ワタナベミオ

2015年から5年ほどWEBTOONの編集を務めたのち、フリーに。原作担当として連載マ…

ワタナベミオ

2015年から5年ほどWEBTOONの編集を務めたのち、フリーに。原作担当として連載マンガ企画2本(WEBTOON1本・横組み1本)進行中。 前経歴(業界紙記者→フリーペーパー編集・ライター) 連絡先⇨mwatanabe620@gmail.com

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私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編1 はじめに

なるまで知らない婦人科疾患これから私が書き記していくのは、2017年に実際に体験したできごとです。 「女性の4人に1人が何らかの婦人科疾患を抱えている・今は健康でも今後抱えるだろう」、といわれる現代社会で、卵巣のう腫は取り立てて珍しい病気ではないと思います。 当時の会社の同僚や友人らに話を聞いて、子宮筋腫や子宮内膜症、意外と経験している人が結構いるのを知りました。 でも、私自身、先生からこの病名を聞かされるまで卵巣のう腫という病気が世の中にあって、自分がかかるなんて、まっ

    • 【作家は】納得してないならノーと言った方がいい理由

      会社員からフリーの(マンガ)編集になり、作家と同じ「自営業者」というステータスで仕事をするようになって、半年が経ちました。 「会社員という制約」もなくなったことですし、仕事についてもいろいろ書いていこうと思います。 フリーランスになり、企画を編集部に持ち込みに行く「マンガ家のエージェント」の役割もするようになりました。 そこで改めて思ったこと、感じたこと、また、相談されたことなどを書いていこうと思います。 マンガ編集ってなにしてるの?そもそも、「マンガ編集ってなにして

      • 【シナリオ書いてみました】怪物

        今回のテーマは「湖」湖といわれて、書けそうだなあと思い浮かんだのは、人身御供モノですが。 和モノファンタジーなあ……と躊躇してしまい、かわりにひらめいたのが 金ロー! そう、金曜ロードショーでやっているようなB級、C級、D級のパニックモンスター映画みたいなシナリオにしよう! と。 なんでそんなことを思いついたのかといえば、以前、受講生のひとりが、金曜ロードショーみたいなシナリオを上げてきたからです。 キャストが全員横文字の名前で、セリフも吹き替え版のセリフのようだっ

        • 【シナリオ書いてみました】地平線

          今回のテーマは「窓」そろそろ、SFをやりたいな~と思いまして。 今回はSF仕立てにしてみました。 SFのシナリオって世界観を説明するのが大変ですね…… 内容はよくある、「自分が閉じ込められていると思ってたら、世界に自分しかいなかった」ってやつです。 先生の講評・窓の使い方が見事。映像描写がうまく描けていて、映像が浮かびます ・天地人が分かりづらいです。もう少し主人公の事情を分からせましょう。主人公はいつからここに閉じ込められているのか? 友達はどんな人物か、など。友達

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        • シナリオ
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        • 私たちの婦人科疾患
          16本

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          【シナリオ書いてみました】中空のさき

          今回のテーマは「すすき」これは、大変難儀しました。 この講座、何回かに1回は、必ず難儀するテーマを差し込んできます。 すすきなんて、もう数年はまともに見てない気がするし、すすきと聞いてお月見しか出てこない…… いっそのこと、ファンタジーにぶっちぎってやろうか……と考え込んでしまったほどです。 かぐや姫が、月からの侵略者に対抗して、すすきミサイルとか竹ソードとかで戦うやつ…… でも、ただでさえ、マンガ路線にはあまり関心のない講座のみなさんの前で、そこまでぶっ飛んだこと

          【シナリオ書いてみました】中空のさき

          【シナリオ書いてみました】ととのわず

          今回のテーマは「時計」当時、まわりでやたらとサウナがはやっていたので、今回の裏テーマは「サウナ」です。 さらに言えば、『おっさんずラブ』もはやっていたので、「サウナ×おっさんBL」がテーマになりました。 そろそろコメディやろう、思いっきりおふざけしよう。 そんなこんなでサウナネタですが、私はサウナ、得意じゃありません。 すぐくらくらしちゃうし、水風呂には入れない…… 昨今は、コロナの影響でどこもサウナは休止中みたいですね。 はやく稼働できる世の中になることを願います。

          【シナリオ書いてみました】ととのわず

          【シナリオ書いてみました】ミラクルミラージュ

          今回のテーマは「鏡」このテーマはいろいろネタが思い浮かびました。 まず、ホラー(笑) でもホラーはやったばっかだしなあ…… 次に浮かんだのが、銅鏡。日本史の教科書に出てくるやつですね。 「考古学の権威の教授が、なにがしかの賞をとったけど、実はそれが捏造で……夏目漱石の『こころ』よろしく、若者の弟子に手紙で懺悔する話にしようかな~」なんて思ったんですが。 遊びで書く20枚にしては、下調べがしんどいなぁと断念してしまいました。 そして、前回、ホームドラマをハッピーエンド

          【シナリオ書いてみました】ミラクルミラージュ

          【シナリオ書いてみました】断捨離かあさん

          今回のテーマは「写真」ようやく、いろいろ考えられそうなテーマになりました。 ここまで、えぐいものばかり書いてきたので、ここらで、ちょっとホームドラマっぽいものが書きたくなりました。 そんなわけで、今回は「家族モノ」を書こうと思いました。 でも、捻くれてしまうんですね…… 先生とみんなの講評先生からの講評は以下の通りです。 ・文句を言いつつも、親が気掛かりな主人公がうまく描けています ・主人公がどんな会社に勤めているのか、描写すると良いでしょう ・母親は「認知症ではな

