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『10年前から来た手紙 ~10 Years Letter~』(問題編)


この作品は、いちおうミステリーとなっていますが、ミステリーとしての難易度は低く設定しておりますので、あまり難しく考えずに読んでいただけたら幸いです。
解答編は本日夜に公開します。

『10年前から来た手紙 ~10 Years Letter~』(問題編)
(mixiコミュニティ『創作が好き!』実施企画『10 Years Letter ~10年後のあなたへ~』参加作品) 


その手紙が届いたのは、父の七回忌を終えた翌日のことだった。
妹夫婦は昨夜のうちに帰宅し、数日ぶりに独りとなった我が家の、水の音ひとつしない静寂を破った、コトリ、という何かが落ちる音。
普段であれば気にすることのないくらいに囁かなその音が気になったのは、きっと昨夜までの喧騒のせい。
居るときは煩わしかったのに、居なくなると寂しいなんて――。

「――典型的な独り者のおばさんじゃないの、それじゃ」

まだ30前だ、ってのに、と私は皮肉混じりにつぶやくと、よいしょ、と声を出しながら立ち上がり、玄関へと向かった。


この家は、私の亡くなった父から受け継いだ。
父が脳溢血で倒れもう後もわずかというころになって、生前分与という形で私のものとなったのだ。
とは言え当時の私は大学生で、どう考えても独りで住むにはゃ広すぎた。
だから処分してしまおうか、とも思ったのだけど、父が最期までどうしても処分を許さなくて。
結局どうしようかと迷っているうちにタイミングを逃してしまって、あっという間に父が亡くなり、さらに私も就職することになってバタバタと時が過ぎて、気付けばもう7年も経ってしまっていたのだ。


廊下に出て玄関へ目をむけると、玄関ドアの右手側にある郵便受けのところに、一通の封筒らしきものが見えて、先程の音はあれか、と足を前に出そうとした私は、そこでふと、その封筒のことが気になった。
嵌め殺しの磨りガラスから差し込む日の光のせいかやたらと黒く見える封筒に、首筋にちり、と電気が走ったのだ。

なぜだろう。
なぜか私は、怖い、と感じたのだ。

その、一通の封筒に。 

「――なによ、ただの封筒じゃない」

私はそう、自分に言い聞かせて郵便受けに近づく。
『オバサン』になると急に臆病になる、と父方の従姉妹が言っていたことを不意に思い出すが、まさか私が、役所で腐るほど封筒を見ている私が、たかが封筒ひとつに怯えるわけがないと思い直して、しかしすぐには手に取らずに、封筒を覗き込む。

黒い、封筒だった。
角2というのだろう、A4の紙がすっぽりと入るくらいの大きさの封筒には、光沢のある表面に厚みのある金のインクで宛名がセンスよく書かれている。
封筒を手に取ってみると、指先から高級な漆器に触れたときのようなしっとりとした肌触りを感じて、それ自身がただのダイレクトメールではないことを高らかに主張しているように思えた。
それに、この宛名――。

私は宛名に書かれていた、この10年口にしたことのなかったその名を、口にする。

「如月―― 菖蒲、様」

名前を口にした途端、10年前のあの日の情景が脳裏いっぱいに拡がった。 


妹が部活の合宿で居なかった、あの日の朝。
リビングで言い争う両親。
リビングで半狂乱になって暴れている父と、それを必死になって止めている母。
外に出ていなさい、と叫ぶ母の声。
そして、家を飛び出した私が見た、夢とも現実ともつかない街の風景。


