【最終発表】「忘れ去られた一枚の絵馬」とは?

伊坂那美が陽葦火山神社に奉納した安産祈願の絵馬と考えます。 陽葦火山神社は姫子父の神社かつ安産祈願の神社(姫子の元クラスメイトの発言)。那美は嫁いで八雲県在住だが凪丘県の実家に里帰り中で、安産祈願の神社に参詣した。 どちらの選択肢を選んでも途中までは経過が順調なのは陽葦火山神社の祭神の力。本来のルートでは那美も子どもも死なない未来だった。 しかし、狼欒大神が無理やり願いを叶えようとした結果、那美や子どもの死を引き起こし、過去を書き換えてしまった。 「忘れ去られた」というのは主に那美と姫子父のことだと思います。無事に出産できたが御礼参りをすることなく八雲県に帰った那美、絵馬の存在を知っていたが、参詣が途絶えるにつれ神社に関心を向けなくなり、那美の絵馬も忘れた姫子父。 本来のルートでは陽葦火山神社の祭神に感謝せずに終わる。一方で本当の神ではない狼欒大神が死産を選択することで、那美が神の存在を強く意識するようになる(姫子曰く御礼参り)という皮肉な構造になっているのではないかと。 フルエディションで情報が出揃ったらあらためて考えてみたいです。
「忘れ去られた一枚の絵馬」とは、直後に出る那美さんの絵馬であり、「狼欒神社が出来た原因」であると思います。

私は、那美さんがはじめに参拝した神社は陽葦火山神社で、那美さんが(出産という比喩的なものであれ物理的であれ)火を付けた時点から狼欒神社ができたように感じました。

狼欒神社が出来た時点では神として願いを叶える存在がいなかったため、大神が降臨した今、絵馬の願いをはじめからひとつずつ叶えているのではないでしょうか。
今現在、出揃っている情報のみで、想像の翼を広げるとするならば…。
「忘れ去られた一枚の絵馬」とは、姫子が奉納し忘れた絵馬なのではないかと思っています。
プロローグとしての「絵馬に願ひを!」に出てくる登場人物で、狼欒神社に訪れた中で作中で絵馬を奉納していないのは、姫子だけだから…という簡単な理由なのですが………それだけというのもなんですから、長くなりますが狼欒神群と絵馬について考えを語らせてください。

まず、私は狼欒神群の権能は選択をして、事象を観測する…つまり、物語上で事象を確定させる能力と考えています。(昏き瞳が、類似した…というか、擬似的な能力を持つ便宜上R.E.V.O.=サングラスを思わせるので。)
では、私達リスナー(狼欒神群)が願いを聞き、選択/確定させる為には何が必要か…と考えると、そこには絵馬が必要なのではないでしょうか。
狼欒神群が私達であるのなら「絵馬に願ひを!」の世界は狼欒神群にとっては異世界で、私達が介入して初めて物語となる、極めて珍しい作品で、観測された物語なきその町に…場所に、本来は地平線の旅人たる私達の存在はないのでしょう。
「終端の王と異世界の騎士」の引用になりますが…「──異世界を繋ぐ鍵…騎士を戴く物…《門》とは即ち駿馬である」という台詞があるので、馬は異世界への道を開く存在としての役割も持っているのではないでしょうか。そして、絵馬というのは元々は奉納されていた馬であり、あちらの世界の人々の願いをこちらの世界にいる私達に届ける役割を担っているのではと思うのです…とはいえ、観測するだけなら、神社関係者とか狛狼の力でどうにかなりそうですが…。
神々の神託を伝えるのは巫女の役割なので、絵馬を奉納してもらい(=願ひの具体的な内容を教えてもらい)→選択し(=姫子に代弁してもらい)→叶える(=私達が観測して確定させる)という構図が必要なので、巫女が選ばれてから狼欒神群が降臨出来たのかもしれません。

また、姫子が巫女に選ばれた理由は…ここでまた冒頭の話に戻るのですが、元から陽葦火山神社の関係者だった可能性も高いですが、それ以外にも要因があるとすれば…それは、彼女は絵馬を書いていて何かしらの願ひを持っているのに、奉納されないが為に私達が願ひを知ることができず、彼女の祈りに応えられないから…かなと思っています。
願ひを持っているとわかっているから、こちらはそれに応えたい。けれど、彼女は急いで神社に来て、御守まで落としてしまうような状態です。きっとその絵馬を書いた事すら忘れているのではないでしょうか。
だからこそ、神社関係者は彼女を巫女として手元に置き、私達の手伝いをして、絵馬の事を、願ひを思い出してもらおうとしている…なんてこともあるのかなと思いました。

もう少し、簡潔にまとめられたら良かったのですが…。もし、読んでくださった方がいらしたら、お付き合いありがとうございました。
また、この場をお借りできた事、大変ありがたく感じております。ありがとうございました。
姫子が父の病気快癒を願って書いた絵馬とお守りだと考えるのが妥当ではないでしょうか。
お守りは気付かずに踏んづけて、絵馬も忘れ去ってしまう。
これはきっと絵馬フルで回収される伏線だと思っています。
あくまで一瞬の閃きなのですが、昨年の初めにBARKSさんでRevo陛下の「安産」コメントがあったのも、絵馬でしたよね。実際にローラン/狼欒神群も“忘れていた"でしょうし。
「晩秋の夜」という描写の共通から、那美さんの安産祈願の絵馬だと思う。

那美、陽葦火山神社に絵馬をかける(妊娠5週以降)

姫子、狼欒神社の巫女になる
星の綺麗な晩秋の夜に初仕事
青ルートなら突然の死産(22週以降)

紫ルートなら出産(40週頃)

という時系列。
およそ半年間絵馬が放置されていたということは、陽葦火山神社はしばらく機能していなかった。姫子の父は長期間入院していたのだろう。
web配信曲『雪桜』でも長く入院している患者とその死を恐れる女性が登場する。それが佐久夜父娘だとすれば『星空へと続く坂道』で「気付けば駈けだしていた」のは主治医の「残念ですが…桜が咲く前には…」という宣告を聞いた故か。
『雪桜』は死別をそれでも桜散る中振り返らず進み続ける女性を描いて終わる。
桜といえば屏風の左端に描かれていた。そして右端にはよだかの星が輝く。SH15年の軌跡こそが「星空へと続く坂道」とも言えそうだ。(屏風では傾斜も階段もないが、Revoが階段の上から鳥居を背に手招きしているアー写と同一視すれば坂要素もある)
那美さんの絵馬でRomanという物語に触れた姫子は、他の絵馬でそれぞれの地平線に触れていくのだと予想している。(宮比:Elysion、犬彦:Moira)
フルで姫子Around15歳の物語がどのような結末を迎えるのか楽しみだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?