ユダヤ人大富豪の教え

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あらすじ

 起業を目指している日本人学生が、アメリカで日本文化と平和について講演をしながら、地元で成功している企業家や芸術家に会い、成功の秘訣についてインタビューをしていた。そんな1年の滞在が終わろうとしている頃、ヨーロッパのユダヤ人大富豪、ゲラー氏に会い、「幸せな金持ちになる17の秘訣」について学ぶ、対話形式の本である。本書の中では、「3日以内に1000人から署名をもらってくる」や「3日以内に1000個の電球を売ってくる」などの課題を課せられる。お金を稼ぐことだけでなく、感情や思考の整え方、人との付き合いからなどまでの教えを受ける。幸せな金持ちとは、ただお金を持っていることではなく、自分らしい人生を生きる人である。そのためには自由人である必要があり、自由人は経済的、社会的、精神的に独立して、誰からの援助も指示も受けない人である。自由人はお金が自動的に入ってくる仕組みを持っているので、毎日自分が何もしなくても豊かな生活を送ることができる。やらなければならないことが少なく朝起きてから寝るまでを自分の好きなことに使うことができる。この本の一番はじめにゲラー氏は「幸せな金持ちになる17の秘訣」を教えるに当たって3つの条件を出した。1.この話を聞くからには絶対に幸せな金持ちになること。2.自分の人生に100%の責任を持つこと。3.君が成功したら、将来前途ある若者にこの話を伝えることの3つである。この3つ目の約束に従って当時の教えを「幸せな金持ちになる17の秘訣」として記された本である。
この本を読んで私の周りには、ゲラー氏までの金持ちではないが、少なからず幸せな金持ちがいたのでないかと気がついた。それは以前働いていたバイト先、居酒屋の社長だ。社長は高卒であるが、社長は茅ヶ崎と沖縄で6店舗の飲食店を経営している。以前、何かあった時、自分はいつでもすぐにどこにでもいける仕事の仕方をしていると話していた。お店は全て店長に任せているから、海外に行きたいと思ったらいつでもいけるし、全部売れても交通費だけで赤字になるイベントにも屋台を出店しに行ってしまうことができる。今まで(今でも)雲の上のような存在であるがゆえに、教えてもらったこともぼんやりしていたがこの本を通してかっこよさが何倍にもふくれあがった。

考えたこと

 社長はもともとアルバイトとして居酒屋で働いていた。高卒で今まで大して働いたことがなかった社長は居酒屋で働いてお客さんに「ありがとう」と言われるのが単純に嬉しかったから、そのままその仕事にのめり込んで気がついたらトップから2番目になっていた。それは、店長を除いた実質的なトップの座でみんなが目指していた場所であった。その座が社長に確定してしまったことでみんなのやる気が下がって行ってしまっため、その仕事を辞め、自分の居酒屋を作ったと言う。当時の私には仕事にのめり込んだ結果、気がついたらトップに立っていたと言うことが理解できなかった。私自身目の前のことにのめり込みやすい体質でだいたいのことを楽しいと思えるし、今までやってきたバイトは職種がどれもバラバラであったが、どれも仕事中が楽しかった。しかし、お金はほしいし、時給を上げるために頑張ると言う気持ちも強かったため、のめり込んだ結果ではなく、トップを目指した結果にトップになるものであると考えていたのだ。しかし本書にも書いてあったが、「好きなこと」のもつパワーはすごい。本書の「花が大好きな花屋と、儲けることしか考えていない花屋君はどちらの花屋で花を買いたい?」という質問を読んで初めて気がついた。私自身もこのお店の人が作り出す雰囲気が好きと言う理由でチェーン店なのにわざわざこその店舗に行くこともあったし、逆に実際に買おうと思っていたものでも、お店の人に「買って買って」と言われてその店で買う気が失せた経験はなんどもしてきた。(東南アジアのナイトマーケットの押し売りは異常なだけでもあるが。)好きなことをしている人は顔が輝いている。やはり、「好きなこと」のもつパワーはすごかった。好きなことをしていると必ず道が開けるということだ。

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