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ミスiD

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ミスiD関連の記事をまとめています。
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記事一覧

ご挨拶

はじめまして。水溶きかたくり子です。 2016年より、ミスiDウォッチャーをしています。 (つまりミスiDに興味を持ったのは「ミスiD2017」から。) 普段は関東で会社員をしています。30+?歳、♀です。 何故ウォッチャーになったかウォッチャーになったきっかけは、2016年秋、ミスiD2017に出ていたnoodleちゃんに出会ったことでした。 既存のミスコンの根底にあるルッキズムを批判する女の子が、ファイナリストとして残るコンテストがあるということに驚き、彼女のアー写を

SPACE SHOWER TV Girl -湖愛ちゃん-

一人目、どうしよう。 心に浮かんでいる子は何人かいるものの、感想を言われることは、果たして彼女たちにとって嬉しいことなのか。 余計なこと書いてイラッとさせたり、モチベーションを下げたりするのは嫌だ…しかも一人目から。 そんな思いでセミファイナリストたちのツイートを見ていたら、こんな文面を発見した。 いた…話題になりたがってる子が…! 湖愛ちゃんは、PR文と動画で、「普通に可愛い」「普通に好き」としか言ってもらえない自分を変えたいという動機を語っていた。 現役JKで、普

彼女の「アバズレ」以外の側面 -福井夏ちゃん- <前編>

9月15日(土)夜、私は高田馬場に向かっていた。劇団「しあわせ学級崩壊」の公演「ロミオとジュリエット」を観るためである。 キャストの一人は、セミファイナリスト福井夏ちゃん。彼女のツイッターやnoteで、嫌いな女への恨み、彼氏への愛(強い執着)、かつてYARIMANだった頃のエピソード、ミスiDイベントへの率直な感想などを読み、強烈だなー舞台ではどんな感じなんだろ、と思ったので観に行くことにした。 良い意味で裏切られる私は一重瞼なのだが、彼女が以前noteで「一重のブスが嫌い

彼女の「アバズレ」以外の側面 -福井夏ちゃん- <後編>

劇が終わった後の交流タイムの時、夏ちゃんを探すと、知り合いらしき年長者の男性と喋っているのが見えた。いつ会話が途切れるか分からないし、差し入れの中に簡単なメッセージカードも入れておいたからいいか…と思い、私はさらっと帰った。視界の端で捉えた彼女の顔は、圧倒的な笑顔だった。 ツイッターやnoteでは味方がいないとか言っている割に、劇を終えた後の彼女は屈託なく人と接しているように感じた。 彼女の人生には、SNS越しに伝わってくる殺伐とした時間だけでなく、やりたいことに本気で取り

【番外編】復活できなかったとしても -雨谷ハルちゃん-

9/21(金)正午、ミスiD2019セミファイナリストが発表された。 歓喜、失望、驚き、様々なコメントがツイッターやnoteに溢れた。 7週間を戦い抜いたセミファイナリストの皆さん、選考委員各位、小林司さん、お疲れ様でした。 そして選考から漏れたセミファイナリストを対象とした、復活戦の詳細も発表された。 https://note.miss-id.jp/n/n41e0612a3361 復活戦参加者のうち、9月26日(水)深夜0時から9月27日(木)深夜23時59分の48時間

平日よりの使者 -まいさん-

会社員になり、転職をし、カメラやプリンターの説明書の編集や英文チェックなどに携わるようになってもう7年になる。高給ではないにしても一応安定した収入があり、一定水準の生活はしていると思う。 でも、仕事にやりがいを感じているかというと、微妙だ。 説明書を正確に作るというのは確かに世の中に求められているし、意味のある仕事だと思うが、それをやるのは別に私じゃなくてもいいよなーという冷めた気持ちはなくならない(客先に常駐する働き方をしているため、自分の裁量でできることが少ないせいもあ

今を生きない -眠リちゃん- <前編>

10/14(日)、ミスiDファイナリスト・眠リちゃんの単独イベント「眠リと眠る会」に行った。場所は西武池袋線・椎名町駅。 イベント告知には「眠リがお話しをして子守唄を歌います。皆さんお疲れだと思うので寝てください。おやすみなさい」とあった。得体の知れなさに惹かれ、DMで参加を申し込んだ。 彼女のツイッターのアカウント名は「眠りたい」。彼女自身は不眠症を抱えているらしいことが、ツイートから伺えた。 「改札前にお越しください!」 17:30頃、ツイッターのDMに従って改札前に行