「――お母さん」

私は不意に口から漏れたその4文字の言葉に驚く。
10年前に家を出ていって、手紙ひとつ寄越さないよいな人を、私はまだそのように呼べるのか、と。

「――バカバカしい」

私はそう吐き捨てると、封筒をひっくり返す。
裏面の左隅。
そこには、宛名と同じ金文字でこう書かれていた。

「……株式会社キャピタルテクニカルサービス、……『10 Years Letter』運営委員会?」

私は何の事だかさっぱり解らずもう一度封筒を表に返すが、そこにはやはりここの住所と母の名前しか書かれていなかった。

「なによこれ。やっぱりダイレクトメール――」

なんじゃないの、と続けようとして、私は気付く。

キャピタルテクニカルサービスは、大手調査会社だ。
その調査会社が、なぜとっくに籍も外れている母の名で、わざわざ今頃ダイレクトメールを送ってくる、というのだろうか。

私は改めて裏面を見る。
やはりそこには間違いなく、『『10 Years Letter』運営委員会』と書かれていた。

「10年……手紙。なんだろ、これ」

私は首を傾げながら、とにかく中を見てみようと、封筒とともにリビングへと戻ることにした。


父は、まさしく典型的なあの世代――いわゆる『新人類世代』の男性だった。
お金も時間もレアなレコードや趣味で育てていた錦鯉にばかり注ぎ込み、私や母が何をしていようと――どれだけ悩んだり苦労していても無関心。
私たちに怒鳴り散らすこともなく、かといって話し掛けてくるどころか笑顔を向けることもない、そんな人だった。


その父が、唯一怒鳴り散らしたことがある。 それがあの日私が見た、最初で最後の激昂した父だった。
父を激昂させたのは、母だった。


リビングのテーブルに封筒を置き、キッチンに入ってコーヒーメーカーのスイッチを入れる。
コポ、コポとカップに珈琲が注がれていくのを横目に、アイランドカウンターの引き出しからハサミを取り出すと、そのままテーブルに戻って封を切り、またキッチンに。ハサミを引き出しに戻したのと同時に、コーヒーメーカーが静かになる。
私は珈琲の入ったカップを片手にリビングに戻ると、ソファーに座ってまず一口だけ飲んでから、改めて口の開いた封筒を取り上げ、中身を指で抜き取った。


もともと母は社交的な性格で、私が小さい頃は私を連れて、私が小学生になると私をおいて、暇さえあれば友達とよく遊びに行っていた。
もちろんそれだけなら、――たしかに、ほんの少しだけ寂しかったけど、父にないがしろにされていた母の気持ちを考えたら、仕方のないことだろうと思っていた。


――もし。 もしあのとき、母に駄々をこねていたら。 もしあのとき、父に訴えていたら、
10年前のあの父の姿を見ることは無かったかも知れない。

母も、まだこの家に居たかもしれない。


あの日。
母に外に出てるように言われ、ふらふらと街をさまよった挙句にたどり着いた近所の公園で、私はあの夕陽を見た。

黄色でも赤色でもない、鮮血のような朱色。 いつもとは違って、どこか不吉な感じがするその夕陽を一人で見ていることに、私は嫌な予感を覚えていた。
『ここに居たのか』
ベンチに座っていた私に、声をかけてきた父。 夕陽に照らされているはずの父の表情が、まるで日影に佇んでいるかのように昏く悲しげに見えたのは、私の気のせいだったのだろうか。
『……お母さん、は?』
尋ねた私の声が恐る恐るだったのは、どうしてだったのだろう。
『お母さんはな、居なくなった』 『居なくなった?出てっちゃったの?』
思わず問い返した私に無言で頷いた父を見て、私はそれほどショックを受けなかった。 香水のことや鼻歌のことで、こうなるかもしれない、とは覚悟していたからだろう。
『しばらく苦労をかけるな』
そう言って私の頭を軽く撫でる父にそんなことないよ、と返して、私はもう一度夕日を見る。 夕日は、私を慰めるわけでも責めるわけでもなく、ただゆっくりと山の稜線に身を沈めていた。


封筒の中には、より小さな一通の封筒と厚みのある一枚の紙が入っていた。
私は封筒をテーブルに置くと、まずその紙を拡げると、コーヒーをもう一口飲んでから内容を確認する。
企画に関するいきさつや参加への感謝の意、当選者を10年間追跡してきたことへの謝罪の言葉などが書かれたその紙を斜め読みしてからテーブルに戻し、その手でもうひとつの封筒を取り上げて――

