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20230730 新たな聖地 【福山シティFC】

中国サッカーリーグ第13節
vs NTN岡山
@エヴォルヴィンフットボールフィールド



【はじめに】

2023年、夏。福山に新しい練習施設『エヴォルヴィンフットボールフィールド』が誕生した。

福山シティFCはほんの数年前には芦田川の河川敷で練習していたこともあるが、さまざまな人々の尽力により素晴らしい環境が整った。

中国サッカーリーグ第13節は、そんなエヴォルヴィンフットボールフィールドにNTN岡山を迎えた。

723人の観客が訪れ、来賓によるキックインセレモニーも行われるなどお祭りムードも漂うが、現在9位のチームを相手に取りこぼすことなく勝ち点3が必須の一戦だ。



【マッチレビュー】

試合は福山がペースを握り、大半の時間を敵陣でプレーする展開に。

右サイドの濱口が左足で上げたクロスをヘディングで合わせ、開始2分にして先制点。エヴォルヴィンでの初ゴールとなった。

その後も前半で5点、後半にも4点を奪い9-0で12連勝を飾った。

新たな聖地での初陣にそれぞれの選手が躍動しているように見えた。

ハットトリックを記録した高橋佳は、13節終了時(12試合)で19得点と驚異的なペースでゴールを重ねている。得点ランキングでもすでに2位に8ゴール差をつけて独走状態だ。

そしてこの日2得点を記録した高橋大。

公式戦のゴールは4月16日の天皇杯・広島修道大学戦以来。リーグ戦に限れば3月26日のヴァジュラ岡山との開幕戦で2得点して以来のゴールとなった。

アシストは5つ記録しているため、得点には絡んでいるしプレー自体は悪くないのだが、やはり昨シーズンのチーム得点王としては何よりもゴールを欲していたはずだ。

ケチャップのフタは開いた。あとは得点を量産するだけだ。


【採点・寸評】

21 / 宮﨑 浩太朗 10.0
DFラインの裏に出たボールを飛び出してヘディングでクリアするなど判断力のよさを見せた。クロス対応やシュートストップも安定。

30 / 澤田 健太 10.0 (78分OUT)
右サイドにとどまらずピッチの広範囲に顔を出してボールに関わった。安定したパス回しと堅実な守備で勝利に貢献。

6 / 髙田 健吾 10.0
連続試合出場を続ける鉄人がこの日もディフェンスラインに君臨。厳しい寄せで相手FWの自由を奪いボールを回収した。

4 / 松岡 憧 10.0
ヘディングの強さは相変わらず。ロングパスの精度も高く両サイドへ好パスを送り続けた。大量得点差にも集中を切らさなかった。

3 / 徳永 椋太 10.0
左サイドをオーバーラップしチャンスを作りまくった。身長は高くないものの空中戦でも競り負けない強さを見せた。

7 / 曽我 大地 10.0
高精度のパスでアシストを記録しつつ、自らも前線へ走り攻撃を加速させた。後半14分の高橋佳のゴールを導いたパスは彼の真骨頂。

20 / 田口 駿 10.0 (78分OUT)
冷静沈着にゲームを支配し1ゴールをゲット。正確なパスだけでなくボール奪取能力でも中盤のクオリティを高めた。

14 / 磯江 太勢 10.0 (64分OUT)
中盤でおもしろいようにパスを通し決定機を演出した。曽我のスルーパスを受けて放ったループシュートはあまりにも美しかった。

39 / 濱口 草太 10.0 (64分OUT)
ドリブル、クロス、シュートなど攻撃に関するすべてのプレーが高水準。前半早々の1G1Aでチームの勝利を決定づけた。

16 / 高橋 佳 10.0
当たり前のようにハットトリックを記録。ポストプレーで攻撃の起点としての働きも。相手DFへのプレスもサボらず圧巻の出来。

11 / 高橋 大樹 10.0 (83分OUT)
鋭いドリブル突破と抜群の決定力で2ゴール。磯江が退いたあとはキャプテンマーク付け、チームの中心としての役割も果たした。

途中出場
36 / 三村 真 10.0 (64分IN)
これまでとは異なり中央のポジションでの起用され躍動した。相手によってはこちらのほうが彼の技術を活かせそうだ。

15 / 澤島 輝 10.0 (64分IN)
右眼の手術から復帰後2試合目での初ゴール。さらに立て続けに2アシストも記録。高橋佳へのピンポイントのクロスは美しかった。

8 / 藤井 敦仁 10.0 (78分IN)
地元出身の王子にとってこのピッチのオープニングマッチは感慨深いものだったはずだ。プレー面でも技術の高さを見せつけた。

17 / 角田 薫平 10.0 (78分IN)
右サイドバックとして途中出場。この日のようにボールを圧倒的に支配している展開では有効なオプションになりそう。

10 / 隅田 航 10.0 (83分IN)
福山のレジェンドが新たなピッチに足跡を残した。三村とのコンビでチャンスを創出する場面もあり、今後も活躍を期待したい。

監督
上野 展裕 10.0
プレッシングの意識を強め、終始自分たちのペースで試合を進めた。素晴らしいピッチでの初陣を飾るのにふさわしいゲームだった。




【おわりに】

酷暑の中、繰り広げてきた熱戦もひと段落し、しばらく中断期間に入る。

次節は8月27日に環太平洋大FCとのアウェー戦。

この期間にリフレッシュした選手たちがまた素晴らしい試合を見せてくれるはずだ。

そして固定化しつつある現在のスタメンを脅かす控え選手たちの突き上げを期待したい。


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