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弱虫ペダルの杉元はインターハイに出場する。(最新話まで読んでいる方向け)

弱虫ペダルも主人公の小野田坂道達が3年生となり、いよいよ最後のインターハイ編がスタートしようとしている。しかし、総北のレギュラーメンバーの残り2人が決まっていない状態である。(小野田、今泉、鳴子、鏑木の4人は確定していると考えてよい。)

現在、物語は最後の合宿編で2年の段竹竜包と3年の杉元照文が競い合っている。最終的な勝敗予想としては段竹が勝って三年生3人、二年生2人、一年生1人という構成を予想している読者が多いなあといった印象だったので、今回は杉元が勝利して小野田、今泉、鳴子、杉元、鏑木、六代の6人がインターハイに出場する(六代、正直いらなくない?)という展開が来ると逆張りしておく。もちろん、杉元がレギュラーメンバーになる根拠はいくつかあるのでそれを書いていく。なお、弱虫ペダルは伏線を殆ど張らない行き当たりバッタリな漫画(それでも超面白い)のためメタ的な観点からの考察となる。それが気に食わないという方は読まないことをおすすめする。

根拠①杉元は流石に負けすぎている

杉元は同期の小野田や今泉と同じタイミングで入部し、一年生レースではおこぼれ3位という結果で早々にネタキャラ(弱い)と化してしまった不遇ながらもリアルなキャラである。二年生になり、インターハイメンバーに選ばれる一歩として再度一年生レースに出してもらうも才能溢れた当時の新キャラ鏑木一差にギリギリで敗北し、二年目のインターハイ後もリメイクキャラである川田に(ルール違反もあるが)ギリギリで敗北している。とにかくこれまで負け続けているのだ。「俺は弱い」が口癖の手嶋さんでも杉元を前にしてその言葉を口にはできない。これまでの負けの蓄積をひっくり返し読者を熱くさせる、その最後のチャンスが現在話が進んでいる合宿編なのである。これを逃すと杉元は最後までインターハイのサポート役として終わり、小野田・今泉・鳴子が笑顔で卒業していく中一人曇った表情をしてしまうことになるだろう。

根拠②リメイク川田の登場

根拠①でも触れたが川田という小野田と同期であり一度自転車競技部を退部したキャラがリメイクして登場した。当時の読者の反応としては「川田いらなくね?」「なんで改めて登場させた?」といったものが多かったが、私は杉元というキャラをより立たせるための人柱だと考える。もし川田が再登場しなかった場合、物語は三年生編に突入するとともに一年生の新キャラに必然的に焦点が当たってしまう。そうなると杉元に焦点が当たるのが合宿編以外なくなってしまう。インターハイ予選編でいきなり杉元が小野田達と一緒に走って活躍するという展開も可能ではあったが、それをしてしまうと勝ち確の相手と戦う中で杉元を活躍させる必要はなくなってしまう。(小野田が一年生の頃なんて三年生3人だけでインターハイ予選勝ち上がっているし。)

「杉元というキャラをもっと引き立たせないといけない・・・でもいきなり新キャラの年下を出して戦わせても微妙な展開になってしまう・・・そうだ!同い年の川田を出して勝負させればいいんだ!」

こんな感じで川田再登場編ができたのではないかと私は予想している。ちなみにここで杉元が川田に勝ってしまった場合、「川田に勝った杉元」と「新開悠人に勝った段竹」が比較されてしまい、どう考えても段竹に軍配が上がってしまう。こうなると杉元がレギュラーになる展開を作ることに読者が納得しないため、「勝つ実力は十分あったがルールをしっかり守ったことによって敗北した」という綺麗な落とし所になったと考える。

また、一年生時の杉元は先述した通りネタ(ウザ)キャラであり、そこは川田の回想でも触れられている。そこにあえて触れて払拭したことで読者の杉元への好感度は増したのではないだろうか。

根拠③段竹の見せ場は既に終わっている。(新開悠人への勝利)

段竹を熱狂的に推している方には申し訳ないが、段竹も杉元を立たせるための人柱と言えるかもしれない。「あの新開悠人に勝った段竹に勝った杉元」になることで杉元がインターハイで戦う資格は十分にあると言える。加えて段竹は身長が急激に伸びたりとバフにバフがかかった状態なので、杉元が段竹に勝つことで読者は文句の付け所がなくなる。ここはしっかりと納得のいく勝負になるのを楽しみにしている。

