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MEメカトロ事業部・フィールドエンジニア成長物語(2/3) ~OJT、初出張編~

前回に引き続き、未経験フィールドエンジニアだったSが1人前のエンジニアになるまでのお話をさせていただきます。
前回まだ見てないよって方は是非前回から見てください!



配属後OJTについて

OJTとは

OJTとは「On the Job Training」の略称で、実際に働く職場で先輩が実務を通して仕事を教えてくれることで、研修の一部として取り組んでいます。

OJT内容

担当業務が決まり、まずは簡単な社内業務から先輩に教えてもらいながら実施していきます。私の場合は装置部品の再生作業からでした。再生作業とは汚れた部品や消耗品などを交換、清掃していく作業で綺麗な状態にする作業でその後再度装置に取り付けます。
私が担当してた装置では、メンテナンス業務の際に交換する部品があらかじめ決まっており、交換する部品は事前に工場に郵送もしくは車で持っていきます。交換後、装置に付いていた部品を持ち帰り、簡単に再生出来るものであれば社内で作業し、難しいものや大きいものは分解してから専門業者に依頼する形になります。
なので社内でする作業は再生作業と分解作業になります。
全て手順書やチェック表が用意されており、先輩に教えてもらいながら作業を進めていきます。壊れやすい部品などもあり、そういったものは「慎重にこういう風に取り外してね」というように細かいところまで手本を1度見せて教えてくれます!
特に私が携わっていた半導体分野では何か別の成分が付着してしまうだけで製品に影響が出ることもあったため、部品1つ1つ丁寧に梱包する必要もありました。

そういった簡単な作業から慣れていき、次は社内装置で簡単なトレーニングを実施していきます。社内には検証用の装置があり、それも普段から使っているため日々メンテナンスも必要になります。簡単なメンテナンスやよくすることがあるメンテナンス業務から教えてもらい、実機を使いながら教えてくれます。その際にも手順書があり、基本的には手順書通り進めていきますが、特に注意しないといけない場所を先輩が教えてくれながら作業をしていきます。「この部品を取り外す時は他の部品にぶつかりそうだから気を付けてね」「この部品、思ったより重いから注意してね」「ここのネジ外す時、落ちやすいから気を付けてね」などなど細かいところまで事前に教えてくれます。1度は先輩が手本を見せてくれるのでそれを思い出しながら作業を進めていきます。

OJT以外の配属後研修について

イオン注入、イオン注入装置とは

イオン注入とは半導体を作るための工程の1つであり、そのための装置がイオン注入装置です。細かい内容は話すと、とても複雑になりますのでまた機会があれば話させていただきますが、そういうものなんだと思っていただければ幸いです。イオン注入装置では、電気・機械・制御・化学というった幅広い知識が必要になります。どんな内容かというと、「イオン種をプラズマ化させ電気の力で制御し電磁力で調整し半導体の元となる物に注入する」というのがイオン注入装置の役割となります。ほとんどの方がチンプンカンプンだと思います(笑)。私も最初はそうでしたし、難しすぎる部分はそこはそういうものなんだと考え全ての原理を理解出来ないところもあります。ただしそういったものを扱っていくために基本的な知識と安全に関する知識が必要になります。OJTと並行しながらそういった座学の研修も進めていきます。

電気について

機械は目に見えるためどこが危険なのかというのは分かりやすいと思いますが、電気は目に見えないため作業を安全に進めるために何が危険でどこが危険なのかを理解する必要があります。特に活線作業(電気が流れている状態での作業)はとても危険なため絶対NGと言われています。そのためにはどこの電源をOFFにするかなどを理解する必要があります。最初は慣れるまで怖いなと思ったこともありますが、そういったことを理解すれば何が危険でどうすれば安全かも分かって作業を行うのですぐに不安も薄れていきました。もちろん最初は先輩が確認してからの作業になるので安全です!

配属からOJTと勉強を繰り返し数カ月経つと、とうとう出張の話が出始めました!

