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神保町に響く、手押し台車の音


私事ですが、この春に神保町へ引越してきました。

本当はもう少し後の予定だったのですが、だんだんと帰りが終電間際と遅くなる日が増えてきた事と、ご近所にお住まいの常連さんとお話しする内に我慢出来なくなり予定より早めに引越しを決めました。

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引越しにあたり、ご近所にお住まいのお客さんにお勧めの不動産屋さんを訊ねてみると、全員が同じ不動産屋さんでした。


皆さんのお勧めなら間違いないだろうと美帆ちゃんと一緒に靖国通り沿いの不動産屋さんへ。

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不動産屋さんの担当の方は極めてマイルドで、12時台のすずらん通りでお昼ご飯を食べに出掛ける雰囲気が溢れる30代の男性。スリーピースのスーツを着て尖った革靴を履いていない方で一安心。

まずは希望の範囲を説明しました。東西は九段下駅から小川町交差点、南北は神田警察署通りから猿楽町1丁目までの間でお願いすると、よくある「例えば都営新宿線に15分位乗れば、、」みたいな事は一切なくパシっと神保町界隈の物件をA4に乗せて見せてくれました。

数枚の楽しいA4用紙の中で、お店に一番近い場所を早速内見したところ、とても気に入り、隣も裏も出版社で本棚の間に差されているようなビル。殆ど即決で入居が決まりました。


引越しは美帆ちゃんと相談して、友達に手伝ってもらう事に。引越しの前夜、飯田橋でハイエースを借りて祖師谷まで帰りました。

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甲州街道が空いている夜のうちにと、暗い内に祖師谷と神保町を2往復。


少し眠って、午前中からはポイポイとハイエースに積み込んでいきます。

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往復が順調に進み、神保町の新居にどんどん家財が入っていきます。あと1回祖師谷で積み込んだら完了という位まで進み、代官町料金所から首都高に入ろうとしたら通行止め。

どうやら乾門から天皇陛下が出てこられるとのこと、それは仕方ないと外苑料金所まで行く事にしました。

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外苑料金所を目指し、四谷三丁目を左折しようとしたらかなりの渋滞。そして調べるとこちらも通行止め。ハイエースの返却時刻も迫っていたので初台から乗り高井戸まで。


無事祖師谷に到着し、ポイポイポイと全部積み込みます。積み込み過ぎてヒッピーのようになったハイエースを「しばらく環八は通らないんだろうな」と感傷的になりながら神保町へ走らせます。

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無事神保町での荷下ろしが終わり、お手伝いしてくれた友達と三幸園の餃子をテイクアウトし乾杯。そして様子を察してくれたお客さんがウイスキーを抱えて訪ねて下さいました。

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しばらくビールを飲み、尻にハイエースの揺れが残ったまま就寝。


一夜明け、神保町で目覚める初めての朝は、佐川急便のお兄さんが台車の取っ手を引き出す音と、隣の出版社から聞こえるハイエースのスライドドアの音から始まりました。

毎日聞いている音ですが、寝床がある窓から聞こえる台車とハイエースの音に「ああ神保町だ、この音が昼夜聞こえるのか」と喜びが込み上げます。

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昼からは引越しによる筋肉痛で思考能力が低下するなか、千代田区役所へ行き「よろしくお願いします」と引越しの届出。そのあとは伊峡さんでラーメンを食べ、東京薬局さんと立ち話をして帰宅しました。


家も近くなりました、神保町で色々と楽しい事が出来ればと思っています。皆さまよろしくお願いします。



BOOK SHOP 無用之用

店主 片山 淳之介

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