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バナナプラグの選択肢

スピーカーケーブルの接続で本当は使いたくないバナナプラグ。

背景

きちんと処理してつなぐことに支障がなければ直挿しがベストなのは間違いありませんが、いままではアンプは直挿し、スピーカー側はYラグで接続。たぶん直挿しでほっとけばよいのでしょうが、ケーブルの導体が6Nなど純度の高い無酸化銅だとなど酸化やさびなどが気になるという人もいるので、端末処理するとなると「なるべく足さない」方針でYラグが現実解なのかと。でスピーカーは8mmのYラグをみつければだいたい対応可能なものの、アンプ側のターミナルはYラグを寄せ付けないものもあり、直挿しという選択。

今回スピーカーケーブルをいくつか試してみることにしたため、直挿しの面倒さと何度も着脱したときの芯線ダメージを回避したく、スピーカー側Yラグ、アンプ側バナナプラグでいくことに。(当方環境だと機器背面アクセスが面倒なための苦渋の選択。どのケーブルか確定したら、アンプ側は直挿しに戻すかも。)

バナナプラグを選ぶ

みんなのAmazonで検索。似たようなものがたくさんあるものの、パターンがいくつかに絞られそうなのは製造元とか型が一緒な大量生産中華系製品と同じ感じ。
まずは導体との接続方式。ケーブルをプラグに挿して横からねじで止めるタイプが圧倒的主流。↓のリンクがわかりやすい。

Amazon Basicのバナナプラグ(完全にMonsterのパクリ笑)は特徴的な形状とメス形状のギザギザにケーブルを巻きつける独特の接続方式で大変興味深いもの。
最後は、はんだ付タイプ。オーディオではほぼみかけないものですが、検査用途では体感半分弱くらいありそうな感じ。Amazonのレビューの中にはAmazon Basicプラグでもどうしてもはんだ付したいらしく苦闘している方のコメントがついていて、なんだか微笑ましく感じるところ。。

もうひとつ大きな違いはコネクト部の形状で多数派はラメラバスケットとその派生系ぽいもの。↓のような感じ。

オーディオ用としてBFA形状というのもあるらしく、接触部が多いとか抜き差しに強いとかメリットがあるらしいけれど真偽は不明。

あと地味に確認が必要なのがケーブルの太さ。太すぎるケーブルだとハウジングの形状によっては入らないものもあるようです。サイズをみればわかりますが、色々検索するとショップやユーザーコメントなどで書いてくれている親切な方もいらっしゃいます。

最初の選択

安くて無駄がなく接続しやすそうということでこちらを選択。

ねじが片側から2箇所固定するタイプですが、ねじが小さく作りが悪いので導体が細いタイプだとうまく固定できません。導体の先端にだけはんだをして太さを出して抜けないようにしてから裸導体の部分をねじで固定することで使用できました。せっかく導体とコンタクト部が直接接触できて無駄のないねじ式なのにはんだ使うのは余計な素材をかまして本末転倒な気もしますが使えないよりはマシ。その後同じ価格帯の他社BFAの別のプラグも試してみましたが、絶縁体との固定部分がポストに挿すとすぐゆるくなったりと大量生産中華系レベルの品質で作りはおもちゃ並み、どこかしらにイマイチな部分あり。
線材もそうですが、オーディオ用って純度やメッキにこだわって製品価格を上げ、バリエーションを増やして購買意欲をそそるビジネスモデルのようですね。まあ、消費者が満足してエンドゲームになったらビジネスの継続性がなくなるわけなので、生活するための知恵と理解することにします。

現時点の最善解

Hirschmannの測定用バナナプラグ。色々調べてみるとえらくお高いスピーカーケーブルがこのプラグっぽいものを使っている模様。測定用もほとんどが4mmなのでスピーカーポストに入ります。むしろ作りが頑丈なので普通に使っていてAmazon Basicのレビューコメントのようにコンタクト部がボキっと折れてしまうことはありえません。

さっそく購入してみました。

無骨ながらしっかりした作り
絶縁チューブの色は5種類(黒赤黄緑青)あるようです
ネジは1箇所でも作りがしっかりしているので固定も確実

ひとつだけ気にしないといけないことは、絶縁チューブの差し込み口が細いのでケーブル外径が3mm以下でないとチューブが入らないことくらい。入らなければ差し込むのは諦めて熱圧縮チューブで保護することになると思います。くだんのお高いケーブルもそんな感じ。これでいいような気がしますが、Xをみているとスピーカーケーブル用にはDeltronが最善という方がいらっしゃったので使ってみました。

Deltronのバナナプラグ、現時点小売は黒ニッケルモデルのみ

Deltronもコネクト部の作りはしっかりしています。特に導体の差し込みに安定感があってしっかりコンタクトできている感じ。ねじも問題なく固定すれば容易に抜けることはありません。絶縁用のカバーはやや安っぽさはあるもののコンパクトで軽いです。コネクト部の作りはDeltronのほうが無駄がなく好ましいと思います。

バナナプラグで音がよくなることはありえないので、なるべくロスや余計な味付けをしたくないという方にはおすすめです。入手は小売だとモノタロウや秋葉原の電機屋さんで可能、HirschmannもDeltronも価格は1つ260円弱です。

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