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東京の年の瀬

東京にきて丸2年、初めてこっちで大晦日まで過ごした。

気が付けば東京で過ごす人たちが増えたんだなぁと
いつくかの忘年会をこなしながら想った。

東京の年の瀬。
相変わらず住んでいる場所と職場と友達と会うだけの場所にしか行かなかったけれど、冬休みになった学生たちの楽しそうな日常とか、変わらず淡々と過ごす社会人とか。

新年を迎えるための飾りつけが売られていたり、お店はどこもクリスマスから元旦モードに早変わり。

見慣れた街並みもどこかせわしなく感じた。

きっと昔ならそんな中を1人で歩くことが寂しく感じたかも知れないけど。
今年はそんなこともない。

最後まで自分らしく、マイペースに。
会いたい人たちに会い、美味しいものを食べ、よく喋って笑って。
今年1年お世話になりました、良いお年をと手を振った。
それだけで、すごく満たされて、ほっとした。

望んだり期待することを良い意味でも諦めた今年1年だったから。
それでも物事はそれなり動き、種まきしていた物は芽を出し。
新しい繋がりから新しい希望も生まれたり。

あぁ物事って意外と淡々と進んでいくんだなぁと。
どこか腑に落ちた1年だった。

そして都会で過ごした初めての年の瀬。

最後の忘年会に向かう途中、渋谷のスクランブル交差点に立ち、
行き交う人ごみの中で観光客に紛れて私も写真を撮った。
歩けないほどの人ごみに、きつい匂い、たばこの匂い、
はしゃぐ声、異国の言葉。

東京は寛容さと無関心さが見事に入り混じった街だ。

そんなことを想いながら、この景色をなんとなく忘れたくないと思った。
あんな時代もあったなぁと新しくくるであろう時代の途中でふと思い出すのかなって。

人ごみに埋もれながら撮った渋谷の街。
この場所もまたいつか大きく変わるのかな。

うん、とりえあず悪くない。
2018年、悪くなかったね。
そう思う。

よし、静寂へと帰ろう。
温かく、そしてちょっぴり居心地が悪くなってきている故郷へ。

巡りくる新しい年を穏やかに迎えよう。

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