トリプルファイヤー リズムアナトミー Vol.2 原稿

1. 前口上(生きたポケットティッシュ)

正月、実家でのんびり過ごしていた。暇なので近所にできたというローソンに行ってみた。会計の際、おばちゃんがサービスでポケットティッシュを袋に入れようとしたところ、ティッシュが魚のように跳ねて手から滑り床に落ちてしまった。おばちゃんは「生きてたね」といって笑った。

リズムには死んだものと生きたものがある。生きたリズムとはこのティッシュと同様に飛び跳ねたりして動くもの。前回も話したがリズム=運動。さらにはティッシュが落ちたという現象に対し「生きてたね」と合いの手を入れたおばちゃんも音楽的。合いの手はアンサンブルひいては音楽の基本中の基本。今回は生きたリズムのために我々に何ができるのかということをアンサンブルの面から考えていきたい。

2. 今回のテーマは「アンサンブル」

前回はリズムの構造、仕組みについての話だったが、今回は(リズム面における)アンサンブル編ということで、どのように演奏ないし合奏するかという話になる。ニュアンスややタイミングなど今回扱うものはすこぶる微妙。例えば16分音符といった数値に置き換えて表すことができない領域に入るから感覚的に話になってくるし言語化が難しい。できている人ほど涼しい顔でこなし、多くを語らないからヒントも少ない。

自転車に乗れない人が自転車の乗り方について説明していくようなものだが、できないながらも想像して考えていくしかない。トリプルファイヤーのアンサンブルに関しては現在も継続して取り組んでいるところで、このイベントでは弱点をさらけ出すことになる。個々の技量があがっても他の楽器の演奏にうまくハマった演奏ができるかどうかはまた別のディメンション。

難しそうな話題だが、合唱する際にいかに皆と歌を揃えて一体感を出していくかということと取り組むべきことは大して変わらないはず。そう考えればもう少し身近に感じられるか。

3. コピバン、そのしっくりこないもの

そもそもリズムないしいわゆる「グルーヴ」というものに関心を持つようになったのはサークルのコピバンのライブで色々な人の演奏を聴いたときのこと。似たような曲をやっていても気持ちが良いと感じる人とそうでない人がいるということに気がついたことがきっかけ。

また、コピバンをやるときにフレーズを「正しく」コピーしてスタジオで合わせてみてもなんだかぐっとこない演奏になることが多く、どうしてこうも違ったものになってしまうんだろう疑問に感じることが多かった。さらに、元の音源の演奏はなぜこれほどまでに素晴らしいのだろうとも思った。

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トリプルファイヤー リズムアナトミー Vol.2 原稿

Torii Masamichi

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