最近聴いた良い曲(2023.5.5)

こんばんは、名南奈美です。本稿のオープニングは久しぶりに聴き返して好きだなとなっている『罪の名前(歌唱;初音ミク/作詞作編曲;ryo)』でお送りします。
久しぶりに曲感想やりたくなったので書きます。最近聴いてよかった曲。最近じゃないのもあるかも。よろしくお願いします。

●Role of a Life(歌唱:femme fatale/作詞作編曲:ケンモチヒデフミ)

 戦慄かなの・頓智気さきな姉妹によるセルフプロデュースユニット・femme fataleの楽曲です。
 最近アルバム聴いて知った曲。色んなジャンル混ぜてる曲大好き……! 二番からのミュージカルのメドレーのような目まぐるしい伴奏展開に掴まれました。ユニットとして色々な面を見せてくという気合いと、日常と人生の様々なシーンには様々なテンポが流れていることを表現しているのでしょうか、終わりまで聴き飽きない楽しい音楽だなと思いました。ケンモチヒデフミさんすごい……。

●ネロ(歌唱:Sou/作詞作編曲:柊キライ)

 テレビアニメ『デッドマウント・デスプレイ』OP楽曲。何気にタイトルが歌詞に入ってる系アニソン。ボカロPである柊キライさんにとってはお初のアニメソング。どんなのかましてくるのかなとドキドキでしたが、柊キライさんのかっこいいところいっぱい出てて大満足です。
 パーカッションが特徴的な緩急の激しい編曲、ダークな印象のエレキギター、前奏・間奏でいい仕事する管楽器が好きです。ボカロ版もありますが、Souさん版はよりドラムがゴツゴツと迫力があるので私はSouさん派です。よろしくお願いします(?)
「あなた方 あなた方 黒く染まっていくのかい ありふれた幸せが周りにちょうどなかったよね」って歌詞、環境要因で汚れることへの諦念まじりの共感フレーズとしてすごい好きだな~と思います。それと二番の「日々死の行進」から「ポレチュカ」までのくだりが曲としても詞としても印象的でそれ聴くために再生するまであります。あと、「踊れ 踊れ 黒鍵と黒鍵で」のところのメロディ黒鍵で構成されてるって指摘を見て、よくわからないけどそうなんだろうな……となりました。
 イラストMVが個人的に切なくて好みなのでぜひ映像付きで。

●Mister Jewel Box(歌唱・作詞:トップハムハット狂/作曲:FAKE TYPE./編曲:DYES IWASAKI)

 トップハムハット狂とDYES IWASAKIによるユニットFAKE TYPE.で制作された、トップハムハット狂ソロ楽曲。同コンビによる人気作『Princess♂』の続編であり、『Kruel Kreator』に続く、自分の作った人気キャラクターから呪いのように支配されるクリエイターの曲です。
 エレクトロスウィングの伴奏が楽しいのはもちろん、トップハムハット狂の演技過剰にすら思えるフロウ、そして「長蛇の列(ouaoeu)を成す超過のレス(ouaoeu)」「引っ切り(iii)無しにBusy with sing(iiiiii) killing イキり良い気に(iin iiiiiii)なった危機意識(iiiii)のないシーンにしっしっ(ii-nii) Greedy beast 一匹(iiiiii)満たせないようじゃ疑餌(ii)にもならないFishing(iin)」などのバシバシの韻がすごい面白くて好き。「心身とチャクラが未熟ゆえのパンパース」って言い回しの毒っけとユーモア。
 FAKE TYPE.、去年くらいからゆっくり漁ってたんですが短編っぽい曲やシニカルな曲が多くて楽しいんですよね……。DYES IWASAKIさんのシンセ使いも好きです。


●乙女の心臓(歌唱:METAMUSE/作詞作曲:大森靖子/編曲:大久保薫)

↑YouTubeのアーティストトラック

 アイドルグループ『METAMUSE』の2ndシングルのカップリング曲。大森靖子さん、ストレートに良い曲を書ける人なのでストレートに良い曲が好きな人にもおすすめです。
 サビ、「ひとりぼっち トキメキ 今ドアを」で切って「開けないで 思ったより泣いちゃったから」で予想を外してくるのすごくひねくれてるし可愛い。メロディ的にめちゃくちゃ開け放ちそうな感じだったのに。可愛い。
 METAMUSE、旧ZOCと言えば何かを思い出す人いるくらいには色々あったグループなわけですけれど、だからこそ二番Bメロの「好きをダダダダ 誰がどんだけ ダダダダ ダサいって言っても」「信者じゃなくて愛してきたずっと」がめちゃくちゃ、色々あっても追ってきてくれた人への愛を感じて好きです。それと巫まろさんに「当たりキツい日にも理由が あると知ってる 女の子だもん」「禁止されても うまくやるよ もっと」って詞を振るのも意味深すぎる。面白いので好き。
 「当たり前に年をとったね」っていう歌詞に、大森靖子さんがメンバーとして立っている意義を感じますね。当たり前なんですよ、年とるの。

↑たのしそう

●セブンティーン(歌唱:ikura/作詞作編曲:Ayase)

 ボカロP・Ayaseが作詞作編曲を担当するユニットYOASOBIの楽曲です。「はじめての」プロジェクト楽曲の最後の曲。原作は宮部みゆきの短編『色違いのトランプ』。
 セブンティーン、なんか一昔前のボカロ曲っぽいセンスで好きなんですよね。イントロのシンセリフの雰囲気だったり、ギターの歪んだ感じだったり、一番が終わったあとの三拍子っぽいパートとか。「今日だって残酷な悪魔が鳴いている」の発砲音だったり。サビで急にYOASOBIになるんですけど、サビ以外がなんか、ちょっと暗い画面で鏡音レンとかが黒い服着てそう(なんのイメージだ)。
 というか「はじめての」プロジェクト楽曲、全体的にサビ以外からYOASOBIっぽさをちょっと抜いてる曲が多かった印象なんですよね。どちらかというと『幽霊東京』に近い『ミスター』、可愛いピコピコシンセとなんかおかしみのある響きの『好きだ』、『たぶん』よりも音の隙間を増やして夜の静けさに寄り添う『海のまにまに』、みたいな。だからどの曲もより興味深くて、こういう曲が生み出されたという点でも良い企画だったんだなあと思いました。

おしまい。また気が向いたら書きます。よろしくお願いいたします。


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