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アジャイルな体制に取り組む OMEMIE 開発チームゲスト会【Podcast】

こんにちは。Mutureです!✨
🌸が咲いてハッピーな季節になりました。
みなさまいかがお過ごしですか?

本日のnoteでは、MutureのPodcast「μTUNE」の配信内容から、一部ピックアップした内容をnoteにてお届けしていきます。

スピーカー:
🐰ゆりあ(丸井・薮内さん)
🐻よしの(丸井・西澤さん)
😺らい(Muture・新井)
👟ひろや(Muture・中村)


😺らい:本日は、私たちMutureが支援しているプロジェクト、OMEMIEチームからゲストをお呼びし、開発現場のあれこれをお話ししています! それではゲストのお二人、自己紹介をお願いします。

🐰ゆりあ:丸井テナントサクセス推進室でOMEMIEのプロダクトマネージャーを担当しています、藪内 友里亜と申します。新卒で丸井に入社し、約4年間、婦人靴の販売や接客、新店舗のオープンを担当しました。その後、丸井のWebチャンネル、つまりネット通販で4年間、シューズのバイヤー及びWebマーケティングを担当しました。3年前にOMEMIEサービスの立ち上げメンバーとして、この部署に配属されました。今年の4月からは、社内で2人しかいないPdMという役職に就きました。何も分からない状態からこの役職に挑戦しております。今日はよろしくお願いします。

丸井グループ・藪内 友里亜さん

🐻よしの:西澤 佳乃と申します。丸井のテナントサクセス推進室に所属しており、主にUI開発を担当しています。入社後2年半は時計売り場に配属され、販売と接客を経験しました。その後、エポスカードのシステム部署でUI担当となり、エポスのWebサイトやアプリの制作と開発を3年間担当しました。2年前に現在の部署に配属され「OMEMIE」のサイト制作を主に担当しています。本日はよろしくお願いします。

丸井グループ・西澤 佳乃さん

😺らい:お二人とも、本日はよろしくお願いします!
さっそくですが「OMEMIE」というサービスについて、ゆりあさんからご説明いただけますか?

小売の民主化を目指すOMEMIE、開発チームはどんなチーム?

🐰ゆりあ:OMEMIEは、短期間のポップアップイベントや長期間の常設店舗を出店するためのサービスです。サイト上で全国のマルイやモディのスペースから自分のお好きな場所を選ぶことができ、問い合わせから契約まで、すべてオンライン上で完結させることができるのがOMEMIEの特徴です。

個人ショップのECサイトや通販サイトの立ち上げは、ボタン1つで1日でできるような状況がありますが、リアル店舗の出店はその反対で、まだまだ非常に煩雑。特に商業施設の出店や賃料等の情報はクローズドな状況にあります。私たちはこの状況を変え、誰でもリアル店舗への出店にチャレンジしやすい環境を提供したいと考えています。そのためには、情報をオープンにし、出店のハードルを下げることが必要です。その想いから、私たちはOMEMIEというサービスをMutureと一緒に日々アップデート・開発しています。

😺らい:ありがとうございます。私たちは主にプロダクトの担当で、Webサイトの開発を行う「サイトチーム」に所属していますが、その他にも、セールスチームやPRチームがあり、日々連携しながらサービスを進めていますが、詳しい体制について、よしのさんから説明していただけますか?

🐻よしの:サイトチームはOMEMIEのサイトを中心に、サイト設計や改善を主に進めています。例えば、PRチームとは広告LPやサイト内の特集ページの作成などで連携しています。現在は特にインスタ広告に力を入れており、そのクリエイティブやLPの実績を毎週振り返り「次はどう進めるか」を話し合っています。セールスチームは商談を担当し、テナントさまの情報を一番近くで知っています。そのため問い合わせフォームやページ改善について気づいたポイントを共有したり、募集中の区画の情報連携などを行っています。

😺らい:ざっくり質問で恐縮なんですがOMEMIEのチーム全体ってどんな雰囲気だと感じていますか?

🐰ゆりあ:特徴なのはしっかり1人ひとりの役割やミッションが決まっていて、全員が責任感持って取り組んでおり、ほんとにモチベーションが高いチームだなと思います。

DXをミッションとした働き方にもこだわっていて、全ての仕事をテレワークにする、打ち合わせではアジェンダ設計を徹底する、他社とも協業するなど新しい働き方を推進しています。自由で明るいワークスタイルを保ちながらも、ミッションに対する強い意識を持っています。

🐻よしの:私も出社は週に1回、2回あるかですね。家での仕事に飽きてしまった時に本社に行きます。出社するとみんなに「今日何かあるの?」と言われるぐらい笑

😺らい:自由でいいですね。二人と一緒にミーティングする中で、全く支障なくスムーズにプロジェクトが進められてる感覚があるので、もうかなりリモートワークが根付いてきてるなと感じますね。ありがとうございます。

では続いてそんなOMEMIEチームとMutureの関わりについてお話していければと思います。初期から伴走されてきたひろやさんから、説明いただいてもよろしいですか。

◼️OMEMIEチームが抱いていた課題感とは?

