名曲650 「少年期」【武田鉄矢】[劇場版ドラえもん]

ーー強烈なノスタルジーを浴びせる破壊力ーー

【少年期 武田鉄矢 【ドラえもん のび太の宇宙小戦争 主題歌】【ドラえもん50周年】】

 ドラえもんの映画主題歌の中でもトップクラスに人気が高いのがこの「少年期」である。それも納得で、心臓がえぐられるほどのノスタルジーに襲われるのだ。一時期、私の映画主題歌ランキングでは1位だった。いまの1位は、ずいぶん前に書いた『夢のゆくえ』である。少年期は同率2位。

 1985年に放映された『ドラえもんのび太の宇宙小旅行』の主題歌だ。この年から武田鉄矢が歌うことが増えている。この起用は大成功だったといえよう。90年代後半まで数多くの名曲を世に残した。

 こちらの動画でも触れられているが、藤子・F・不二雄もお気に入りだったそうである。その情報を加味して好きになった人も多い。私が好きになった理由は、小さい頃に下の動画を見てだった。

 これ、昔はおもしろフラッシュ(正確には忘れた)というサイトがあって、当時は流行していたのである。この動画はすごかった。世界観がまずめちゃくちゃ面白いのだが何と言ってもBGMである。当時はドラえもんの主題歌の曲と知らず、なんて曲なのか迷宮入りだったのだが、時が流れ過去の映画を見ているうちにめぐり逢い、ほっと救われたのであった。それまでは何度もこの動画を見ていた。

 メロディーもさながら、歌詞も素晴らしい。

{悲しい時には 町のはずれで 電信柱の明り見てた 七つの僕には 不思議だった 涙うかべて 見上げたら 虹のかけらが キラキラ光る}

{瞬きするたびに 形を変えて 夕闇にひとり 夢見るようで しかられるまで たたずんでいた ああ}

{僕はどうして大人になるんだろう ああ僕はいつごろ大人になるんだろう}

 大人になった今だからこそ、ジーンとくる。未だにドラえもんを見て楽しんでいる私、サビのフレーズがズキズキ突き刺さる。

 ドラえもん主題歌を代表する神曲なので、新ドラ世代もぜひ聴いてほしい。そして大人になってから聞き返して、思う存分苦しもう。最近になって本作のリメイクが放映されたが、昭和のほうも面白いですぞ。

       【今日の名歌詞】

目覚めた時は 窓に夕焼け 妙にさみしくて 目をこすってる そうか僕は 陽ざしの中で 遊び疲れて 眠ってたのか 夢の中では 青い空を 自由に歩いて いたのだけれど 夢から覚めたら 飛べなくなって 夕焼け空が あんなに遠い ああ 僕はどうして大人になるんだろう ああ僕はいつごろ大人になるんだろう




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