          【シナリオ書いてみました】断捨離かあさん

          【シナリオ書いてみました】片思い出

          テーマは「帽子」今回のテーマは帽子です。 前々回のハンカチ、前回のマッチと比べると、格段に書きやすいネタになったと思います。 とはいえ。 帽子、帽子かぁ……と思いをめぐらせました。 帽子で一番最初に浮かんだのが、あだち充先生の『タッチ』で、浅倉南の恋のライバルである新田由加が、野球帽を嗅いで「くさい」だか「酸っぱい」だか文句つけたあとにもう一回嗅ぐシーン…… 私の記憶には確かに存在してるのですが、マニアック過ぎて、画像検索では出てこないし、読み直そうにも漫画は実家だし…

          【シナリオ書いてみました】片思い出

          【シナリオ書いてみました】起きたらマッチ売りの少女だった件

          テーマは「マッチ」2回目のテーマはマッチでした。 マッチなんて……ハンカチ以上に使わない。 正直いって、なんにも思い浮かばない。 調べてみると、桃などのパッケージでおなじみのあの家庭用マッチを作っている会社、兼松日産農林はマッチ事業からすでに撤退していました。 もはや、家庭向けにはマッチは作られておらず…… 防災用やキャンプ用など、特定の分野に限り、今も製造されているみたいです。 困る……どうしよう。 マッチで連想できるものといえば、あとは「マッチ売りの少女」くらい

          【シナリオ書いてみました】起きたらマッチ売りの少女だった件

          【シナリオ書いてみました】ハンカチ堕とし

          どうしていきなりシナリオなのよ少しずつ趣向の違うものも投稿しようということで、「シナリオシリーズ」始めます。 実は、会社員時代、シナリオの学校に通える機会を頂きまして。 会社では、超初級コースをみんなで受講していたんですが、それが終わったあとも個人的に通い続けて、自粛期間中あたりまで受講していました。 講座自体はさらに進級できるのですが、コロナということもあり、しばし静観している状況です…… で、書いたシナリオを、ただ保管しているのもしょーもないなと思ったので、「ちょっ

          【シナリオ書いてみました】ハンカチ堕とし

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編17 退院は冬の日に

          退院日は、当初の予定よりも1日早まった。 術後の経過が順調だったのだろう。 ありがたいことだ。 昨日夕方に看護師さんが「明日退院して良い」と告げに来た。 朝食を食べ終えたら退院準備が整い次第、看護師に声を掛けてくれとのことだったので、のそのそと準備を始めた。 ここは出張慣れしているわたくしですから、荷物をまとめることなどお手のもの。 30分とかからずにパッキングを済ませた(昨日から準備していたこともありますが)。 看護師さんと一緒に最終チェックを済ませ、ナース・ステーショ

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編17 退院は冬の日に

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編16 入院5日目 術後は紐パン一択

          昨日から、実はお風呂が解禁された。 ただし、湯船に浸かることは禁じられていたのでシャワーのみ。 この病院はナース・ステーションに、入浴時間を予約しに行く必要があった。 予約は30分刻み。 当たり前かも知れないが、夕方以降に予約が集中している。 昨日、あらためて脱衣場でしげしげと傷痕を眺めた。 左骨盤の近く、下腹部中央、おへそに皮膚用テープが貼られている。 最近の手術は縫合糸がないんだなあ。 もしくは溶ける糸なのかな? しかし、薬局で売ってるようなメディカルテープを細く切っ

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編16 入院5日目 術後は紐パン一択

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編15 入院4日目 脳溶ける

          麻酔明けの脳はスーパー・パッシブ病室は暑かった。 暦の上の季節は秋。 それなのに、ジットリと寝汗にまみれてウンウン唸る。 掛け布団をかけないのは肌寒いのだが、掛けると汗をかく。 そもそも、ただでさえ狭い部屋にベッドを6脚置いて、カーテンで仕切っているものだから、私のスペースはベッドと辛うじてトイレなどに立つ際に行き来できる余白程度の場所しかない。 掛け布団をかけない選択をしたところで、掛け布団を避けておくスペースもないのだ。 いつも通り6時になると、病室の明かりは煌々と照ら

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編15 入院4日目 脳溶ける

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編14 入院3日目 手術明け

          手術当日の様子にも書いたが、幸いなことに全身麻酔明けの症状には苦しまずに済んだ。 朝、看護師さんが飲み薬を持ってきた。 水はあるかと聞かれたが、ない。身体も動かない。 手術前に水を含む絶食を指示されたものだから、間違って飲まないようにベッド周りを片付けていたのだ。 まず腹筋に力が入らないし腹部が痛い。 アウアウしていると、看護師さんが私のタンブラーに水道水を組んできてくれた。 この病院は飲料水は自販機で買う仕組み。ぬかった。 術後のことまで考えが及ばなかった。 薬は痛み

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編14 入院3日目 手術明け

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編13 これから、手術だよ!

          とうとう手術日がやってきた。 この病院は22:00消灯の6:00起床。 朝6:00になると否応なしに病室のライトはカッと照らされ、起床時間を告げるアナウンスが流れる。 もそもそと布団から這い出て、ぼーっとした頭でベッドの上に佇んでいると、看護師さんが朝の検温に訪れた。 38度は回らなかったものの、この日の熱も高かった。たしか37.7度あたり。 昨日からの謎の発熱(飲み過ぎ…?)に手術できなかったら……と想像してしまう。 もし手術できなかった場合、 →退院して別日を再予

          私たちの婦人科疾患―卵巣のう腫編13 これから、手術だよ!