👟ひろや:はい、Mutureの中村です。MutureがOMEMIEの皆さんと共にプロジェクト改善に関与させていただいたのは、おそらく22年の8月頃だったと思います。その頃はOMEMIEの定借版のローンチを控えていた時期で、ゆりあさんが手動で300ページくらい上げようとしていて、大変な時期に入ってきてしまったな…という感覚でした笑。OMEMIE自体は「短期の出店のイベント版のOMEMIE」が既にローンチして1年くらいだったかと思います。

なのでプロダクトとしても短期の出店のイベントも長期の出店の常設も叶えられるサイトにはなっているんですけれど、長期の出店の機能をもっと増やしていきましょうという大きな変革のタイミングに入らせていただなと振り返ると感じます。当時はグッドパッチからもデザイナーやエンジニアに入っていただき、3社で進めていく体制でした。

😺らい:体制の話がでたのでお伺いしたいのですが、Mutureが入る前は、具体的に開発フローはどうだったか、当時の課題感などお伺いしてもよいでしょうか?

リリース後、課題の優先度と打ち手が定まらず困惑する

🐰ゆりあ:Mutureが入る前は自分達独自でやってみる部分が多かったです。まずOMEMIE自体、社内でも少し珍しい立ち位置にあり、簡単にハイスピードでスモールテストをやってみようという取り組みをしていました。自分達でサイトのコンセプトだったりデザインを進めるために、コンサルティング兼デザイン会社さんと一緒に取り組みをしているっていうような体制でした。

OMEMIEはサービス自体コンセプトがよくて、デザインも可愛くローンチまでは上手くいったんですけれど、大変だったのはその後の改善のフェーズでした。

リリース後1週間はほんとに問い合わせがなくてですね…
次の打ち手どうする?とワタワタしてしまいました。ユーザーからも非常に色んな意見をもらったのですが「このバナーをこういう文字にしよう」とか「この色をこう変えよう」というレベル感の話が多く、サイトチームとしてどれが課題のボトルネックで優先度が高くて、その課題を改善するためにはどういうデザインに変えなくてはいけないんだろという落とし込みが自分達でできなかったというのが、実際にリリースした後に分かった課題でしたね。ほんとに「本当にバナーの位置変えるだけでいいんだっけ….」というモヤモヤがありました。

課題の特定が不十分であいまいな改善案となってしまう

🐰ゆりあ:ローンチした後もコンサルティング会社さんと共創していたのですが、先方のデザイナーさんと喋ってても自分として「なんかこれがちょっと押しにくい気がする」とか「こうじゃない気がする」レベルでフィードバックしてたなって….今思い返すと恐ろしいんですけど、そういったコミュニケーションの仕方しかできず、何となく伝えたままのものが戻って来て、結局、根本の課題解決ができないという、そんな状況になってましたね。

🐻よしの:他にも、スピード感持って改善を進められなかったという印象です。当時はコンサルティング会社さんにイメージをまず作った上で依頼して両社で調整して、それが固まったら実装していくみたいな進め方でした。やりたいと思ってからそれがリリースされるまでにかなり時間がかかってしまっていたなというのが1つ感じていたことです。

あともう1つはデザイン改善の課題です。例えば特集ページの中で問い合わせするボタンが押されてない時に「ボタンが目立っていないからじゃないか?」といった感じでちょっと大きくしてみたり、フォントサイズ変えてみたり小手先の考えで色々やってしまっていて、それがあまり実績につながらなかったり。さらにサイトの統一性みたいなところが無くなってしまってすごいカオスなデザインになってしまっていました…。

◼️プロダクト開発を学び、必要な体制を作る

MutureとOMEMIEチームが取り組んだこと

👟ひろや:OMEMIEってローンチまですごいスピード感で進んでいるんですよね、丸井としては結構あり得ないぐらいのスピード感。正直チームとしては相当すごいことをやっているっていうことは、僕もグッドパッチのデザイナーも認識していました。