そして、思い出したのだ。
白地に水玉模様のようにうっすらと描かれた可愛らしい猫の絵に、ペンで流れるように書かれた文字。
それが、母の字だった、ということを。


最初に気づいたのは、残り香だった。
部活が予想以上に早く終わった高校1年の夏の日、帰宅した私の鼻に微かに感じた、香水の残り香。
これまで嗅いだことのないローズ系のその香りに、私は強烈な違和感を覚えたのだ。
なぜ香水を嫌っていた母が、なぜ、と。

次に気づいたのは、鼻歌だった。 昔から料理をつくるとき、母は鼻歌を歌う。 夕食どきにリビングでテレビを観ていると聴こえてくるそのメロディが、気づけば変わっていたのだ。 それまでの母ならとても聴きそうにないような当時の流行歌に、私は香水のこともあって、嫌な予感しか覚えなかった。

しかし、それでも私は、母を信じていた。 たとえ父を裏切ったとしても、少なくとも私を裏切ることはない、と。


――まあ、結局母は父だけでなく、私すらも裏切って、年下の男性と浮気をしていたんだけども。

「……忘れてると思ってたのにな」

妙にファンシーな封筒の、そこに書かれた母の字を見つめながら、私はぽつり、とつぶやく。

「あの時の鼻歌、『さくら』だったっけ」

森山直太朗の『さくら』。
今でもあの曲を聴くたびに、台所に立つ母親の背中をぼんやりと思い出す。
もちろんその母親の顔や声は思い出せなかったのだけど。

その母親の書いた手紙が、今目の前にある。
あの背中が何を考えていたのか、もしかしたらこれで解るかも知れない。
私は手紙の端をつまむと、指で封筒の縁を切り裂こう……として、やめた。
なんとなくだが、乱暴に扱っちゃいけない気がしたのだ。

「んもう、片付けなきゃ良かった」

私はブツブツと愚痴を吐きながら、手紙を手にキッチンに戻り、またはさみを取り出してそっと封を切り、リビングに戻る。
勢いが削がれたせいか漏れた溜息がやたら大きく聴こえ、思わずふっ、と笑ってしまった。

「さて、と。ごめんね、読ませてもらうから」

私は母に……というよりは、その封筒に向けて詫びると、中から封筒と同じ柄の便箋を取り出した。


あの日。
公園に迎えにきた父と帰宅した私は、玄関の前でふと立ち止まり、視界に入った庭の池を見た。
父が錦鯉を飼いたいと、家を建てた時に奮発して作らせたその池が、何故かコンクリートで埋められていたからだ。
まだその表面がゼリーのようにプルプルと震えているコンクリートを見て驚いている私に、父はぽつり、とつぶやいたのだ。

『母さんがいなくなったら、日中に世話を手伝ってくれる人もいなくなるからな。思い切って処分したんだ』 『え?だって、錦鯉ってお父さんの大切な――』
思わず振り向いた私の目に、父の悲しげな笑みが映る。
『母さんのために、錦鯉を処分したんだ』
そう言って声を詰まらせた父の目に涙が滲むのを見て、私はようやくこれが現実なんだ、と実感したのを、今でもよく覚えている。
そうだ。 母はもう、ここにはいないんだ、と。


10年後の私へ

こんにちは……かな?
それとも、お久しぶり、かしら。
何だか変な感じよね、10年後の自分に手紙を送るのって。

私には今、目の前に2つの道が見えてます。
1つは、これまでと同じ道。
もう1つは、違う誰かと歩く道。
私はその分岐点に立って、どっちに行こうか迷ってます。

多分、10年後のあなたからすれば、懐かしいとか言って笑っちゃうような迷いでしょうけど、今の私にとっては重大事です。
どっちの道も、数メートル向こうが見えなくて、そこに崖が在っても今の私には見えなくて。
これまでと同じ道には、あの人と大事な娘たちが立ってるけども、その先には地獄のように退屈な日々が待ってるはずですもの、それを私の本能が嫌がってるから、簡単にはそちらには進めない。
これまでと違う道には私に微笑みかけてくれる彼が立っているけども、ほら、30年も生きてるんですもの、甘い誘いには罠があることくらい解ってるから、何も考えずに彼に飛び込んでいくだけの勇気も出ない。

