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一つのコンテンツをリアルタイムで追わなかったという後悔

これは2019年にグループが解散し、展開が終わってしまったWake Up, Girls!というコンテンツを、なぜリアルタイムで追ってこなかったのかを、後悔とともに思い出しまとめた、オタクのお気持ちnoteである。

生まれながらの亡霊

私は人生において、つねにベターな選択をしてきたと思っていて、今まで後悔をしたことはあまりなかった。しかし「Wake Up, Girls!」というコンテンツにハマった現在では、展開がはじまる2013年に時が戻せたらと強く思う。
引退したメンバーや終わってしまったコンテンツに未練が残っているオタクを亡霊オタクと呼ぶが、Wake Up, Girls!の解散後にファンになった私は生まれながらの亡霊であった。

WUG放送以前

WUG放送前の山本寛ことヤマカンのイメージといえば、「涼宮ハルヒの憂鬱」の演出で名を馳せ、初監督した「らき☆すた」を、「その域に達していない」という理由で降板し、監督二作目のかんなぎはヒットさせたが、「売れなければ引退」と宣言したフラクタルでは、アニメの評判がいまいちで、twitterで暴れていた人であった。これはほとんどの人が同じ認識だと思う。
そのヤマカンが、東日本大震災後の仙台を舞台とした新しいアニメを製作すると聞いた時、「震災を出しにした作品を作るのか」と、つい、悪い方向に受け取ってしまった記憶がある。
それに当時はラブライブが盛り上がっていた時期であり、アイドルマスターもある中、何番煎じだよとも思った。

放送開始後

2014年当時、私はアニメを見なくなっていた。それでもアニメWUGの評判は聞こえてきた。オタク達が言うには、作画が良くないという意見ばかりだった。このことでヤマカン叩きをする人も大勢いたと記憶している。結局リアルタイムでアニメを見ることはなく、中の人に興味を持つこともなかった。
少し後になって、ニコニコ動画で劇場版「七人のアイドル」での、タチアガレ!のダンスシーンを見た。露骨すぎるパンチラに嫌悪感を覚えた。まるで「お前らはこういうのが好きなんだろ?」と言われているように感じた。ヤマカンの演出意図としては、パンチラすらいとわないという七人の決意を込めたシーンというらしいが、唐突なパンチラにそこまで読み取ることはできなかった。
さらにその後、問題のシーンとして2話前半、健康ランドでの水着営業の回を見た。いくらアニメとは言え未成年が水着を着て、男性客の相手をするのは、パンチラシーンの何倍もの嫌悪感を感じた。そうしてアニメに少しは触れたが、しっかりと見ることはなかった。
そうして少し時間があき、次にコンテンツに触れるのは、ミラクルガールズフェスティバルが発売されたあとであった。
ニコニコ動画でミラクルガールズフェスティバルの、ゆるゆりとGO!GO!575動画を見ていた時、関連動画にWUGのタチアガレ!と7 Girls Warがあったので見てみたところ、曲がいいのと、キャラクターのダンスを見ているのが楽しく、この2曲の動画を何度も繰り返し見ていた。(3Dモデルのキャラクターは見せパンはいてるしね)タチアガレ!は心に刺さるいい曲、7 Girls Warは楽しい曲という印象だった。WUGを代表する曲に出会いはしたが、コンテンツを深堀りしようと思うほどでなかった。それからもタチアガレ!はたまに聴いていた。

WUGの再発見

2017年の夏、地元に帰った来たタイミングでイオンタウン仙台泉に遊びに行った時、WUGの館内放送が流れた。当時は「Wake Up, Girls!ってまだ活動していたんだな~」と思ったものだった。せめてこの時点で追えていればと思わずにはいられない。そうすれば解散どころかアニメ2期の新章にも間に合ったというのに。
新章が放送している時も、視聴はしなかったが、その時も「作画がよくない」というのがネットの評判だった。「前回といい今回も作画に恵まれなくてかわいそうだなー」と当時は呑気に思っていた。

すべては遅すぎた

とある弾き語り系ニコ生主の影響で、田中秀和さんの楽曲に興味を持ち聞くようになり、「恋で?愛で?暴君です!」のMVを見るようになった。これが2020年の1月であった。前の年にユニットが解散していることを知り、「もう解散してたのかー」と少し寂しく感じていた。
それからは「One In A Billion」や他の曲のMVもたくさん見て、WUGへの興味が高まっていった。YouTubeでライブ動画も見たことで、中の人にも関心が湧いてきた。

アニメ本編を見てコンテンツ全体にハマる

2021年の夏に、わぐばんをニコニコ動画で一気に見て熱量が高まり、劇場版「七人のアイドル」を見た。勾当台公園ライブのパンチラには、7年前と同じく嫌悪感を感じたが、島田真夢が自分の本当の気持ちに気付く、リトル・チャレンジャーのシーンは胸にこみ上げてくるものがあった。つづくWUGに加入しようと島田真夢がずぶ濡れでグリーンリーブス事務所に来るシーンでの、菊間夏夜が「いいじゃん、やろうよ。」と声を掛けるシーンから、推しキャラクターは菊間夏夜になった。
テレビシリーズも見たが、2話前半の水着営業のシーンは見ていて辛かった。後半のメイド喫茶で歌い踊る岡本未夕と、応援していると声を上げるオタクのシーンはとても感動したので、初見の人は2話前半を飛ばして見たほうがいいかもしれない。テレビシリーズは2話以降どんどん面白くなっていくので、ここを乗り越えられるかが分かれ目になると思う。
そしてWake Up, Girls!というコンテンツにどっぷりハマってしまった私は、アニメ、ライブのBDはもちろん、CDやパンフレットまで買い漁った。

現在

現在は7人それぞれの活動を追いながら、amebloのWake Up, Girls!公式ブログを読んでいる。最初から読んでいるが、WUGちゃんたちは本当にいろいろな活動をしていたことがわかる。
そしてWake Up, Girls!をリアルタイムで追うことができなかった後悔と虚しさと悲しみを常に持ちながら生きている。

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