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20230625 立ちはだかる白い壁 【福山シティFC】

中国サッカーリーグ第8節
vs ベルガロッソいわみ
@岡山県笠岡陸上競技場


【はじめに】

先週、SRC広島を相手に2-0とリベンジを達成した福山シティFC。

CSL第8節は、快晴のホーム笠岡にベルガロッソいわみを迎えた。

現在3位のベルガロッソは前節、三菱水島に敗れリーグ2連敗中。何としても勝ち点を持って帰りたいはずだ。

ちなみに、昨シーズンの笠岡での両チームの対戦は2-2のドローに終わっている。

SRC戦に続き、徳永が2戦連続でスタメン。
強豪を迎え撃つ。



【マッチレビュー】

試合を通じて、福山が攻め込むものの決めきれない展開。

ベルガロッソもFW福家とMF川満を中心にゴール前まで持ち込んだが、なかなかシュートを打たせてもらえなかった。

先制点は前半32分。

コーナーキックの流れから相手DFのクリアが松岡のもとへ。右足を振り抜くとボールはゴールへと突き刺さった。

CB松岡によるストライカー顔負けの美しいボレーシュートで、福山シティFCが貴重な先制点を手にした。

直後にも高橋大がチャンスを迎えるが、シュートは惜しくもゴールを捉えきれず。

前半はこのままホームチームの1点リードで終了。

後半に入っても、交代出場の濱口や高橋佳を中心にチャンスは作るものの、追加点が奪えないまま時間が経過していく。

終盤、冬至が惜しいヘディングシュートを2本放つも、これも決まらず。

ベルガロッソも終了間際、DFの田中を前線に残しパワープレーを仕掛けてきたが、福山も落ち着いて対応。

試合はこのまま福山がウノゼロの勝利を飾った。

リーグ戦いまだ無敗の福山シティFCは、ここまで7試合で失点はわずかに1。

昨シーズンの7試合消化時点では3失点とすばらしかったが、それと比較しても遜色ないどころかさらに良い数字を残している。

4バックそれぞれが対人能力に優れているうえに、チーム全体で組織としても守れているので、この試合のように追加点がなかなか奪えない展開になったとしても、ディフェンスの力で勝ち点を得ることができる。

対戦相手にとってはこの「白い壁」を打ち破るのは容易いことではない。

一方、これでリーグ3連敗となってしまったベルガロッソだが、福山の攻撃を最少失点に抑え、最後までゴールに迫った。

試合終了時にはピッチに座り込む選手もいて、この試合にかける思いの強さが感じられた。

9月のアウェーではさらに激しい戦いになりそうだ。


【採点・寸評】

41 / 菊地 大輝 10.0
丁寧なパス回しで相手のプレスを回避しつつ、DF陣と鉄壁の守備網を構築。自らの誕生日をクリーンシートで飾った。

30 / 澤田 健太 10.0
完璧な守備対応。マッチアップした6番阿部からボールを奪いまくった。攻撃面では塚田や田口らとうまく連携。シュートも放った。

6 / 髙田 健吾 10.0
体を張った守備で無失点勝利の立役者。機を見てボール持ち運んだり、意表を突いたロングシュートを見せるなどはつらつとしたプレー。

4 / 松岡 憧 10.0 MOM
福家を抑えながら、正確なロングパスで攻撃の起点になるという難しい仕事をこなした。殊勲の決勝点も決め、文句なしのMOM。

3 / 徳永 椋太 10.0
前節のMOMはこの日も好調を維持し積極的な攻撃参加を披露。ハーフスペースへ抜け出しボールを引き出した。

7 / 曽我 大地 10.0 MIP
90分間何度もファールを受けながらも中盤で奮闘しMIPに輝いた。ミドルレンジから積極的にシュートも狙った。

20 / 田口 駿 10.0 (71分OUT)
曽我、磯江と組む中盤は熟練の域。前半13分の高橋佳への縦パスは絶品。ゴール前のFKでも見せ場を作った。

14 / 磯江 太勢 10.0 (62分OUT)
縦横無尽に走り回ったかと思えば、黄金の左足で必殺のスルーパス。新婚のキャプテンが攻撃を牽引した。強い。

19 / 塚田 裕介 10.0 (46分OUT)
田口や澤田らと連携しながら攻撃にリズムをもたらした。濱口も好調だが、もっと長くプレーを見たい選手の1人。

16 / 高橋 佳 10.0 (71分OUT)
シュートやポストプレーに加えて、この日素晴らしかったのは献身的な守備。前からボールを追い続け、チームを助けた。

11 / 高橋 大樹 10.0 (90+4分OUT)
抜群のスピードでDFラインの裏へと走り込む。攻撃陣の中で最長の出場時間が監督の信頼を物語っている。

交代出場
39 / 濱口 草太 10.0 (46分IN)
後半開始から出場するや、いきなり仕掛けてクロスでチャンスを作り出した。高橋佳とのコンビで自らも決定機を迎えた。

18 / 有田 朱里 10.0 (62分IN)
スペースにフリーランしてボールを呼び込む。カウンターの起点としてチームが苦しいときに走力で貢献。

8 / 藤井 敦仁 10.0 (71分IN)
左右両足でのクロスやセットプレーなどキックの正確さが光る。技術の高さで中盤のクオリティを引き上げた。

34 / 冬至 直人 10.0 (71分IN)
体を張ってボールをキープし、うまく時計を進めた。セットプレーからヘディングシュートを2本放ちゴールにも迫った。

17 / 角田 薫平 10.0 (90+4分IN)
短い時間ながら、出場時間を確保。高橋大に代わり左サイドに入り、しっかりと試合を締めくくった。

監督
上野 展裕 10.0
難しい試合展開でも前線の選手をやり繰りし、見事に勝ち点3をもぎ取った。強固な守備を作り上げてリーグ戦7連勝を記録。



【おわりに】

この試合の翌日にはFC徳島とのトレーニングマッチが行われた。

天皇杯にも出場したFC徳島を相手に、大久保の2ゴールで2-1と勝利。

公式戦で試合に絡めていない選手たちも躍動し、選手間の競争も激しくなっている。

選手、スタッフ、サポーターが一丸となって次の戦いへ臨む。

この日の来場者数は720人。

来週はさらに多くのサポーターが結集して、スタジアムを白く染めたい。


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