名曲358 「LOOPな気持ち」【tohko】

ーーふんわり曲が通り過ぎていく。これぞtohkoーー

【「LOOPな気持ち」 tohko】

 tohkoはこのnoteでは2曲目になる。前回に取り上げた「bad luck on love」はマイベスト100には入る名曲オブ名曲であった。ところが例によって一発屋という扱いにさせてしまっては申し訳ない。今回は雰囲気最強クラスの名曲を。

 「LOOPな気持ち」はセカンドシングルである。透明感ある曲調はまだ初々しさもある新芽のようだ。正直この時期ではなく春を思わせるきれいなメロディー。

{なつかしい気持ちで 坂道をのぼるころ 私は女の子だけども 負けたくはないの 彼女や彼のため 彼は彼女のため それだけが毎日のバイブルとか プライドじゃない いつだって悩みはある 明日につながることしよう!!雨が降る前に 駅まで走り出す}

 序章は甘酸っぱさを思い出したかのような瑞々しい歌詞。男女平等だった小学生のころから少し成長した微妙なお年頃。

{街々を走る 環状線 同じ時刻にホームで待ってる}

 環状線がポイントである。これがループな気持ちの比喩となっているわけだ。

{平凡なライフスタイル とても平凡な家庭と 歌いほうだいのボックスで 今日もこの前と 同じ曲うたって どうしてつまらない?}

 同じことの繰り返しに疑問を抱きたくなる、そんな時期を迎えているのだ。現状には大方満足しているのだろうが、何か新しい刺激を求めて。

{環状線 のりかえて 景色変えたい ループしたくない!!}

 !に味がある。そういえば?も多用しており、これは少々珍しい。

{すこしだけまちがってる あなたには知ってほしい 見てほしい一瞬を 写真よりほんとの一瞬}

 そのループな気持ちとは何なのか。もうわかるだろう、あなたとの関係性だ。きっと決断を迫られた相手は、大いなる一歩を踏み出すことになるのかもしれない。

 この曲は2番以降が秀逸だと感じる。「bad luck on love」にも共通するのだが、風のようにメロディーと歌詞が流れていき、いつの間にか終わってしまっているのである。そしてもう一度取り戻そうとリピートしてしまう。今度こそ核を捉えてやろうと身構えるのだが、心地よさを覚えてしまっているうちにまた曲が終わってしまう。そしてまたリピート。

 聞く人をもループな気持ちにさせてしまう、そんな魔力がある。この透明感はもっと評価されてほしい。

       【今日の名歌詞】

環状線 のりかえて 景色変えたい ループしたくない!!


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