トリプルファイヤー リズムアナトミー 原稿

イントロダクション

・アメリカのチャートNo.1は?

まず一番始めに今アメリカでヒットしている曲を聴いてみる。

Bodak Yellow (Money Moves) - Cardi B
「金を動かしてるのは私ですけど何か?アンタなんかが気安く抱けると思うなよ」という内容。トラックはいわゆる「トラップ」。シンプルの極み。

現在アメリカでヒットしている曲の多くは「ループ」で構成されている。ループないし反復、繰り返し。そういう時代に生きているということをなんとなく意識してみるのも悪くないはず。

トリプルファイヤーの音楽も基本的にループでできている。コード進行もまったくないわけではないが、基本的にワンコード。メロディもあるのかないのかわからない。だからリズムに聴かせどころを設けている。1小節ないし2小節のループにどれだけ躍動感を持たせられるか。そういう側面に気を配っている。

・個人的な話をさせていただきます(バンド加入前後)

リズムの変遷ということだがまず個人史から話したい。

バンド加入前の学生時代は60年代70年代のアメリカ音楽(ロック、SSW、ソウル、ファンク、R&B、ポップスなど)をメインに聴いていた。

For Sentimental Reasons - Danny Kortchmar
当時好きだった曲のひとつ。基本的にこういうアメリカの洒脱さのようなものが好き。

バンドに誘われたときの最初の触れ込み「ニューウェーブっぽいことやってんだけどスタジオ入らない?」by吉田

自分の趣味を一旦封印してNW周辺を勉強し直してみた。その結果自分の好みがはっきりしてくる。高田馬場のJoy Divisionと呼ばれるがイギリスのNWは特に好きではない。どちらかというとアメリカ派。

Genius Of Love - Tom Tom Club
バンドに誘われた頃に聴いて感動したバンド。いまだに好き。「シリアスでかっこいい音楽」よりも「お気楽で気持ちの良い音楽」という意識の萌芽があった。

ガンダーラ(エキサイティングフラッシュ) - トリプルファイヤー
バンド加入後最初に作った曲。16分音符が出て来るところが味噌。リズム上の縦のラインが揃わず未だに苦労している。音価の重要性に気がつくのは後の話。

一枚目『エキサイティングフラッシュ』の他の曲は基本的に8分音符で構成されている。いわゆるオーソドックスな「ロック」にのみ取り組んでいると16分音符と向き合わずに済んでしまいがちなのかもしれない。ちなみに「抱きしめたい」はシャッフル。シャッフルと16分が鳥居曲の核といえば核。

鳥居にとってトリプルファイヤーの歴史とはいわゆる「ロック的なものとは異なる”気持ち良さ”」をだましだまし音楽性に混入させていくという闘争(?)の歴史でもある。

・ガンダーラの元ネタ(いくつかあるうちのひとつ)

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トリプルファイヤー リズムアナトミー 原稿

Torii Masamichi

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