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「Voicyフェス '23」1万人までの道

【実践マーケティング勉強会】今回の課題テーマは「有料イベントのチケットを売るには?」

本記事は、企業分析ハックさん&大手町のランダムウォーカーさんによるマーケティング勉強会の課題です。

■Voicyとは

✅音声プラットフォーム

■Voicyフェス '23とは


以下勉強会課題

お題
「Voicyフェス1万人動員のマーケティング施策」

■前提条件

✅イベント名:voicy FES'23
✅開催日時:10.25~27 各日 14:00~22:00
✅開催形式:「Voicy FES ’23」 STAGE A / STAGE B の2チャンネルで生放送
⇒2023年11月30日までアーカイブ放送あり
✅チケット料金:3,900円(税込)

さっそくですが、まず結論から申し上げます。

■結論

『祭りのあと大作戦』で2000人にアーカイブを売る


Voicyフェス '22実績

昨年度のVoicyフェスの総再生時間のうち、当日の再生は約30%
⇒約70%はアーカイブで聞かれている
⇒ライブでなくてもコンテンツとして成り立っている

Voicyフェスはライブが商品なのではなく、アーカイブ放送が商品である。
※ライブは味付け

ライブのメリット享受しているのはあくまでパーソナリティーであり、リスナーにその特典性は薄い。

それにも関わらず、ライブをウリとした事前プロモーションが主体となっており、事後に確定したコンテンツとしての売り出しがほとんどない。

事前のプロモーションの弱点として、参加パーソナリティーやコラボの組み合わせ直前まで決まらない事が挙げられている。

実際購入者は11月8日時点(プレスリリース時点)で7600名で、その後最終的に7,900名と11月中のアーカイブ放送は多く見積もっても500程度しか販売できていない。

対談者が確定しており、内容(中身)も出揃い、かつ口コミも集まっている事後プロモーションの押上げが最も改善の余地があると考えます。

これを『祭りのあと大作戦』と名付けました。

以降順を追って解説していきます。

■目標(ゴール)

「Voicyフェス '23」のチケット1万人

ただし・・・

実際、本施策で増やす人数は1万人ではない。

まず、過去の販売実績から

2021年チケット・・・約6600人分
2022年チケット・・・約7900人分

※音声プラットフォーム Voicy【公式】のX(旧Twitter)より

また、現時点の売上

2023年9月15日時点(開催35日前)…約2500名分
⇒すでに25%到達済み

さらに、事前に売れた数をみていくと、

2021年10月26日時点(開催1日前)…約3000人分
2022年10月20日時点(開催7日前)…約3000人分

であり、過去の売上以上のペースで売れている。

少なくとも、このままのペース(プロモーション)でも概ね8000人は到達できる事は予測される。

つまり、1万人に到達するには今回新たなプロモーション施策を行う事で追加で2000名上乗せが必要であるという事です。

■分析①(販売推移編)

Voicyフェスのチケットの販売は以下の3期に分類される

①フェス事前期間・・・8月(開催発表時)~10月下旬
②フェス開催期間・・・主に10/25~27とする直前直後を含む期間
③フェス事後期間・・・11月中(アーカイブ放送終了まで)

昨年度の実績をみると

①フェス事前期間…3000人
②フェス開催期間…4600人
③フェス事後期間…300人

数字はVoicy【公式】のX(旧Twitter)とプレスリリースでの公表値からの推定値

となり、事後期間である11月中の売上が圧倒的に少ない事が分かる。

Voicyフェスがライブをウリにしたコンテンツである事から、プロモーションの大半が①の直前~開催中までに集中しているという点が挙げられる。

■分析②(コンテンツ消費時間割合)

ところで、

Voicyフェスはライブがウリとなるコンテンツなのだろうか?

Voicyフェス '22の総再生時間は約10万時間。
一方でフェス中の3日間で再生された時間は約3万時間
つまり、約70%はフェス開催日以降アーカイブで聞かれた事になる。

ニュースやスポーツ中継などのライブが重要となるコンテンツとは違い、Voicyフェスはアーカイブにも大きな価値があるコンテンツなのである。

■施策方針

過去分析①(販売推移編)
過去分析②(コンテンツ消費時間割合編)

より、フェス事後期間にアーカイブ放送を販売プロモーションする事で、さらに2000人の獲得を目指します。

■増やすターゲット層について

まず、昨年度の放送で各パーソナリティーがVoicyフェスを主として話題にした回数をピックアップしました。

✅企業分析ハックさん(17,799フォロワー)
 ・2022年10月…6放送(全28放送中)
 ・2022年11月…0放送(全28放送中)
 ▼最新アクティブユーザー
 2023年9月1日…4,727回/3チャプター

✅大手町のランダムウォーカーさん(27,407フォロワー)
 ・2022年10月…5放送(全15放送中)
 ・2022年11月…1放送(全16放送中)
 ▼最新アクティブユーザー
 2023年9月1日…7,080回/2チャプター

✅尾石晴さん(122,760フォロワー)
 ・2022年10月…3放送(全22放送中)
 ・2022年11月…0放送(全21放送中)
 ▼最新アクティブユーザー
 2023年9月1日…45502回/3チャプター

✅緒方憲太郎(Voicy社長)(31,911フォロワー)
 ・2022年10月…6放送(全12放送中)
 ・2022年11月…1放送(全11放送中)
 ▼最新アクティブユーザー
 2023年9月4日…2,917回/1チャプター

※Voicyフェスを主として話題にしたかどうかはタイトルで判定

以上のように緒方社長含め、パーソナリティーの方はVoicyフェスが開催される10月は積極的に話題にあげるものの、月が替わるとほぼ触れる事はありませんでした。

つまり、参加パーソナリティーの方も事前プロモーションは積極的に行っているものの事後プロモーションはほとんど行っていないない事が分かります。

今回増やす人数が2000人という事で、各FES登壇パーソナリティーのリスナーをターゲットにすることで十分1万人超えの達成を見込めると予測します。

■プロモーション施策について

①voicy運営によるVoicyフェスの実績を元にした事後プロモーションの強化

事後にプロモーションをすることのメリットとして、

・既にVoicyフェス登壇者が出揃っている
・既にコラボの組み合わせも決まっている
・既に内容が保証されている

という点が挙げられます。
事後プロモーションといっても特段特別な事をするのではなく、

・本年度の放送のチラ見せ公開
・本年度のフェスの見どころ(実績)のアナウンス
・SNSを通じたリスナーとのコミュニケーション

事前プロモーションでは昨年のアーカイブ放送の公開などがあった
ように、事前プロモーションで昨年度の実績を使ってプロモーションしていたのを本年度のコンテンツに差し替えてのプロモーションとなります。

②参加パーソナリティーへVoicyフェスのコンテンツ提供及び展開

参加する様々なパーソナリティーがVoicyフェスを題材に自分のチャンネルで扱う事が出来るようにする事で、事後も一定期間話題にしてもらう事が狙いです。

本年度のVoicyフェスを題材とした勉強会
・本年度のVoicyフェスの裏話や解説等

ホットな素材を使って各自のチャンネルで使えるようにします。

①②を合わせた施策を『祭りのあと大作戦』と名付けました。

Voicyフェスは終わってからも集客できるコンテンツです。


感想

数字で分析した所、特段大きな改革をしなくても1万人は十分達成可能な数値だと思います。Voicyは基本的にはストック型のコンテンツです。Voicyフェスもライブではありますが、時限式のストック型のコンテンツです。ライブが終わったら終わりではなく、そこがスタートとしてコンテンツ展開していく事が重要だと感じています。


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