だから、私は迷ってる。
彼かあの人のどちらかが私の手を引っ張ってくれれば、私は諦めてそちらに行くのに。
彼もあの人も、私の手を引っ張ってはくれない。

ねえ。
あなたはどちらを選んだの?
彼?それとも家族?


ねえ、どっち?
 


「……何よ、これ」

手紙の一枚目を読み終えた私が発した感想が、これだった。

 私のことを『大事な娘』ですって?
 普通はここは名前を書くとこでしょうに。
 それを、まるで、
 名前が思い出せなかったことを誤魔化すように『大事な娘』ですって?

「そんなにその不倫相手が良かったのかしら?家族の名前すら書けないくらいに」

私の口から堰を切ったように毒が吐き出される。

「私たちと過ごす生活が、地獄?」

毒が私の周囲を漂い、私の皮膚から体内に染みこんでいく。

「これじゃ――これじゃ、まるで、」

これ以上は吐き出したくない、という気持ちと、このまま吐き出してしまいたい、という気持ちが入り混じる。

台所で背中を向けて鼻歌をうたう母の姿。
あの時の母は、私たちを見てすらいなかったのか。

「私たちやお父さんは、あなたの人生の『付属物』みたいじゃない!」

部屋に置かれた装飾品や、カバンに付けたアクセサリーのように。
私たちは母にとって、人生を彩るための家具の1つでしか無かったのだ。

「……そっか。そうだよね。だからさよならも言わずに出ていったんだね」

父の、『大事な娘たち』の居る世界を、仕方ないからとあっさり割り切っていなくなった母。
そんな母の血を受け継いだ私もまた、だからこそ未だに独りなのかも知れない。

「ま、かえって良かったのかな?結婚してたら母と同じことをしてたかも知れないし」

私は自嘲気味につぶやき、二枚目の便箋を読み始め――



――そして、頭が真っ白になった。 


『……え?なんで?』

あの日の夜。 部活の合宿から帰宅した妹が、すっかり何も無くなったリビングに入って発した第一声が、これだった。
『なんでリビングもキッチンも空っぽになってんの?ってかお母さんは?』
リビングとキッチンは、私が帰ってきた時にはもう何もかも無くなっていた。 父は半狂乱になって暴れまわったあと、母が居なくなって急に冷静になったらしく、壊してしまった何もかもを全て処分したのだ、と私は聞いていた。 母が居なくなったことを父から伝えられた清美の、あり得ないとばかりに目を見開いたあの表情を、私は今でも鮮明に覚えている。
清美はその後、母の話をしなくなった。 私もその後、母の話はしていない。


10年後の私へ

もう一枚、書くことにしました。
一枚目を捨ててしまっても良かったんだけど、あの人に見つかったら大変だし、10年経ってから読み返して昔を懐かしむのも悪くないかな、って思ったので、あのまま一緒に送っちゃうね。
読んだらさっさと処分してね、10年後の私。


さっき、彼と別れてきました。
一枚目を書き終えたあと、ふと庭に居たあの人が目に入ってね。
池の錦鯉を見つめるあの人の目を見て、ふと思い出したのよ。
そういえばあの人って、私を見るときも、あんな風に優しく目をしてるな、って。

笑っちゃうでしょ?
私は錦鯉と同格なのよ?

あれだけ丹精こめて世話している、あの錦鯉と同じくらい、あの人は私を大切に思ってくれてるのに、私はまったく気づかなくて。
あの人は私を見てすらいないんだから、なんて勘違いして、外に男まで作って。
情けないくらい最低な話だと思わない?