企画から実装まで落とし込むスピード感はあるけど、そのプロセスにまだ課題があり改善の質が上がらない状態だったかと。よしのさんからデザインの統一感というお話もありましたけど、OMEMIEとしてどういう世界観を作っていくんだっけ?といった根底にあるガイドラインがない中で、結構アウトプットの質が属人的になっていたみたいなところがまずは課題としてあったのかなと思ってます。

その中で一緒に進めてきたところとしては、平たく言ってしまえば自分達で企画したものをしっかり仮説検証するまでを一貫して、組織が主導できるような体制作りにしていきましょうということです。そのために必要なこととしてこんなことをやりました。

  • 改善のプロセスを皆で学ぶ

  • プロダクト開発に必要な役割を一人一人新しく挑戦する

  • プロダクトマネージャーという役割を置く

  • プロダクトマネジメントの考え方を理解する

  • プロダクトの意思決定者を明確にする

このように組織の設計・改善を一緒にやらせていただきました。最近だと、1ヶ月あたりに5個〜6個、多い時だと9個〜10個、改善企画から実装までが実現できている。そのような実感を持ててるので、組織としても仮説検証を回すスピードが確実に上がったなって思ってますね。

😺らい:私も元々事業会社で働いていて、一応アジャイルな体制で開発を進めてはいたんですが、OMEMIEは大小あるとはいえ物凄い仮説検証と実装をこなせている。しかもそれが安定していて、月ベースでみていくとその数も徐々に増えているので、かなりすごい状況が実現できているなっていうのが私の印象でもありました。

実際Mutureが入ってきた以降、どんな変化があったかについて是非お二人に伺っていきたいなと思っております。ゆりあさんどうでしょう。

OMEMIEチームにMutureがJOINして何が変わった?

🐰ゆりあ:はい、変わったことがありすぎて変わってないことを言う方が楽なんですけど笑。まず専門性の捉え方が大きいです。実際にUXデザイナーさんUIデザイナーさんエンジニアさんっていう専門職のそれぞれの人とコミュニケーションする中で、UXデザイナーとUIデザイナーで全然専門性が違うんだ!と知りました。それぞれの役割がどういうものか、アジャイル改善の中で誰がどう順番に動いてくのかっていうところを本では読んだことはありましたが、実際に自分のプロダクトで自分達の課題を通じて専門人材の方と一生に進めていくと、自分が当事者になったみたいなそんなイメージで。働き方の変化というより意識・知識の変化を感じたのが印象的でした。

😺らい:私も実は元いた会社ではUIデザイナーとUXデザイナーが分かれておらず、両方やっているような状況だったんですが、ゆりあさんが言うように役割を分けることでそれぞれ専門性を発揮しデザイナー同士が上手く連携できてるなっていうのをOMEMIEのチームですごく感じていて。それによってすごくスピーディーかつ円滑に物事が進んでるなと感じております。よしのさんはいかがですか?

🐻よしの:確かに、初めての体験は多かったです。使用するツールや会話中に出てくる単語など、私たちが知らないことを説明していただいたり、普段の会話で知識を得て、「あ、これは皆が知っていることなんだ」と感じることが多かったです。また、デザイナーやエンジニアと近い距離で話すことは新鮮でした。以前は依頼して作成してもらい、フィードバックをすることが主だったので、同じチームで相談をすることはあまりありませんでした。この新しい環境で自由に話すことができることは、大きな学びとなりました。
例えば、私がデザインについて「あ、これは良い」とか「こっちの方が見やすいかも」と意見を出すと、「実は、これはこの理論に基づいて設計されている」や「他の会社ではこれがよく使われている」などと説明をしてもらい、「あ、そうなんだ」と理解が深まることが多かったです。それが理論として理解できるという気づきが多く、とても新鮮でした。

対話を重視して良いものを作る文化

😺らい:ツールの話がでたので少し話しておきたいなと思いましたが、Slackを利用して気軽に相談したり、また定期的に会議を開催して気軽に相談したり、分からない点を問い合わせたりするなど、良好なコミュニケーションができていると感じています。よしのさんの話を聞いて思い出したのですが、UIデザイナーの方には専門性という面だけではなく、勉強会の実施なども定期的に企画してくれて、プロダクトを超えてチームの支援もすごくしてもらっています。

🐰ゆりあ:そうですね。勉強会では一方的に聞くだけでなく「この情報を元にOMEMIEがどうなるか考えてみましょう」という時間を設けていただいたことが非常に学びになりました。単に情報を得るだけでなく、自分で考えることで、「聞いているだけでは理解できない」状況が見つかることが多いです。

