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PCを使ったオーディオ環境構築(その1)

前提条件

自宅で音楽を聴くのも、時代はサブスクのストリーミング環境でということなのでしょうが、クラシックを中心に聴く場合サブスク&ストリーミングのメリットがほぼなく、CDを除けば海外のラジオやライブを中心としたストリーミング、保存音源の再生がメイン。いまどきCDもほぼリッピングしているので、普段の再生環境で使うのはもっぱら保存音源です。

環境構築の考え方

ストリーミングや保存などを考えた場合、オーディオにおいても自作PCをコントロールの主体に置くのが汎用性や拡張性の意味でもっとも合理的と判断。PCを中心に下流をオーディオ機器としてある程度電源や配線に注意するという考え方で環境構築しています。
Roonは高いライセンス料とブラックボックス化した仕組み、ストリーミングを前提とした無駄な機能にシステムリソースが必要という考え方に全く共感できないため選択外。Roonに投資するなら改善の自由を確保しておきたいという考え方。

環境構築(具体化)

PC: ケース

大前提はファンレス。
となるとたとえばIntel N100搭載のミニPCなどが候補になるものの、ボードの貧弱さや出力のバリエーションと少なさ、拡張性が気になるところ。ただしPCに作業をさせない前提であればミニPCの選択肢は十分あり、BGMなど気軽に聴くサブシステムはミニPCも使えるようにしてあります。
メイン機はまずPCケースから選定。タワーなどはオーディオ機器近くに置きにくいので市販品だと選択肢は多くはなく、STEACOMやHDPLEXあたりが候補となります。私はHDPLEX H5を選択。

次に選定するのはCPUとマザーボードになりますが、マザーボードの規格をMini-ITXなどに絞ってしまうと選択肢が一気に狭まってしまい出力バリエーションや自由度が失われます。将来の再構築も考慮するとH5は汎用性が高く、これが使えるならこれがベストと判断。ネットに使用例も多く、ちょっと迷ったときに参考にできる先人が多いのもメリットのひとつ。

PC: CPUとマザーボード

マザーボード選びはケースの制約を受けますが、H5なら多くの選択肢があります。電源などとの近接などを考慮しつつ構築当時はMini−ITX(ASUS ROG STRIX B560-I GAMING WIFI)を選択しましたが、いま選ぶならMicroATXにすると思います。選択基準はSPDIF/Opticalがあること。これは好みですが、DAC機能付きプリメインアンプだとUSB-DAC-プリメインアンプの経路短縮になるのと、USBの各種対策が煩わしい場合の逃げ道的な意味合いです。多分に気持ちの問題です(オーディオってそんなもんですが)。上記ASUSマザーボードはSPDIF出力がないので拡張することにしました。
CPUは最終的にIntel 10th Gen(Core i5-10400)を選択。ここは現時点でも変更予定ありません。グラフィックボードも搭載できないのでGPU付き。動画ストリーミング含めてCore i7以上のスペックは音楽PCには不要と思います。逆にそんな負荷のかかる作業はしてはいけない前提で選択。
なお、もともと選定時点での最新世代11th Genを選択していましたが、少なくともMini-ITXマザーでファンレスではCPU温度が上がりすぎてOSが起動しません。実はマザーボード1台それで破損(自責)して破棄しました。ここは難題でオーディオPC(最近どこも売っていない歴史上の遺物?)は低電力のTタイプを使っていることが多いですが、小売は一瞬で売り切れて入手困難なので難しいところ。
ちなみにHDPLEX H5はTDP125Wまで冷やせる仕様だそうですが、マザーボードの選択やM.2 SSD搭載状況、設置環境などによってはTDP65W(UEFIで35W制限設定)の現在のCPUでも、Windows Update直後などはCPU温度超によりOS起動しません。
※ここはジレンマがあって、上記ASUSマザーボードだと表のM.2はIntel 11th Genしか有効にならないので、Intel 10th GenではSSDは必然ボード裏につけることになりますが、裏はケースとのスペースが確保できないのでオーバーヒート対策が不十分になるという。最初のマザーボードはIntel 11th Genで表につけてもオーバーヒートでUEFIすら起動不能、いっそマザーボード全体を冷えピタで覆ってしまえと思うくらい。。自作初心者には対処不能だったので、なかなか難易度が高いです。
(つづく)

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