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#220 新米塾講師は、一矢報いたい

2022.12.2.
中学受験向けの塾の講師になって約半年。

私の担当教科は算数。
担当しているクラスは3年生3クラス、5年生の補習授業を1クラス。
3年生なんてガヤガヤしていて、雰囲気は公立小学校の授業に近い。受験用の問題に対応できるように、学校よりも先に「計算」「規則性」「平面図形」などの概念を教えなければならない。苦手な子にとってはしんどいだろう。
5年生の方も補習だけあって算数が苦手な子ばかりである。

概念を教える、苦手な子の基礎力を上げる…
この辺りの本業?は毎週うんうん唸りながら授業を考えている。

一方、時間を忘れて取り組めるものがある。それは、5、6年生向けの問題を解くことだ。どうやら私は、「上の下くらいの難易度の問題を解くのが好き」なようだ。
簡単すぎてもただの作業でつまらない、かと言って超難関校で合否を分けるようなレベルの問題だと解けない、数学でもⅢCなどは全くもって分からない。つまり、中学受験問題のように「算数を応用すれば解ける」くらいのレベルが楽しいのである。


この感覚…何かに似ている…


そう、パズルだ!!!

・解くのが苦にならない。むしろ楽しい。
・自力で良い解法を見つけると嬉しい。
・分からなかったものの解説を読んで「なるほど!」と感動する。

中学受験算数は、パズルゲームに似ているのだ。




新米塾講師、実は気になるイベントがあった。
全ての算数の講師(社員・時間講師合わせて)が年1回受けるという実力テストである。

採用面談のときに以前の実力テストで使われた問題を解かされた。四半世紀ぶり?の受験問題に驚愕。量が多い。全然終わらない。しかも難しくて解き方が分からない。結果は返されていないが、散々だったことだろう。

そのもはやトラウマともいえる実力テストが今年もあるのだ。

もう、採用面談のときのような目にはあいたくない。そしてできることなら、新米ながらも一矢報いたい。



この実力テスト、算数の講師用だけあって難問ばかりである。はっきり言って、「普段6年生、特に上位クラスを担当している講師」が有利であることは間違いない。それだけ難問にいつも触れているからだ。

対策ゼロで行っても敵うわけがない。
ということで、テストの1ヶ月前くらいから、空いている時間に6年上位クラスのテキストを少しずつ解いてみた。解くのは楽しめたが、解き方が分からないもの・間違えてしまったものもかなり多かったし、結局テキストの序盤しか取り組む時間もなく、対策は万全とはほど遠かった。



実力テストの本番は10月頭。

手応えは…「採用面談のときよりだいぶマシ」だ。最後の問題まで目は通せたし、その中から解けそうなものを優先して進めた。後半は解き方が分からないものもあったが、一番最後の問題は途中で解き方を思いつき、必死に手を動かして答えまで辿り着いた。その問題が合っていたのか、やり方はこれでよかったのか、気になった。

そしてその結果が…返ってきた。


ドキドキと封筒を開ける。

100点満点中…



44点???

低ーーーーー!!!


大問は全部で7つ。
1と2は各単元の基本事項をちょっと捻った問題ばかり。配点はほぼ2点か3点。これらはほとんど正解。

問題はその後。
桜蔭、豊島岡、広尾、専属、海城、灘と続く入試問題シリーズ、ことごとく不正解している…!

一番気になっていた最終問題。
こちらも、やり方は合っていたけれど1つ抜けがあって不正解だった。
配点は5点×2問。これは…取れただろう問題だったのに…。


つまり、「塾の教材レベルの問題は解けるが、難関校の入試問題研究が全然できていませんよ」ということが明確に表れた結果となっていた。

く、悔しい〜〜〜!


自分の問題・解答用紙と共に入っていた講評。

高得点だった数名に取材をしたところ「これまでの実力テストと比較すると、極端に難度の高い問題や時間がかかる問題はなく、見直しをする時間も十分にあった」とのことだった。

レジェンド講師たち、かなり手の届かないところにいらっしゃる。。。





テストで44点。

トップの先生たちとの明らかなる差。

一矢報いるどころか返り討ち。。。




本田圭佑さんも言ってた。

「切り替えよ!」



だな!!!




#教員エッセイ
#新米塾講師
#一矢報いる

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