正直、クリエイティビティに溢れている人は感性が感覚的で、それを他人に説明したり教えたりするのは苦手なのではと思っていました。しかし、Mutureから来てくれる方々は、専門的な知識やクリエイティビティを必要とする教え方を、分かりやすく伝えるスキルを持っています。これは非常にすばらしいことだと思います。後から考えてみると、これは普通の人にはできないことだと思います。

👟ひろや:けど一方的に教えてるという感覚はあまりなくて、一緒にプロダクトの改善をしてく、より良いプロダクトの体験を作ってユーザーの方に提供するっていう思いが強いですね。一瞬来た専門人材が方がパパッと何か正解を置いて解決できるという課題に取り組んでる訳では今ないんですよね。

特にOMEMIEには今も定期的にリサーチを行い、どこにギャップがあるのか皆で考えて、実際のプロダクトに落とし込んでく形で、常に新しい学びや正解を探しながら取り組んでいきます。コミュニケーションが変わったという話が2人からもありましたが、このチームの中でのコミュニケーションをもっと活性化させて、よりお互いが学んで内容を下地により質の高いコミュニケーションをすることで、もっと良いアウトプットが出せると思っています。

幸運にも、OMEMIEはメンバー全員がコミュニケーションが大事だよね、それがアウトプットにつながるよねという感覚が強いメンバーがそろっています。勉強会という1個象徴的なものもあるんですけれど、それ以外でもお互いに切磋琢磨していきたいよね、という感覚を持てているのは良いチームだなと思いますね。

ツールの導入も、目的としてはコミュニケーションをより円滑にしていこうっていうところが目的で、元々丸井社内ではこれまであまり使ってこなかったツールを、新しく今回試験的に一部導入させていただいたり始めて使うツールも多かったんじゃないかなとは思ってます。

Slackは使っていた方もいたとは思うんですけれど、バックログの管理としてnoitonを使ったり、デザインレビューをする上でStrapを使ったり、デザインを起こしていく上でFigma使ったり、そういったものは結構始めてのものが多かったとも思います。

😺らい:今はそれを全く感じさせないほど皆さんがStrapやNotionを使いこなしている印象が強いですね。これらが自然なコミュニケーションツールとして活用されていると感じています。

OMEMIEの特徴として一つ挙げておかないとなのが、プロダクトのサイト自体がノーコードツールのEditor Xを使用して作成されている点です。もちろん、外部のベンダーに開発依頼することもありますが、小さな修正ならば私たち自身で完結させることが可能になっているのは本当にすごいことだと思います。

ちなみに、個人の仕事内容も大きく変化していると思いますが、最近のお仕事内容について詳しくお伺いしてもよいでしょうか?

◼️アジャイルな体制で変わる個人の働き方

プロダクト開発の解像度が上がり、専門人材との共創がスムーズに

🐰ゆりあ:私はプロダクトマネージャー(PdM)とUXデザイナーの二つの役職を兼任しています。PdMとしては、大きな役割としてプロダクトロードマップの作成があります。これには、プロダクトの方向性や目指すKPIなどを明確にし、それを元に具体的な施策を立案し、優先度と担当者を決定することが含まれます。これは年に二回行われる大きなイベントで、最近も実施したばかりです。PdMとしては、このような指針を自ら定め、チームに反映させ、必要に応じて他部署とも連携することが求められます。

一方、UXデザイナーとしては、ユーザーリサーチを設計し、実施することで得た知見を戦略に活かすような取り組みを行っています。具体的には、改善施策の目的やターゲット、課題などの要件定義を設定し、それをもとに「この要件に基づいてこのようなワイヤーフレームを考えています」といった提案をUIデザイナーやエンジニアに対して行います。これらの活動はアジャイル改善の一環として行われ、UXデザイナーとしての主な役割となっています。

😺らい:こう改めて聞いてみるとかなり色んな領域を担ってくださっていますね。第1回でOMEMIEチームの推進力が高いと言ってくださったんですけど、そのゆりあさんこそ推進力を持ってかなり進めていただいているなという印象がありますね。

🐰ゆりあ:そう言っていただけると嬉しいですね。イメージとしてはとりあえず形決めてチームに持ってくれば、皆がもっとよくしてくれると思っています。幹は決めながらも細かいところ1人で悩まず、もうチームに相談すればいいものが出来上がりそうみたいな、そういう良い流れが作れてるからそういう動きになるんだろうなって勝手に思ってます。

