見出し画像

アタマ取ってこい!(委員会活動)

4月は、新しい組織が動き始めます。高学年になれば、異年齢集団活動として、「委員会」が子供たちの活躍の場として大切になってきます。人気の放送委員会や保健委員会もあれば、不人気な環境委員会や美化委員会などなど決めるのも一苦労ですね。

オープンで決定していく。

ペーパーに第1希望、第2希望というように書いて、集めて教員が抽選していく方法もあると思いますが、後から「本当はやりたくなかった」などと、ぐちゃぐちゃ言われるもの後味が悪いので、公衆の面前で各々の選択を公開していくのが無難でしょう。
委員会名を黒板に広げて書いて、特別活動担当から示された各クラスの割り当て人数を書いておきます。全員に平等に「選択権」を挙げて、「入りたいを思うところに名前を書きましょう(準備が良ければ板磁石で裏打した使命札を貼る)」と声をかけて、順番に選択させる。
全員が書き(貼り)終わったら、締め切って、移動の有無を尋ねる。このことで、確率の低いまま自分の希望を押し通して行く勝負師的な生き方か、安全策をとって人気のない委員会を選んで、確実に獲得するリスクヘッジ優先型か。全員の最終決定の意思が確認できれば、定員内のところをまず、決定する。定員オーバーのところは、ジャンケンや殴り合い(笑)など好きな方法で決めさせる。
選択争いに負けた子供たちを集めて、まだ定員に満たない委員会から選択させる。以下この繰り返し。
欠席者の扱いは、予め前日までに伝えておいて、「残り物」をあてがったり、今なら、タブレット経由でのオンライン参加もありですね。
どんなに不本意な結果になろうとも、全てが自分の選択で行われたので、誰も恨むことができないのがこの決め方のポイントです。

「委員長」を取ってこい!

しばらくして、第1回目の委員会活動が始まるので、その日の朝、クラス全員に「アタマ取って来い。我々のクラスでこの学校を牛耳ろう!」とハッパをかけます。その子にリーダー性があるかは関係ない。学校が集団を単位として活動が行われていることを考えれば、「集団に寄与する個」を育てることは明白である。ならば、深く考えずにあらゆる場面で活動のきっかけを与えるのが良い。
放課後、自分のクラスに戻ってきた子供たちが「先生、委員長になったぜ」とか「立候補したけど、ジャンケンで負けちゃった」など武勇伝を言う子もいれば、そばに寄ってきて、小声で「立候補しようと思ったけど、勇気なかったからやめた」て囁く子もいるかもしれない。
大丈夫、学校は、何度もチャレンジできるのがいいところなのだ。また、次の機会に勇気を出してみればいいじゃないか、なんてアドバイスもできるのだ。
気が付きましたか?学校教育はこうやって「意図的・計画的」に指導して行くのが必要です。「アタマ取って来い」という仕掛けがあるから、委員長決めという活動が全員の中に「何かを学ぶ機会」を与えたのです。

この記事が参加している募集

新生活をたのしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?