いくつかの石 百五十五詩

犬たちのこえ #詩

野良猫よ
ここが荒野だ どこまでも走れ

人の住む家がある
その垣根がある
つめたく 硬い道がある

あるときは飛び
あるときはくぐり抜けていけ

けれども
夜には 瞳を光らせて

一瞬でいい

人を
見返してやれ

逃げ去ればいい
逃げ去ればいい

追いかけはしない 鎖が離さない

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