🐻よしの:私の主な役割はUIと開発の領域で、まず、UIの部分では、サイト改善案件のデザイン作成から公開までのリードを行い、主にUIデザイナーと協力して作業を進めています。これには、サイトを改善するための小さな部分の魅せ方やテキストの検討、さらには大きなものの実装まで含まれます。開発の部分では、実装スケジュールの決定や一部開発会社への依頼などを行っています。また、丸井の他のチームと連携して情報更新やPR施策の新たな掲載などをコントロールしています。最近では、UXの領域も一部担当しています。具体的には、ユーザーリサーチを行っており、テナントがイベント出店をする際の動機やリピート出店の重視点などを調査しています。さらに、新しい別の案件では要件定義からワイヤー作成までを担当しています。

😺らい:最近は新しい領域にも挑戦されていてすごいなと思っている最中です。今お話いただいた実装や開発に関して、OMEMIEではノーコードツールのEditor Xを使ってるんですが、よしのさんはその知見がすごい!と個人的には思っています。デザイナーでもビックリするぐらい。実装を任せて完結できるぐらいの知識をお持ちなので、もうノーコードツール習得と言っていいと思うんですが、ここに至るまでに苦労したポイントとかあったりされました?

🐻よしの:そうですね。そもそもツールを使う以前のところで、サイトのページ設計の理解に最初は苦戦しました。例えば情報のまとまり、構成群みたいなもので、タイトルとか見出しとか、その中に説明文があったり写真が入ってるだとか、構造の理解ができていなかったので、まずはそれを理解しないとページを作ることってできないんだというのが、最初の躓きポイントでした。

その辺りはエンジニアさんに教えてもらいながら学んでいって、実際のツールの使い方は、FigmaでデザインしたものをEditor Xの画面に反映させる作業でしたが、細部まで調整するのが難しかったです。見た目は良くても、余白が違っていたり、PC画面では問題ないけれどもスマホ画面で崩れてしまったりすることがありました。これらの細かな部分まで調整し、完成させる作業が一番大変でした。

😺らい:Editor Xのことは、よしのさんに聞けば大丈夫みたいな安心感が自分の中であります。

あと、今年の10月から、新しいメンバーがUIのチームに加わりました。このメンバーは、これまで別の領域で活動していた同じチームの方で、領域を拡張する形で参加しました。その結果、これまでルールがあいまいになっていたり、個人依存になっていた部分について反省する機会を得ました。新たなメンバーが「これってどうなってるんですか」と問い掛けてくれることは、非常に有り難いと感じています。

属人性については今後の課題かなと思っていて、よしのさんレベルにできる人をまた生み出していけるような再現性があるようなルールの整備、体制づくりを行っていきたいなとMutureとしても考えております。

😺らい:プロダクトとしてOMEMIEっていうのはどういった成果が得られているのかっていうところもちょっと掘り下げていきたいなと思っていて、プロダクトとして定量的な成果や、事業責任者の方からのフィードバック等々あったりしたら、その辺りもお伺いしたいなと思ってます。

🐰ゆりあ:そうですね。チーム内の様々な仕事の積み重ねがある一方で、サイトの主なKPIであるOMEMIEについては、問い合わせが月に約600件ほど増えてきています。基本的には右肩上がりの成長を続けており、認知度やコミュニケーションの開始といった問い合わせが日々増えているのは、日々の改善の結果だと思います。

サイトだけでなく、テナントさんが出店することがOMEMIEの最終目標です。出店数については、OMEMIEでの出店回数が年間で約3,200回に達しています。イベントや今後の常設店舗の事業など、実施する事業に大きな影響を与える可能性があると感じています。特にイベントについては、2年経ってOMEMIEを上手く活用できると言われています。そのため、OMEMIEの取り組みが継続されていますが、これが「よさそうな予感」をもたらしています。これは、社内的に丸井が提供できていると感じています。

😺らい:先を見据えてやっぱりビジョンが念頭にあるんだなっていうのが今のご回答聞いて改めて思いました。ありがとうございます。

そうしましたら、よりお二人の個人的なところ、お気持ちの部分だったり成長を実感したポイントを掘り下げていければなと思っております。

深く関わることでプロダクトに愛が生まれ働く意識が変わる

🐰ゆりあ:初歩的ながら非常に重要なこととして、常にユーザーの視点で物事を考え、メッセージを伝えることができるようになったと感じます。具体的には、「バナーの位置を変えた方がいいのでは?」や「ボタンをもっと大きくした方がいいのでは?」といった意見に対し、どれが本当に正解なのか、あるいは全てが正解ではないのかといった判断が難しかったのですが、Mutureに相談すると、「まずはユーザーの目線で何が課題なのか言い換えてみましょう、何が本当のペインなんでしたっけ」と毎回徹底して考えることを求められるんですよね。