今を生きない -眠リちゃん- <後編>

平成にある身体、異界にある心イベント後、改めて眠リちゃんのPR動画を見た。コーヒーの粉が入った試験管を傾けて中身をフィルターに入れ、お湯を注ぐ眠リちゃん。テクノっぽいBGMや無機質な実験器具は未来を感じさせるのに対し、魔女っぽい黒い半透明のケープや目の下の黒三角シール(もののけ姫風?)には呪術的なテイストがあって、彼女の周囲には過去とも未来ともつかない謎の時空が広がっているように見えた。 あのコーヒーはどんな味がするのだろうか。飲んだら何かが起こりそうである。 「6万年後く

問題提起の女王 -おーえるさん- <前編>

「おーえる」。セミファイナリスト一覧の中で、その名前とビジュアルは印象的だった。 芸能界臭のない、身近にいそうな雰囲気。OL感のある無難なトップスとタイトスカート。平日の昼にどこかのオフィス街に行ったら、財布を片手に同僚女性と「ランチどうしよっかー」と言っている彼女に会えそうだ。私と一番立場が近い人かもしれない。 しかし、PRコメントには、 …ミスiD落ちたし、めちゃくちゃ辛いこともあったから、台湾で働いたんですけど、結局忙しすぎて向いてなさすぎてメンブレしたんですけど、

問題提起の女王 -おーえるさん- <後編>

印象的だったテーマ2 縷縷夢兎選抜の意味ミスiD2019ファイナリストのおーえるさんが提示した問題のうち、もう一つ印象的だったものが、縷縷夢兎選抜の是非だ。 ミスiDの結果発表が行われる「ミスiDフェス」では、授賞式の後、選考委員の東佳苗さんが展開するファッションブランド「縷縷夢兎」のファッションショーが行われる。このショーに出演できるのは、ファイナリストの中から東さんに選ばれた7~10人程度(年によって変動あり)。この「縷縷夢兎選抜」メンバーは、他の受賞者と同様、当日にな

本の話をするなら -いとうさん・あにお天湯ちゃん-

私は本や活字全般を読むのが好きなので、ミスiDセミファイナリストのプロフィールで「好きな本」欄を見るのを楽しみにしている。好きな本や作家が自分と被っている人に対しては親近感が湧くし、一癖あるチョイスの人は気になる。同じ理由で、#ミスiDのnoteを読むのも好きだ。 いとうさん×米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」そんな感じでnoteを見ていたところ、ファイナリスト・いとうさんの記事「平日に読む、」に辿り着いた。 いとうさんが、月火水木金それぞれの日に合った本を紹介している記事だ。

夢を語ること  -アキナちゃん・逢沢ありあちゃん-

生きていると、「将来の夢」を尋ねられる機会が何度か巡ってくる。 多くの人にとって、一番最初にこれを聞かれるのは、幼稚園や保育園のお絵描きの時間で、未来の自分を想像して描くよう言われた時だろう。小学校に上がれば、この質問は作文のテーマとして登場する。中学や高校では、進路希望調査という形で将来のビジョンを問われる。そして就職活動。この辺まで来ると、問われるのはもう「夢」というより「目標」だ。具体的で実現可能な将来の自分像を、親、指導教官、場合によっては友達や恋人などの親しい人に対

【番外編】人間交差点 -ミスiD2018から1年、交差した沢山の人生-

ぬるめろぐ vol.0 朴ゆすら生誕祭2018年10月29日、午後6時過ぎ。西武新宿駅沿いの道にあるダイナーっぽい店で、窓際のぼっち席に座り、カードにメッセージを書いていた。着いた頃は夕方だったが、書いているうちに日が沈み、窓ガラスの向こうの新宿の街は徐々に本気を出し始めていた。 書き終えたカードをプレゼントの袋に入れ、店を出た。「ぬるめろぐ vol.0 朴ゆすら生誕祭」の会場、Naked Loftに向かう。去年のミスiDで大山卓也賞を受賞した朴ゆすら(えのもと ゆすら=えも

ミスiDフェス2019を写真と言葉で振り返る <前編>

2018年11月17日、東京メトロ護国寺駅にほど近い講談社の講堂で、ミスiDフェス2019が行われた。 ミスiDの選考は、3月のプレエントリー、4月の本エントリー、6月~7月にかけてのカメラテスト、7月のセミファイナリスト発表、9月のファイナリスト発表、10月の最終面接というステップで進んできた。 フェスには90名超のファイナリストが全国から集結し(実際は数人が欠席)、来場者が見守る中、一人ずつ自己紹介をする(通称「お披露目」)。そして受賞者の発表、選抜メンバーによるファッ