名曲568 「Always On Your Side」【NONA REEVES】

ーーのどかなアメリカの農場が目に浮かぶーー

【Always On Your Side】

 6月はあまり好きじゃない。いや、いちばん嫌いかもしれない。私はそもそも夏が嫌いなのだが、この時期は湿気も混じったジメジメした暑さが続くからである。社会人になってから雨もめんどくさくなってしまった。昔はありがたがるほど好きだったのだが、これはなぜでしょう。

 今回はNONA REEVESから「Always On Your Side」を紹介。月初めはこれでいきましょう。なんとなくそう思わせてくれる前向きなメロディーがお気に入りである。

{耳を澄ませいつもの街で 鳴り響くヘッドフォン聴いて 最新のマシンこの掌に 交差点走り抜けた}

{Can you hear me?/Can you feel it with me? "I'm always on your side" You're always on my mind 悲しみ溢れた朝も 音楽がそばにいるから Baby baby baby}

 すごく聞き心地がいい。思わず体をゆったり揺らしたくなる。歌詞も地味にいいものだ。音楽がそばにいる。これほど支えてくれる言葉があるだろうか。

{壁に刻まれて 遺された月に 約束の光が重なる}

 ここがたまらない。例えるならロールプレイングゲームで裏面に突入したかのようだ。そしてその景色の先にはいつもと変わらぬのどかな風景が。ああ想像力をかき立てる。

 シュッとした締め方も最高だ。この曲はNONA REEVESの中でもトップクラスの完成度を誇ると思う。私は洋楽のオマージュかと思ったほどだ。メロディーが発明レベルで画期的である。実際、NONA REEVESは洋楽の影響もかなり受けている(はず)ので何か元のアイデアがあってもおかしくない。アルバム曲で収まるだけでは惜しい。

 ちなみに冒頭の答えは「外で体育をしなくなるから」である。昔は体育館での運動が好きだった。外だといつもやたらと走らされたのだ。でもつい最近、友人に誘われて外でテニスをやった。いっぱい走ったがこれはこれで気持ちいい。大人になって価値観が変わってきたのかもしれない。いや、単にただ走るだけがつまらなかったのか。

       【今日の名歌詞】

悲しみ溢れた朝も 音楽がそばにいるから

 



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