これまで、ユーザー視点の課題を見つけることができなかったのですが、Mutureからの問いに答えることを繰り返すうちに、事象をユーザー視点で考えること、その課題を解決するためには何が本当に必要なのかが見えててくるようになりました。チームから出てくる「ここを改善すれば良いのではないか」という提案に対して「それはユーザー視点で考えるとどうなのか」と問い返すことを習慣化することで、チーム全体がユーザー視点で物事を考える重要性を理解するようになったと感じています。

🐻よしの:スキルも重要ですが、私が最も認識しているのは仕事に対する姿勢です。プロダクトへの愛着を今まで以上に抱けるようになったことが大きいと感じています。チームでOMEMIEについて深く考える時間が長くなったことで、表面的なことだけでなくユーザーの課題を深く理解し、そこからアウトプットし、振り返るというサイクルが回っていますが、これにより今まで以上に自分の事として考えるようになったと感じています。
たとえば「ユーザーがどのような気持ちで何を求めているのか」それならば「サイトからどのような情報をどのように提供すればよいのか」を考える時間が増えました。OMEMIEを成長させたいという意識が、自分自身だけでなくチーム全体でも強くなったと実感しながら取り組めています。働き方に対する意識が変わったと感じています。

😺らい:確かに日々チームで話す中でも皆がOMEMIEをどう良くしていくかみたいな目線があるから話がちゃんと議論が白熱したりとか前に進んでいく感覚があるのかなと思いました。私が入ったのが今年の6月辺りですが、もうその時点では正直お二人ともすごい推進力と責任感持って今まさにお話しいただいたことを実現されている状態でしたね。初期から入っていたひろやさんからも、お二人の変化がどうか、こんなに成長したよという点があればお伺いしたいですね。

自分の言葉で責任もって伝える意識

👟ひろや:2人の話で結構うるうるきてますね。ほんとに😭
もともと熱量の高さは素晴らしいものを持っていたと思いますが、特に変わったと感じるのは責任感の部分です。特に、2人とも説明責任を果たすようになった点が顕著な違いだと思います。

当初は企画や決定は「チーム全体で決める」か上長の明確な指示に従っていました。そのため、自分で説明責任を求められる機会やユーザー目線で考え抜く経験は少なかったかもしれません。しかし1年とちょっとの間に、自分たちで考え抜く、ユーザー目線で最善の選択を自ら決定し、それをリリースし、他のチームメンバーに話すというサイクルが形成されました。自分の言葉でしっかりと説明している姿が本当に頼もしいです。そして、お二人が元々持っていたOMEMIEに対する感情や意志が、説明責任を果たせるようになったことでさらにブーストしているなと、そんな実感が得られています。

😺らい:まさに今日の会議でも同じことを思いました。私が「ゆりあさん、どう思いますか?」と問いかけたら、「この理由から、こうする方が良いと思います」とパン!と即座に答えてくれました。その安定感は他のメンバーにも感じられ、それが成長は本当にこれまでの努力から来るものだと再認識しましたね。

🐰ゆりあ:ありがとうございます。不安な気持ちを抱えつつも、決断しなければという責任の気持ちが行動に表れているのかもしれませんね。でも正直まだまだ不安なこともたくさんあります。私はみんなの意見を聞きながらやりたいタイプなので意見を聞きつつ自分の考えを進化させ、最終的にみんなの意見をまとめることが得意です。社内外の様々な職種の人々や、いつも一緒にMTGをしていない外部の方への共有の際にも「この施策がこうで、ユーザーにとっての価値はこうで、こう変える必要がある」ということを明確に説明しなければならないので、自分で判断できるくらい自信を持って設計ができていないと必要なコミュニケーションは取れないと思います。なので、不安を感じつつも、自分の言葉で問題に取り組む必要があると学びました。

😺らい:皆の意見を取り入れる柔軟性がゆりあさんの良さでもありますし、その上で、確固たる軸を持ちつつも、その意見を取り入れて最終的な判断を下すという行動は非常に素晴らしいと思います。ありがとうございます。ゆりあさんからみた、以前と比べてチームの変化はどのように感じていますか?

