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どうやってスタートアップに転職する?

転職市場では、スタートアップが人気です。

少し前は、新卒で失敗しても経験を積んで大手にリベンジ転職や、少しずつ下流から上流へと進む成り上がり転職が多かったのが、今や転職先の第一候補は、大手ではなく、スタートアップにする人が着実に多くなってきています。

その背景の一つには、スタートアップの給与水準の上昇があります。

以前は、スタートアップといえば薄給の代名詞。早朝から深夜まで毎日働いても年収300万とかザラだったのが、今やスタートアップの方がむしろホワイトで、年収は高く、ワークライフバランスが取れ、仕事にやりがいもある...と働き方のトリプルスリーを達成して転職する人が後をたちません。

給与に関していえば、スタートアップが、VCをはじめとして資金調達がしやすくなったことが要因の一つではありますが、それにしても、下記の記事の通り、スタートアップ界隈の平均決定年収が7年で4割増というのはあながち間違った数字ではありません(どこまでをスタートアップとするかは微妙。メルカリとかどうすんねんみたいな)。


私自身、現在もスタートアップで働いていますが、面談をしていても、転職する理由の一つとしてスタートアップで働きたいという人が増えましたし、年収が以前よりも大きく減らないことから(それでも減ることが多いですが)35歳以上の方もどんどんスタートアップに入ってきている気がします。

そして、年収がある程度出るようになったといっても、もちろん給与以外にも魅力があるからです。特に誰しもが興味を持つストックオプション(SO)です。

VC等から資金調達し、上場を目指している企業であれば、上場後はストックオプションを行使し、億の資産を稼ぐことだって夢ではありません。

ですが、経営陣や事業本部長クラスにならないと、そこまでのSOはもらえません。大手であっても、スタートアップであっても、役員クラスになるには実力だけではなく、運も必要です。もちろん、その会社が上場しなければSOはただの紙切れにしか過ぎませんので、上場直前を狙って入ろうとしても、採用ハードルが高かったり、SOもあまりもらえなかったりします。

そうすると、

・まだ規模数名のスタートアップである
・自分の狙うべきポジションが空席、もしくは獲れそう
・上場見込みがあるサービスを提供している

が考えるべきポイントかと思います。

しかし、まだ数名の頃のスタートアップなんて知名度はほとんどなし。探そうと思っても探せないのが現実なのではないでしょうか?

自分が普段使っているサービスを...って言う人もいるけど、現実的にそれは宝くじくらいに難しいものだし、リクナビNEXTマイナビ転職といった既存の転職サービスでは求人が出ていないケースがほとんどです。ビズリーチも同様。

ここからは、
ではどうやってスタートアップに転職する?
についてお話ししたいと思います。


◼️スタートアップ転職の魅力とは?

本題に入る前に、先に参考記事のご紹介。

先日、NIKKEI STYLEにて、リクルートグループで25年近くにわたりエグゼクティブ層中心の転職エージェントとして活躍されてきた森本千賀子さんが、スタートアップ転職の魅力について書かれていました。

非常に参考になるので、興味のある人は読んでみるのがいいと思います。

特に、スタートアップ転職を考えている人は、
・0→1の経験
・ストックオプションの魅力
・急成長における攻めと守り
という観点に着目して読んでみると、なお良いです。


それでは一つずつ説明していきましょう。

◼️転職サービス 活用編

1-1. Wantedlyにて求人を検索する

何あたり前のこと言ってるんだ?とツッコミを受けそうですが、まずは落ち着いて読んでください。求人を検索するときに、多くの人は、職種までは検索し、採用形態を”中途採用”のみで検索する人が多いのですが、それが間違っています。

スタートアップの場合には、まだフルタイムでは雇えないけど、副業とか、業務委託なら...というフェーズが多々存在します。一つの検索条件として、「副業・契約・委託」の項目でも検索してみることをお勧めします。

1-2. Wantedlyのオープンポジションを狙う

引き続きWantedlyですが、エンジニア、デザイナーを除き、Job Descriptionがしっかりと定まっていないスタートアップは多いです。これは、1ヶ月先が、通常の大手とは考えられないくらいの成長率で伸びていくため、業務を正確に定めることとができないためです。そのため、オープンポジションという形で、企業側が明確になっていない要件を、自身が作っていく、もしくはそれを企業に提案するということが求められます。

オープンポジションで掲載している企業は結構ありますし、話を聞くきっかけ作りになるので普通にお勧めです。


1-3. Linkedinのプロフィールを活用する

外資系の日本法人とか、海外向けプロダクトがメインの企業の場合、確かに求人が出ている場合があります。でも、スタートアップはほとんどありません。

しかし、あえて役に立つとすれば、外資系企業、もしくは超大手の場合、上司が日本にいなかったり、カウンターパートが海外だったりすると、FacebookやTwitterには登録していないのに、Linkedinには登録している層が少なからず存在します

