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新・オーディオ入門4 パッシブアッテネーター

あまりメジャーではありませんが、パッシブアッテネーターというコンポーネントがあります。 ムジカではCuculo-att2が相当します。 機能はプリアンプとほぼ同等ですが、増幅回路が搭載されてなく、電源を必要としません。価格も割安です。 そんな良いものがあるなら・・・と思われるかもしれませんが、 パッシブアッテネーターは『ある条件の下でプリアンプ以上の性能を発揮する』コンポーネントなのです。 ただし、『ある条件』は厳しく、多くの場合最高の性能を発揮できません。 パッシブアッテネーターは『はじめにパッシブアッテネーターがあった。パッシブアッテネーターこそオーディオであった。』というような オーディオシステムにおいてはびっくりするような素晴らしい性能を発揮します。 プリアンプが古くなったから安価なパッシブアッテネーターに変えようということではいけません。 パッシブアッテネーターを使用するからには、ラックでの置き場所やケーブルの種類や長さ、パワーアンプとの相性等を十分に考慮しなければなりません。 そして、これらが最適化されたとき、超低歪で、透明度の高い音になります。つまり、パッシブアッテネーターはオーディオ上級者用のアイテムなのです。 パッシブアッテネーターは入力インピーダンスは低めで、出力インピーダンスは高めです。 これではピンケーブルの長さの影響が大きくなりますので設置場所を工夫しケーブルを最短にしなければなりません。1m以下、できれば50cm程度が理想です。 これ以上長くなると高域特性が悪化し、ハイレゾ音源の超高域部分が消えてなくなってしまうことも。 パワーアンプは入力インピーダンスの高いものを選ぶ必要があります。 間違っても600オームの業務用のパワーアンプと組み合わせてはいけません。音量が1/4程になってしまう可能性すらあります。 設置場所も重要です。ラックのパワーアンプのすぐ上の段はパワーアンプからのノイズを受けやすく注意が必要。 パソコンや置くだけのスマホの充電器・ワイヤレスチャージャーの傍は高周波ノイズを発生しており、音楽信号に混入する可能性が高くなります。 また、ラックが金属製の場合、ラック自身のアースも重要です。