🐰ゆりあ:1人1人の推進力が私も含めて変われたかな進化できたかなっていう風に思ってますね。なぜ変われたんだろうと考えた時に、私たちはプロダクトマネージャーやUXデザイナーのように丸井では珍しく専門の職種をいただいているのですが、Mutureから来てくれたロールモデルとなる専門人材、しかもトップレベルのスキルを持つ方々と一緒に働けたことで、自分が何を改善すべきなのか、足りない視点は何か非常に明確になり、それが推進力になったんだと感じました。ただ教えてもらうだけじゃなくて専門人材が一緒に入り込んで同じプロダクトを作っていくというこの貴重な経験が大きいと感じています。

😺らい:でも「こちらこそ」だなと思っていて、私たちMutureも刺激を受け成長しなければならないと感じています。私たちももっと学び、チームの活動を改善するべきだと思っています。これは、皆さんの成長があってこそで、相互に利益をもたらす関係を築いていると思います。ありがとうございます。ちなみに、モチベーションの変化とか感情的な面での変化はいかがですか?

🐰ゆりあ:2023年の3月ごろに「ゆりあが覚醒した!」とチームざわついたらしいのですが、その時ちょうど私が関与していたサイトのリニューアルで、今まで使っていたノーコードツールから別のシステムへの移行と、サイト内のページのリデザインを同時に行うという、非常に難易度が高い取り組みがありました。Mutureのメンバーと同じ立場で対話を始め、実際に物作りを始めた時、自分でも驚くほどの意見が出てきました。その意見に対してUIデザイナーが「あ、それは自分では気づきませんでした。確かにユーザーさんから見ると、そのデザインの方が良いですね」と言ってくれた時、その意見がプロからも評価されて、それが非常に嬉しかったことを覚えています。その経験により、自分が知らないうちに成長していたと感じ、さらに「できるかもしれない」というモチベーションが上がりました。とても印象にのこっています。

👟ひろや:もうお祭りみたいでしたよ。ゆりあさんすごい!覚醒した!と。真剣にユーザー目線でデザイナーとコミュニケーションをしたり、自分のやりたいことを自分の言葉で説明したりすると、それが実際のアウトプットに直結もしていました。ゆりあさんがどんどん自分の言葉でユーザーの視点を持って我々とコミュニケーションを取ってくれる様子が最も多く見られた瞬間でした。スケジュールは短かったけれど、「良いものが作れそうだ」と感じました。さらに同じくらいのタイミングでよしのさんも覚醒があったんですよ!

🐻よしの:ありがとうございます。私はリニューアルの2、3ヶ月後に、これまで一緒に働いていたエンジニアとUIデザイナーが抜け、開発部門を完全に外部の会社に依頼するという体制の変化があったことが、自分にとって大きなポイントだったと思います。この変化は、作成ツールやEditor Xを理解しなければならないという責任感を伴いました。それまではチームの一員として頑張る意識で仕事をしてきましたが、この体制の変化を経て、UIデザインや開発面で特に自分がリードする必要があると感じるようになりました。その結果、使命感や成功への強い意志が生まれ、それが実際のサイトに反映されているかどうかを考えるようになりました。この体制の変化を経た時期が、私にとってのターニングポイントだったと思います。

😺らい:Editor Xはよしのさんに聞けば問題ないという頼もしさの裏には、このような責任感の変化があったんですね。ちょっと終盤にもなってきたんですが、自分から聞くのもこっぱずかしいですが….2人にとってこれまで一緒にやってきたMutureという存在はどんなものでしょう?

◼️OMEMIEチームにとってMutureはどんな存在?

🐰ゆりあ:そうですね。感覚的に答えると、のび太をいつも助けてくれるドラえもんのような印象を持っています笑。困ったときには、自分にないスキルを用いて解決策を提案してくれ、ただ解決策を提案するだけでなく、ドラえもんはのび太の成長をも考慮に入れています。私たちの成長を考えながら日々サポートしてくれるような存在です。さらに、皆さんは人当たりが良くて、年齢も近いので楽しく感じます。リニューアルの際には辛い時期もありましたが、一緒に仕事をしながら話をすることで、相棒のような存在になれたと思います。いつまでもそばにいて面倒を見てくれるドラえもんのような存在として捉えていますね。

🐻よしの:私にとっては、個人またはチームの成長を支える存在で、例えるとしたら、私はランニングシューズのように感じています。自分自身やチームの成長を支える存在としては欠かせない、一緒に走り続けてくれる存在です。でもその存在だけでは意味をなさず、自分自身が努力を続けなければなりません。そして、それを永遠に頼るものではなく、自立や成長をサポートしてくれる存在という感じです。この比喩がぴったり当てはまるかどうかは分かりませんが、何となくそんな感じですね。

😺らい:ありがとうございます。嬉しい。いい企画ですねこれ。

👟ひろや:いや俺ずっと泣きそうだもん。

😺らい:では最後になってきたので、これからみなさんが挑戦していきたい、未来のお話をお伺いしたいと思います。

◼️OMEMIEチームの今後の挑戦とは?

