名曲726 「君だけを守りたい」【中島文明】[ウルトラマンダイナ]

ーー青空がある限り、勇気がある限りーー

【君だけを守りたい】

 昭和ウルトラマンの大ファンである私だが、一応平成シリーズも世代ということで認識してはいる。といってもティガ、ダイナ、ガイアの平成三部作までで、コスモスがうっすら。コスモスの例の事件くらいからさっぱりになった。少しずつ大人になろうとしていたのかもしれない。

 「ウルトラマンダイナ」といえばつるの剛士が主人公のアスカ隊員を演じていたことで有名だ。1997年から1998年まで放送されていた。なんとなく野球の雰囲気があったのを覚えている。調べてみたところ、木之元亮、布川敏和、山田まりやなど、私でも知っている役者がほかにも登場していた。

 そのエンディングテーマが今回紹介する「君だけを守りたい」。作詞作曲は高見沢俊彦だ。ガイアのイメージが強いが、ダイナでも携わっていたのだ。知っておくとちょっと誇らしげになれるトリビアである。歌詞は神。それだけ。

 子どものころはこのエンディングに興奮と悲しみ(次に会えるのは来週という)を覚えたものだった。そのためか、前奏が寂しいのである。このポロロロロロが流れると、もう話が終わってしまうという寂寥感に覆われるのだ。

 中島文明の絶妙な声質がしっくりくる。ちょっと擦れ気味なところが男の迫真っぷりを自然に演じているようでたまらないのだ。3分を超えた辺りからの盛り上がりはとことん至高。最高潮はダイナの「シュアッ」。このね、ウルトラマンダイナの声を曲に(しかも自然に)盛り込めたのが素晴らしいことこの上ないのである。

 そして最終回の映像は激アツ。いつもの放送回と違って長く曲が流れるわけだが、いわゆる曲の未知の領域に足を踏み入れたことへの興奮は凄まじいものがあった。ダイナが死んでしまった。もういないと悲しみに暮れているところで、曲からダイナの声が聞こえた途端、涙で前が見えなくなるということである。当時のことは覚えていないがきっとそうだったに違いない。うんうん。

 思い出補正もあるが、いま聴いても普通に名曲だと思う。ところでエンディング映像ってほかにもなかっただろうか。野球のイメージがあったんだけれどなあ。

 


 



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