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フジロック・ジブリ・スコセッシ

mei eharaバンドセットでフジロック2023に出演して本日帰京した。二度目のフジロックだ。前回トリプルファイヤーで出演したのは2017年だから6年ぶりのこと。考えてみると『FIRE』を出したのもこの年だったか。歳月人を待たず……。

2回目のフジロックも1回目と同様にとっても楽しかった。スマホで確認してみたところ、この土日で合計3万5千歩も歩いたようだ。普段は一日あたり5千歩程度しか歩いていないから、いつもの3倍以上動き回ったことになる。疲労もそれなりに蓄積されており、今猛烈に眠い。眠いのだがやらなきゃいけないことをいくつか残した状態だから眠るわけにもいかない。

出演は二日目の夕方17時からだったため、当日の午前9時に東京を出発した。完全夜型人間には早起きである。前日の夜、早く布団に入ったところでスムーズに入眠できないのはわかりきっていたから元より諦めてTSUTAYAで借りてきた『千と千尋の神隠し』の続きを鑑賞して過ごした。

これまでジブリ映画に親しんでこなかったから、『君たちはどう生きるか』の熱にあてられる形で未見の作品を観てみようと思い立ち、数年ぶりに渋谷のTSUTAYAに行ってDVDを何本かレンタルしてきた。借りたのは『天空の城ラピュタ』『紅の豚』『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』だ。『もののけ姫』『崖の上のポニョ』『ハウルの動く城』は貸出中で借りられなかった。

それでまず『千と千尋の神隠し』から観てみたわけだが、あまりのおもしろさに動揺した。まるでバイトの初日を思わせる切迫した描写が忘れがたい。主人公の千尋が謎の少年ハクの指示に従ってボイラー室まで行き、釜爺にここで働かせてくださいと懇願する場面だ。右も左もわからない状態で労働現場に投げ込まれたときの、戸惑いと恐怖と興奮がないまぜになった様子が見事に活写されていた。菅原文太演じる釜爺が仕事に忙しくて全然かまってくれなかったり、突っ立っていたらススワタリの邪魔になっていたり、釜爺に「手を出したんなら最後までやれ」と忠告を受けたり、千尋が善意で手伝ってしまったばかりにススワタリが仕事をすべて押し付けようとしてくるところなど、生々しくてドキドキした。

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