これは海外の偉い人からいきなりInvitation送られてきて、断ることができないというもの笑。割と経歴も律儀に登録していたりするので、気になるスタートアップの経営者の経歴をきちんと見たいというときにはお勧めします。こういう情報収集が、面接で大きく響いたりします。


1-4. スタートアップに強い人材紹介会社に依頼する

for startupsとか、プロコミットとか、スタートアップに強い人材紹介会社は意外に多くあります。人材紹介を通すと、手数料の問題もありハードルが上がるケースが多々あるのであまりオススメはしませんが、自分だけでは探せなかった求人に出会える可能性があるので、数社コンタクト取りましょう。

*今や人材紹介の成功報酬手数料が35%からさらに上がり、40%にあげてきた企業も増えてきました。年収500万の人に200万の手数料払うのは、正直スタートアップには厳しい...。


◼️イベント活用編

2. スタートアップイベントで知り合いに紹介してもらう

多くの人が、いきなり話しかけるなんて難しいと思います。私は、人事で10年以上経験がありますが、基本的には人見知りです。特に、相手の素性が全くわからない中だと話もできません(ただ、相手の経歴がわかると話ができます...一種の職業病かもしれませんが)。

まずは、友人がスタートアップイベントに出るという情報を、前日までに仕入れるか、当日Twitterとかでハッシュタグで参加してますというのをつぶやく人も多いので、そういう人を見つけます。そして、実際に参加して、ピッチで興味を持ったスタートアップの会社の人に話かけるのが一番です。もちろん、そこにはピッチの感想だけでなく、自分がどんな人間なのかを伝え、FacebookやTwitterでつながり、後日、アポを取るのが正攻法です。

あとは、案外イベント前にTwitterでダイレクトメッセージを送っておき、「明日のイベントに参加するので、ぜひお話しさせてください!」とか送っておくとスムーズに話ができたりもします。


◼️投資家 活用編

4. 投資家と接点を持つ

エンジェル投資家に限らず、ベンチャーキャピタル(VC)の人と接点を持っておくのは、求人票に出てこない案件を掴むことができる可能性が高まります。実際に、スタートアップ転職に強いとされる for startups も、有名VCと連携し、VCから直の案件を持っていたりします。

特に資金調達を行った会社は、これから一気に成長させていく必要があるので、採用は必ずおこなっていきます。誰かから紹介してもらうのが難しければ、Twitterでダイレクトに連絡をしてみるのもいいと思います。


◼️副業 活用編

5. 副業から始める

以前にnoteではなく、Mediumで下記のことを書いてます。

そもそも転職前提で動くより、前述の通り、まずは話を聞きにいったり、Meetup参加するだけでなく、今だったら副業から入ってみたりした方がいいですね(今後、間違いなく副業や業務委託から入る人が増えます)。

特にスタートアップは、朝令暮改とまではいかないまでも、資金や事業状況なんてジェットコースターみたいなものです笑。入社前は、絶対これで間違いない!と思っても、嫌なことも平気で起こります。

そう考えると、ある程度の期間、副業としてジョインしてみて会社の雰囲気や危機の乗り越え方とか知ってからの方が、いいと思います。みなさん、副業から始める良さはよくわかっていると思いますので。

ただ、問題はどうやってその副業先を見つけるかです。

副業専門のエージェントもありますし、そういったところから探すのももちろんありですし、YOUTRUSTとか、Wantedlyとか、bosyuとかで出していることも結構あります。ですが、正直いって少ないので地道に探しましょう。


◼️番外編

6. 会社のホームページを活用する

最後に使う手段ですが、会社のホームページです。

会社のホームページの問い合わせフォームからメールとか送るのが一番かと思います。いきなり送りつけてもみてもらえないんじゃないか、と思う人もいると思います。また、採用している側を経験した人なら、いきなり問い合わせフォームから来る人は、書類で落とした人が、何度も応募してくる苦い思い出を持っている人もいるかもしれません。

ただ、Tech Crunchのようなメディアで記事が掲載されていたり、新聞やテレビで紹介されたのをみて、Wantedlyみたけど求人がない!と思ったなら、直接問い合わせるのが一番です。

添付ファイルが送れないフォームもあるので、WantedlyやLinkedinのプロフィールを充実させておいて、そのURLを貼るのもいいですし、エンジニアならGithub等を用意しておくことも必要でしょう。

スタートアップの場合は、かなり高い確率で返信が来るので、試してみるのをお勧めします。


以上、6つの手法を用いれば、スタートアップと出会える可能性はグッと高まります。私自身、Wantedlyを通じた転職経験もありますし、会社のホームページからの問い合わせで転職したこともあります。

自分の人生、悔いのないように会社と仕事を選びましょう。

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