🐰ゆりあ:個人の目標としては、ロールモデルになること、理想のUXデザイナーやPdMに追いつくことです。まだそのレベルには遠く、経験を重ねて追いつけるようにしたいと思っています。具体的には、UXデザインのワイヤーフレーム作成の際に、まだ修正を依頼することが多いので、自分で質の高いワイヤーフレームを効率よく作れるようになりたいと思っています。

プロダクトマネジメントに関しては、まだ周りとの調整がうまくいっていないので、その点を改善しようと思っています。チーム全体としては、らいさんが言っていたように、新メンバーが増えたときに、Mutureの皆さんの助けを借りつつ、自分たちだけでもメンバーのオンボーディングができる環境を整備したいと考えています。最終的には、OMEMIEのサイトチームに所属すれば、初心者でも最短でプロダクト改善ができる人材に成長できるという噂が広まり、異動希望が殺到するほど楽しく成長できるチームになれたらいいなと思っています。

🐻よしの:個人としては最近挑戦しているUXの分野をもっと深く探求したいと思っています。現在は大いにサポートを受けながら進めている状況ですが、目的や課題の発見から設計を考え、それを公開し検証するという一連の流れを自分で経験してみたいと思っています。上手くいかない部分や逆に良かった部分、自己成長のポイントなどを見つけていきたいと思っています。また、PdMとして視野を広げたいという思いもあります。現在はUIや開発が中心で、ゆりあさんと話すと「自分が考えている範囲は結構狭いな」と感じることが多いので、より広い視野でOMEMIEの成果につなげるためには何が必要か、優先順位の判断などを行えるようになりたいと考えています。

チーム全体としては、サイトだけで完結せず、OMEMIEとの接点、つまりサイトの前やサイトの後、出店するまでの間や出店した後のコミュニケーションなど、丸井として関わる部分が多いので、そのような部分を他のチームや部署と連携しながら考えていき、OMEMIEを通じた出店を拡大できるチームにしていきたいと考えています。

👟ひろや:Mutureとして当初からの目標は、プロダクトの改善を指導できる組織でした。とはいえ、私たちはまだプロダクトを狭義で捉えています。広義でプロダクトと考えると、PR・マーケティングやセールス、あるいはユーザー体験の一貫した改善なども含まれます。プロダクトを広義で見たときには、これらの連携が必要になると思っています。そのため、これらの分野についても今後Mutureとして引き続き挑戦していきたいと考えています。そして、その中で個人として新しいスキル獲得やキャリア形成につながる取り組みを増やしていきたいですね。

😺らい:ありがとうございます。ということで全3回のOMEMIE会いよいよクライマックスというところで、最後にお二人から一言ずつ今お伺いもしてきたところではあるんですが、改めてこれから挑戦したいこととか今日の感想でも構いませんので一言ずついただいて終わろうかなと思います。

🐰ゆりあ:はい、楽しくお話ができまして、Mutureと取り組んでいる結構赤裸々な話できたかなと思います。互い褒め合いホクホクした話が中心でしたが、まだまだOMEMIEとしての課題っていうのは非常にあります。これからイベントだけじゃなくて常設店舗もっていう風に広げていく中で結構まだないサービスを生み出すことに非常に苦戦をしてます。自分達がやってきたことと更にMutureにサポートしていただきながら、それを課題を解決してOMEMIEの問い合わせで終わるのではなく、テナントさんが出店してサクセスする・成功することがミッションなのでまだまだ課題は多いですが頑張っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

🐻よしの:はい。楽しくお話させていただいてありがとうございました。今話してて改めてほんとに素敵なチームで仕事をしているなっていうのを感じています。なのでこのチームだからこそOMEMIEをもっと拡大していきたいなっていう想いがあります。いずれはOMEMIEに限らず自分が学んだことや経験したことを周りに波及させていきたいなと思っています。最近はデザイナーさんとお話する機会が多いので、デザインの理解を実践の場で習得していくサイクルを繰り返していくことで、より自分の理解を高め、チームに還元するということをやっていけたらいいなと個人的には思ってます。

😺らい:ありがとうございました。Mutureとしてもこういう機会をいただけてご出演いただけて改めて身が引きしまる思いです。もっと頑張ろうって私も思いました。ありがとうございました!

👟ひろや・🐻よしの・🐰ゆりあ:
ありがとうございました!



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