名曲455 「今夜はローリング・ストーン feat. RHYMESTER」【NONA REEVES】

ーーイケオジ達の祭典ーー

【NONA REEVES「今夜はローリング・ストーン feat. RHYMESTER」【Music Video】】

 私はまだ20代。といってもアラサーなのでそろそろオジサンの域に目を向けてしまいそうな時期に差し掛かっている。えっアラサーはもうオジサン?やめてやめて。

 せめていいオジサンになりたいものである。そんな時にこの曲が沁みる。「今夜はローリング・ストーン」。普通にCDを聴くのではない。ちゃんとMVを見てこそ染み渡るのである。

{懐かしいフェイス 懐かしいヴォイス 懐かしいストーリーに懐かしいギャグ 懐かしいメンバーのウェディングパーティー 懐かしいナンバーでバカ騒ぎ 懐かしいクラスのマドンナ 今はどんな・いや、前より美人じゃん!これは「かなりキテール カンジテール!」何か起きちゃう予感してる}

 冒頭だけでもう名曲。さすがラップの大家RHYMESTER宇多丸を擁するメンバーたちの曲である。ちょっと歌詞が長いのでここでは割愛するが、ぜひ見て口ずさんでほしい。

 この曲はNONA REEVESとRHYMESTERがコラボした曲であるが、宇多丸だけでなくメンバー全員が参加したのは初。私はこの曲でRHYMESTERが3人組だということを知った。そして冒頭を聴くとわかるようにMummy-Dの渋くも軽快な歌声が素晴らしいこと素晴らしいこと。評価するに至ったのである。

 MVの出来は簡素ながら全員の仕草で安っぽさを忘れさせてしまう。いわゆるイケオジの祭典。なんでこんなオシャレに動けるのか。思わず見とれてしまう。

 西寺郷太、宇多丸、Mummy-Dの3人はそれぞれが声質が違うためきれいにまとまっており非常に完成度が高い。ラップの秀逸さ、歌詞のストーリー性、メロディー、どれを取っても一級品。ノーナらしく最後のサビも長い。でもそれがこの曲に限っては冗長ではない。MVをずっと見ていられるからなのもあるか。

 正直芸術度で見れば相当のものなのだが、それが売上や世間の評価に繋がらないのが悲しきところ。世界にも通用する完成度だと思っている。それにしてもローリング・ストーンとはいい言葉だ。転がる石にはコケがつかないのである。彼らのように。

       【今日の名歌詞】

颯爽とレインボーロード 駆け抜けてゆく 僕らはローリング・ストーン いつだってフレッシュメンさ 時の流れに磨かれてゆく 僕らはローリング・ストーン 誰にだって止められっこないさ


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