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社会学は、面白く生きるためのライフハックだと思う


今週ふと見かけたTweet。思わずリツイートしたその中では、社会学・人類学が2030年に必要とされるスキルの5位にランクインしていた。社会学をかじった身として、純粋に嬉しかった。

私は、社会学は世の中のあらゆる物事を科学し、面白く生きるためのライフハックだと思っている。今日はそんな話を書いてみようと思う。


そもそも社会学とは

社会学って聞いたことはあるけれど、実際何をしてるんだろう?という人はこの引用を読んでほしい。注目すべきは「社会」が対象であるということ。この世の中すべてのものが、学問の対象となりうるのだ。

私たちの生きているこの「社会」を、社会科学の方法で調べて、どこに問題があり、どうやったら良くしていけるかを考える学問です。また「社会」は、多くの異なった人たちが相互作用しながら作られるものですから、この社会と違う世界がありうる(多元的リアリティといいます)ということを教えてくれて視野を拡大してくれる学問でもあります。方法としては、現実の社会の中に入っていって、フィールドワーク、インタビュー、アンケート調査など、様々な「社会調査」の手法で社会を解明していきます。

※九州大学出身ではありません。しっくりくる説明がされていたので抜粋


大学時代の社会学

大学時代、「国際文化学部」に所属していた私は社会学に心が奪われていった。世の中で身近に起きている事象について、深く考えていくことが面白かった。

でも、「経済学を勉強してます!」のように一言で自分がやっていることを説明できないモヤモヤがあった。また、とくにアメリカに留学していたときには「社会学をやって将来どう活かすの?」とよく聞かれた。それが将来何の役に立つのかと。

その時の私は、明確な答えを出せなかった。ただ興味があったから、面白かったからやっていた、それだけである。


社会人になってわかった社会学の良さ

それでも、社会学をやっていて良かったなと思うことが社会人になってからは見つかった。社会学は、社会に出て役に立たない学問なんかじゃなかったのだ。

例えば仕事をしている中で。「この人はなんでこんな行動をしているんだろう?」「この数字の裏には何があるんだろう?」そんな問いを立て、深ぼり、理由を解明していく。それ自体がまさに、社会学でやってきた手法だったのである。

また、プライベートの時間でも、日々出会う様々なトピックが、論文を書けるくらい奥深い対象として見えてくる。「もっと知りたい!」と思うことがあちこちに散らばっていて、生きていて飽きない。例えばタトゥーやタバコ、銭湯、タピオカなんかも、社会学の対象にできてしまう。


なぜ今社会学が、2030年に必要とされるのか?

これには3つの理由があると思っている。

①テクノロジーの進化によって、これまで必要とされてきたスキルがいらなくなるから
②もっと社会が複雑化・多様化していくから
③人生100年時代の中で、興味を持てる対象が広い方が人生楽しいから

①②は社会の一構成要因として大事なこと。まさに「社会学とは」で引用したように、世の中で起きている出来ごとを理解し、いかによくしていけるかを考えることへの相対的なニーズがどんどん高まっていくのだと思う。

一方、見落とされてしまいそうな3つ目の理由を、私は大事にしたい。よく、仕事をリタイアしたバリバリサラリーマンが、退職後に仕事ロスに陥るという話を聞いたことがある。でも、社会学があれば、人生に退屈することなんてないと思うのだ。

それが、私が社会学は世の中のあらゆる物事を科学し、面白く生きるためのライフハックだと思う所以である。


社会学で出会った、好きな本・映画

大学の授業やゼミで出会い、社会学がさらに面白く思えた本や映画がこちら。たくさんあるので3つだけ。『海角七号』は台湾の映画。社会学を学んだことで、この映画が持つただのラブストーリーではない表面が見えてくる。





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