だった。

つまり、先発が早速打たれ、でも自らのバットでその失点を取り戻し、かと思えば降板し、あとを引き継いだリリーフがみんな仲良く打たれ、こちらはこちらでそれなりに(13安打…!)打ちはするけれども相手にもそれなりに(16安打…!)打たれ、まあさすがにこれだけ打たれればそりゃ負ける、という試合だ。

もちろん、何度も何度も「なんでやねん!!!」と、私は叫んだ。点をとってもとっても取られる図、というのはそれなりに絶望的でもあった。ストレスフルでもあった。私はその夜、「バーで好きな人と二人で静かに飲んでいたら関西弁のジェイソンがバーに乗り込んでくる」という夢を見た。ちょっと専門家の方には私がヤクルトが負け続けることによっていったい何を抱えることになったのか診断していただきたい。だいたい好きな人っていうのが誰なのかもよく分からない。

とにかく、関西弁のジェイソンが現れるくらいは、混沌としたシーズンであった。本当によく、点を取られた。

でも同時に、本当によく、打った。今日に至ってはブキャナンがセーフティバントを決め、その後、河田さんの制止を振り切ってホームまで激走し、1点を返した。ここに来て急成長中の松本くんは、猛打賞を打った。

シーズンを振り返れば、村上くんという未来の希望が現れ、30本を超えるホームランを打ってくれた。てっぱちはひたすら走りながら打ち、ココちゃんはアーチを描き続けた。

今年も忘れられない試合が山のように生まれた。39歳のカツオさんがノーノー未遂をし、村上くんがサヨナラを打ち、そしてスターてっぱちは200号のサヨナラ満塁ホームランを打った。

たぶん、サヨナラはするよりもされる方が多かったシーズンだ。歓喜するより絶望する方が多かったシーズンだ。それでも、ワクワクした試合の、涙した試合の、その記憶は鮮やかに、強烈に残っている。

なんだかんだでやっぱり、今年だって、ヤクルトを応援するのは、楽し勝ったのだ。

そういうチームを、小川さんやみやさまは、引っ張ってきてくれた。そりゃ成績を見ればまあとんでもない。16連敗もすれば17年より悪い防御率だって誇った。でも、楽しい野球だって見せてくれた。

この前のカツオさんが勝った試合を、ママ友が見に行っていた。「とってもいい試合だったね、ヤクルトは応援しがいのあるチームだね」と、そのママ友はメールをくれた。

そして、「for the カツオに泣ける。スクイズで小川さんに惚れ直した」と。特にヤクルトファンではないそのママ友は言ってくれた。

こういうチームを今年も応援してこられたこと、そしてそのチームを小川さんやみやさまが率いてくれたこと。それをとても嬉しく思うし、最下位なのになんか少しだけ、誇らしく思う。

そんなシーズンを、今年もありがとう、応援させてくれてありがとう、と思う。

小川さんとみやさまが、このジェットコースターみたいな日々からまた少し離れ、ご家族と過ごす時間が少し増え、穏やかな日々が増えたらいいな、と、今はそんな気持ちになりつつある。投手のボールにも人生にも、緩急は必要だから。

そしてシーズンの残りは、一つでも多く良い試合が見られますように。ハタケがホームラン打ちますように(まじで。)


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