根拠④最強の相棒今泉

今回の合宿編は二人一組で進めるという形式を取っている。小野田は鳴子、今泉は杉元、鏑木と段竹、六代と木中というペアになっている。今泉は今のところ杉元を連れたまま小野田と鳴子に追いつかれずゴールしようとしている。しかし、支え合うことをコンセプトとしている新世代総北では今泉が最後にボロボロの杉元を支えてゴールするか、背中を押してアシストするなど熱い動きを見せてくれると予想している。そしてインターハイでは杉元が今泉を支える。物語としてこれほど美しく熱い展開はないのではないだろうか。

合宿の1000kmの上位6人がインターハイメンバーになるというルールがあるため、こちらの最後の一人は段竹か六代になると考えられる(2日目の早朝に一年の木中は足を痛めている場面があったため、インターハイに出られるとは考えにくい。)鏑木が段竹を支えて段竹6位で出場となる展開もあるかもしれないが、新キャラ六代と箱根学園の新キャラ扉間との接点が作れなくなってしまう。「じゃあ新開悠人と段竹はどうなるんだ!」と思う読者はいるかもしれないが、新開悠人は箱根学園のエースであるため鳴子や今泉との掛け合いで十分である。流石に段竹はゴール争いはできない。(むしろこの予想が外れたら大興奮である。)

そのため、段竹には合宿で6位であったとしても何かしらの理由で六代にメンバーの座を渡さなければならない展開が来ると予想している。また、箱根学園の三年生でありインターハイに初出場する高田城と共通点であるキャラを用意しようと考えると同じ三年生初出場が期待される杉元しかいないのではないだろうか。

おまけ:ヨイショ役の六代

「先輩たち、すげぇ!!」っていうヨイショ役をレース中にやれるのは六代だけである。

おわりに

もう10年以上も楽しんでいる弱虫ペダル。自分が高校生の頃に読んだ杉元VS鏑木は熱く記憶に強く残っている。あれから長い時間が経過し再び杉元にスポットライトが当たることになった。インターハイ二年目の展開は一年目の焼き直し感があり読者もお腹いっぱいになってしまったのではないだろうか。そんな方は是非もう一度読み進めてほしい。これまでとは違った展開もあり弱虫ペダルは最後のインターハイが始まろうとしている。インターハイで活躍する杉元を是非見たい。そんな思いで毎週のチャンピオンを心待ちにしている。

追記(2023年8月25日時点)

そういえば杉元には弟がいて、コピーに長けているっていうとっくに忘れ去られているであろう能力があったので、兄にもそれに似たようなものがあって段竹の能力をコピーして勝つっていう展開があると弟の存在を伏線として回収できるから面白いなと思った。決着が楽しみである。

追記(2023年10月5日時点)


と思ったものの、今回の合宿編では相棒システムなるものがあり、今泉が杉元を引っ張って1000km走破するという流れが残っている。杉元足痙攣リタイアからの六代六人目の流れは全然ありうるのだが、それをしてしまうと相棒システムを入れた理由が本当に分からなくなってしまう。(本当に)

そのため、杉元が6人目となり六代はインターハイ中に怪我をした選手の代わりとして出場するのではと改めて予想しておきたい。そうでもしないと本当に杉元が報われない。

私は最後まで信じている。

追記(10月12日時点)



相棒システムの意味が本当に分からなくなってしまった・・・

恐らく一年の六代1人が合宿をクリアするのが納得できないから木中を生贄に6人目にしようという魂胆なのだろう。ただ個人的には今泉と杉元が相棒になった意味が分からない。945kmまで杉元を運んだのが今泉の頑張りなのだとしたら、それでも段竹に負けた杉元の非力さがより押し出されてしまう・・・

二回目のインターハイで手嶋が超絶ご都合主義を見せつけてしまったツケが杉元にきてしまったのだろうか・・・手嶋は実は強かったけど杉元は実は本当に弱かったんだなあと。

悲しいね。

追記(2月8日時点)


なんとなんと、予想とは全く違った形でインターハイに出場してしまった。

これまで描写されなかったチームでどんな活躍をするのか。正直これまでの展開は意味が分からなかったが特別枠という落とし所はこの漫画においては斬新でレースの決着とは別の要素が入ったので楽しみで仕方がない。感謝である。

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