ーーどうかこの曲が発掘されてどこかのアニメ主題歌になりますようにーー

【Nona Reeves - Survive Your Life】

　アニソンの主題歌はいかにもそれっぽい雰囲気とスタイリッシュさが求められる。現代では。まあ例えば鬼滅の刃とか呪術廻戦の主題歌なんかはいかにも心躍らせるテンポとかっこよさがあるわけだ。

　今回紹介するのはまさしくそれっぽい雰囲気のあるノーナの名曲、「Survive Your Life」である。やはり知名度が低いと思うのでまずは聴いてほしい。そして最初の10秒間で各々の思い浮かぶオープニング映像が流れてこないだろうか。そう、前奏がまず素晴らしいのである。

｛自分の思い通りにならないこと　たまには楽しいぜ　わかりあえない奴らにだって　守るべきものある場合はね｝

　かっこいい。アニメの主人公が口にしそうではないか。

｛でもたいがい違うんだな　ただ前例がないんだ　木偶の坊だけのパーティ　伽藍堂のハートに投げた湯呑み　割れないで吸い込まれてく｝

　アニソンだと思って聞くとますますそう思えてしまう内容。伽藍堂と湯呑みに味がある。前者はギャランドゥ、後者はYou know meに聞こえる。ノーナはそういう遊び心をどこかで散らしている。

｛Survive Your Life　in the midnight Tokyo city　Survive Your Life　I want to know your DISCO feeling｝

｛Survive Your Life　in the midnight Tokyo city　Survive Your Life　I want to know your DISCO feeling NOW｝

　サビで発覚する東京シティ。そう、いかにもアニソンっぽかったが舞台はミッドナイト東京シティなのだ。ただこれも普通に深夜アニメでありそうな題材である。今後、そういう作品がアニメ化される際にはぜひ主題歌で採用していただきたい。紅蓮華にも劣らぬかっこよさですぞ。

｛自分のステップなど自分で決めて　ただ揺られてればいい　所詮 人間 どんぐりの背比べじゃない？　モアイ像ほど でっかい奴はいない｝

｛派手な暴風ほど 逆手にとって　風見鶏とダンシング　強者どもが夢の跡か？　1000年経っちゃ 誰も知らないさ｝

　２番もまたいい。五条先生チックな感じ。そして私の好きな歌詞がこちら。

｛安本丹が決めた　頓珍漢なルールは　飲めるわけないぜ　守るわけないぜ　遊ぶために生まれたのさ　愚鈍でいこう｝

　現代社会に対するアンチテーゼ。伊之助のような豪快さである。愚鈍という日本語がまた秀逸だ。ぶっ飛んでいこうとも聞こえるし、英語の雰囲気もほんのりある。

　私もアンポンタンの決めたトンチンカンなルールには従いたくない。こういう若者は多いはず。そういうエールも込めて、元気をもらえるという意味でまさしくアニソンにふさわしいと思うのだがどうだろうか。プロデューサーさん、いい曲ありますよ。

　　　　　　　　　　【今日の名歌詞】

安本丹が決めた　頓珍漢なルールは　飲めるわけないぜ　守るわけないぜ　遊ぶために生まれたのさ　愚鈍でいこう