彼は最初は反対したけど、やっぱりどこかで潮時だと思ってたみたいで、最後には納得してくれた。
あの人に告げ口されるのを覚悟してたけど、彼も自分の家庭が大切だったから、それはしない、と約束してくれて。
だから私たちは、互いにすべての痕跡を消して、綺麗に別れることができたの。
――まあ、あなたなら覚えてるとは思うけどね。

これで良かったんだ。
私にはあの人と、晶子と清美が居る。
彼との想い出は心のアルバムにだけ遺して、私は家族と生きていくんだ。

ねえ、10年後の私。
晶子や清美、そしてあの人は元気?
晶子は頑固者だから、まだ結婚してなさそうね。
清美はきっと、あったかい家庭を築いてそう。
あの人は――うん、あの人はきっと、あの人のままかな。
あの優しい目のままの、あの人でいてほしいな。

ねえ。
あなたは今、幸せ?


「……うそ」

思わず声が出ていた。

ありえない。
だって、母は出ていったのだから。
私や妹を置いて、最低限の荷物だけ持って。

そんな母と、この手紙の母は、まったく違う。
この手紙が真実なら、母は出ていく気持ちなど、微塵も持ち合わせてはいなかった――ということになる。

「……待って。ちょっと待ってよ」

私は自分に言い聞かせるようにつぶやくと、手紙をもう一度読み返し、そしてもう一度、添付されていた案内文を読み返す。


なにかがおかしい。
どこかに違和感がある。

――でも、なに?



「……そっか」

ふと。
私は思いついて勢いよく立ち上がり、そのまま隣の床の間を抜けて縁側に向かう。


そもそも、父はどうして家を手放させようとしなかったのか。
独り者の私にはとても不自由な大きさだと解っていたはずなのに。


縁側にやってきた私は、息を整えながら真っ直ぐ庭を見つめる。
その、雑草が蔓延る庭の中心には、草一本生えていない、直径2mくらいの楕円の形をした余白がある。
それが、コンクリートで埋められた、元の池だった。


そもそも、どうして父は、あの日突然池をコンクリートで埋めたのか。
錦鯉を処分するだけなら、コンクリートでわざわざ埋める必要はない。
もちろん、錦鯉への未練を断ち切るためかも知れないが、それにしてもたった数時間で、しかもリビングやキッチンで自分が破壊した家財道具を片付けながら作業するほど、急がなくちゃいけない理由にはならない。


私はその、元は池だったコンクリートの地面をしばらく見つめた後、もう一度リビングに戻る。
テーブルの上に置いたままにしていた黒い封筒と案内文を手に取り、もう一度読み返してみる。


そして、もっとも重要なこと。
それは、そもそも、あの手紙はなぜ我が家に届いたのか、だった。
世界屈指の調査会社であるキャピタルテクニカルサービス社の案内文には、確かに『当選者を10年間追跡してきた』と書いてあった

つまり、あの会社は、母がこの家に居る、と判断したのだ。
もう10年以上居ないはずの、この家に。


だけど。

私は改めてすべてを振り返り、ある結論に至って。




そして、電話をしたのだ。

警察へと。




【読者への挑戦状】

この作品は、『問題編』と『解答編』に分けて公開します。

この『問題編』には『解答編』に繋がる全ての材料が揃っています。
ミステリーが苦手な人のためにかなり分かりやすい伏線を大量に投入していますので、おおよその方はこの『問題編』を読み終えた時点で『謎』についての『解答』が予想出来ていることと思いますが、
そもそも何が『謎』なのかが解らない、という方のために、『謎』を改めて提示しておきます。

彼女が語っていた『あの日』。
10年前のその日に、彼女の家で何が起こったのか。
そして、その出来事の結果、母親はどこに行ったのか。


さあ、解りましたでしょうか。


皆さんの予想が合っているかいないか。
のちほど公開する『解答編』をお楽しみいただければ幸いです。

ならざきむつろ



(解答編につづく)

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