初出張

出張の種類について

私が働いていた事業所の出張では主に現地調整業務、メンテナンス業務、トラブル対応業務があります。
現地調整業務が1~2カ月。メンテナンス業務は1~5日。トラブル対応は1~3日ほどの期間の出張になります。出張での働き方については前あげた記事をご覧ください!

初出張業務

最初の出張はメンテナンス業務であることが多いです。規模にもよりますが、多いと5,6人のチームで出張に行くこともあるため先輩も多く教えやすい環境があります。私も最初の出張は2日ほどのメンテナンス業務でした。出張先や作業によって準備するものが変わってきますので事前に先輩と準備し出張に備えます。出張先によって工場への入構の仕方も変わってきますので、先輩に教えてもらいながら手続きを進めます。
入構する際にデータ漏洩などが無いように、パソコンのUSB口やスマホのカメラなどに下記のようなテープを貼ります。このテープは1度でも剥がすと剥がしたことが分かるようになっており、装置から必要なデータを抜き出す際にお客様の許可が必要になります。

セキュリティテープ

作業

作業に関しては基本的に工程通りに進んでいきます。社内の検証用装置でもしたことがある内容が多く、社内で実施したように進めていくのですが、実際に稼働している装置では仕様なども少し変わっていたり、慣れない環境での作業になるので最初はいつも以上に疲労した覚えがあります。ですが常に先輩が気を使ってくれていたので安心して作業に取り組めました。
OJTなどを通して経験した作業に取り組んでいますが、万が一分からないことがあっても自分の考えで行わず、必ず先輩に確認してから作業を行うことが大切です!

作業後

作業が終わり、先輩が装置の状況をお客様に説明し装置を再稼働させていきます。メンテナンスでは正常に稼働していた装置の部品を取り外したりするため、再稼働の際に装置が動かないなどがあれば、今回実施した作業のどこかに問題があるということになるため、とても緊張しながら見守っていたのを覚えています。
なんとか異常なく装置が再稼働しているのを見届け、作業が終了した時の達成感はすごかったです。先輩から「お疲れ様」と一声かけられた時は安心感と達成感がごちゃまぜになりながら平常心を装いました(笑)
半導体の製造工場は24時間365日装置が稼働しているため、もう1泊して朝一にお客様に装置が正常に稼働しているか確認してから帰社します。なので最終日は自然と飲みに行くことが多いです。もちろん一人でコンビニで買ってホテルで食べるってなることもあります。
ちなみに私が初めて行った出張先は山形県でした。東北に行く機会は全く無かったので何が美味しいとか全く知らなかったのですが、何度も行ったことのある先輩がおすすめのお店に連れて行ってくれました。ご当地のものを食べれるというのも出張の楽しみの1つかなと思います!
山形ではやっぱり魚介がとても美味しくて、カワハギの肝醤油で食べたお刺身がめちゃくちゃ美味しかったことを覚えています(笑)

ご当地の食べ物を食べれるというのもありますが、同じ出張先に何度か行くこともあり、実際私も何度も山形の同じお客様のところに出張に行きました。長期で2カ月ほどの出張などもありましたが、何度も行くと担当のお客様も自分のことを覚えてくれて「あ、〇〇さん!来てくれたんですねー」と言われることも多くなり、先輩や同じ会社の人だけでなく、お客様ともコミュニケーション取りながら関係を作っていけるのも出張ならではの楽しみかなと思います!
また、長期出張で休みの日何してるんですかーって聞かれることも多いですので、それはまた改めて記事にするかもしれません。
ちなみに僕の場合はご当地ラーメンを食べに行くことが多かったです(笑)
実は山形はラーメン消費量全国1位の国で美味しいラーメン屋さんが多くて、特に煮干し系とかあごだし系の魚介系中華そばが多く、どこもとても美味しかったです。太麺でチャーシューもでかくてこれで1,000円超えない値段で食べれます!

山形のラーメン

終わりに

ラーメンの話をしていたらお腹が空いたので、今回はここまでにさせていただきます!
次回は出張後から業務をしていき作業責任者として1人前になるまでのお話をしていこうと思います。次で成長物語は最終回になる予定です。
他にもこういう話見たいな、聞きたいなありましたら担当の採用グループに話してみてください!