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【ピアノ演奏】「人生のメリーゴーランド」をピアノ演奏しました。楽曲分析も少し。

こんにちは。

ピアノ講師、メンタルコーチとして活動しています。
「One Heart」です。

映画「ハウルの動く城」より
「人生のメリーゴーランド」をピアノ演奏しました。

動画はこちらです👇

昨日、YouTubeにアップロードしたばかりなのに、さっそくいろいろな方に聴いていただき、高評価ボタンも押していただき、ほんとうに励みになります。
いつもご視聴いただき、ありがとうございます!

宮崎駿が監督・脚本を務め、イギリスの児童文学作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー小説「魔法使いハウルと火の悪魔」を原作に描いたスタジオジブリ制作の長編アニメーション。

魔法と科学が混在する世界。父が遺した帽子店を切り盛りする18歳のソフィーは、町で兵士に絡まれたところを見知らぬ青年に助けられる。
青年の正体は、町の人々が恐れる魔法使いハウルだった。
その夜、ソフィーは店に現れた荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆に姿を変えられてしまう。
家族にも言えず家を飛び出したソフィーは、荒地をさまよった末にハウルの住まいである動く城にたどり着き、住み込みの家政婦として働き始めるが・・・。

映画.com 映画情報より

18歳と90歳のソフィー役の声を倍賞美津子さんおひとりでされていたんですね。すごい。

魔女役には美輪明宏さんが担当しています。

この楽曲は、久石譲さん作曲。
悲しげですが、とても美しいメロディーですね。
ワルツで構成されています。

ワルツとは、円舞曲。
つまり、3拍子の踊りの曲です。

音楽の性格は、軽快かつ優雅な印象をもつ舞曲。

19世紀ごろまでは、舞曲(ダンスのための音楽)という位置づけでした。
しかしその後ロマン派時代には、純粋なピアノを主とする音楽作品として作曲され、なかでもショパンはワルツを多く作曲しました。

ウィンナ・ワルツというのがありますね。
ウィーンの社交界で行われる舞踏会には、ウインナ・ワルツが使われ踊られています。

男女がペアになって、円を描くようにクルクルと回りながら優雅に踊ります。

もともとはダンスの音楽だったのですが、
ロマン派時代からは、踊りという意味合いだけでなくそのキャラクターを生かしながら、さらに躍動感のあるワルツが誕生しました。

「人生のメリーゴーランド」は、ワルツの要素を多様に織り交ぜながら、テンポがコロコロと変わり、そして調性も変わっていく様子がとても興味深いなと感じました。

メリーゴーランドとワルツという言葉から連想されるくるくると回る様子、
テンポのコロコロ変わる様子など感じながら聴いていただけるとうれしいです。

記事の後半では、私なりの楽曲分析もしてみました。
おもにクラシック音楽の分析しかしてきませんでしたので、
映画音楽の分析はあまり得意ではありませんが、
ご興味あればこのままおつき合いくださいませ。

ト短調。3部形式のワルツ。

●前奏(1〜10小節目)が前半と後半に分かれて、10小節。
 前半(1〜6小節目)は、ややゆっくり導入。
 ニ長調のアルペジョ(分散和音)が音楽の方向を少し明るくします。
 前奏の後半(7〜10小節目)は、Aへの導入。
 この曲の主調であるト短調。

●Aパート(11〜26小節目)、16小節。こちらもト短調。
 静かに奏でられるパート。
 あまり動きは大きくなく、柔らかい感じで。

●A’パート(27〜44小節目)、18小節。こちらもト短調。
 ほぼAパートと同じ。
 この楽譜のアレンジは、A’パートのメロディが
 1オクターブ上がっているのと、
 左手の伴奏も少し和音の幅が広くなっているので、
 音量は少し大きくしてもいいような気がします。
 43〜44小節目は、Bパートへの推移。
 A’パートの終わりからニ長調で移行する。

●Bパート(45〜60小節目)、16小節。平行調の変ロ長調。
 少し明るい感じに変化。
 少し華やかな雰囲気で演奏するといいと思います。
 Bパート後半(53小節目)からはニ短調になるので、
 やや落ち着いた感じで。
 53、54小節目のメロディのスタッカートは、少し躍動感を持たせて。
 音楽は落ち着きますが、冒険心(人生を旅する気持ち)は
 まだまだ終わらない感じを醸し出しているのかもしれません。

●Cパート(61〜78小節目)、18小節。
 ここはコロコロと調整が変わります。
 (ト短調ーヘ長調ーイ短調ーイ長調ーハ短調ート短調)
 まさにメリーゴーランド。くるくるとメロディも展開していきます。
 上行、下行のメロディが繰り返されるなか、調性も変わっていくので、
 ここがこの曲のクライマックスになるのだと思います。
 ドラマティックに、音量も大きくしたり、小さくしたりと
 音の向かう先をよくみながら調整していくといいと思います。
 69小節目から大きく動いていたメロディが落ち着きます。

●再びA’パート(79〜90小節目)、12小節。
 ここは、1回目のA’パートよりも少し大きく感じて演奏すると
 変化がわかりやすいかと思います。
 同じパートに戻る場合(楽譜ではセーニョ記号で戻る指示が出ているため)、同じ箇所を演奏する際は、以前演奏した時とは少し変化をつけて弾くとより音楽全体が美しく感じられるからです。

●コーダ(91〜109小節目)、19小節。
 ニ長調という明るい調性でコーダが始まります。
 キラキラしたイメージで、右手のパッセージを滑り落ちるように演奏するといいと思います。
 97小節目からは少しテンポを落として。一旦ト短調に変わります。
 100小節目から再びニ長調。その後コードで言うと、
 Gm(ト短調)とD(ニ長調)を行ったり来たりします。

メリーゴーランドとワルツという、くるくると回る様子を音楽と結びつけた感じをイメージしながら演奏すると、この楽曲がよりステキに演奏できるのではないかと思います。

使用楽譜は、ヤマハミュージックメディア 美しく響くピアノソロ(中級)
「スタジオジブリ」です。

ここまで、おつき合いいただきありがとうございました。

今日も”愛”あふれる一日をお過ごしくださいませ。



●他にも、いろいろな曲を演奏しています。

時には昔の話を 「紅の豚」エンディングテーマ 

坂本龍一さん「energy flow」

東京ディズニーシー 「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」より
「コンパス・オブ・ユア・ハート」


藤井フミヤさん「TRUE LOVE」


藤井フミヤさん「Another Orion」





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