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4月下旬 -今のところ健康、まあまあ文化的-

4/18(土)

昼、市内の実家(歩いて行けなくもない距離)にちょっと帰る。前日に母から電話があり、京都の友達が送ってくれた「夏柑糖」というお菓子をシェアしたいので取りに来てほしいと言われたのが発端。

家に着くと、母がガレージの一部にビニールシートを敷き、テーブルと椅子を出して半屋外リビングみたいな空間を作ってくれていた。「これなら風通しがいいと思って」と言われ、確かに密閉は避けられてるなーと納得する。
烏龍茶やお菓子をつまみながら近況を報告し合う。母が入っている趣味の会(北欧の文化とか社会制度を勉強するサークル)の集まりは中止になり、通常なら参加していたはずの会報の発送作業も「小林さんは家が遠いから来なくて大丈夫」と言われたので行かなかったそう。友達と会ったり、旅行に行ったりすることも自粛せざるを得ないとのこと。高齢だし、気を付けてほしいと思う。

一番盛り上がった(?)話題は「アベノマスクに何で466億円も税金投入してんの? 届くのいつ?」だった。
海外では休業を余儀なくされている職種の人に対して既に政府から現金が給付されているのに、日本で給付の話が進んでいるのはマスク2枚だけで、それすらまだ届いていない…そんな現状についての不安と不満を共有し合った。実行に移されなかったものの、「お肉券」「お魚券」など、全ての国民の救済より自民党支持者たちへの利権提供しか考えていないようなコロナ対策の案についても、絶対おかしいと愚痴り合う。
母とは政治や社会情勢に関して意見が一致しないこともあるが、今の政府のやり方がおかしいという気持ちはさすがに共通している。
帰り際に、夏柑糖、冷凍の西京漬け(鮭と鯛)、冷凍の筍ご飯などを持たせてもらう。

夜、人生で初めて「オンライン朗読会」を視聴。
ミスiDに出ていた福井夏ちゃんが、他の4人のキャストと持ち回りで「銀河鉄道の夜」を朗読するのを、照明を落とした部屋でPCのディスプレイ越しに鑑賞した。抒情的な文体で綴られる祭りの夜や星の世界の情景を堪能できて、穏やかな気持ちに。
宮沢賢治が作品に込めたであろう「本当のさいわいとは?」「人としての正しい生き方とは?」という真摯な問いが、じわじわ染みてくる。非常事態の中でも理性を失わず誰かを助ける人間もいれば、火事場泥棒に走る人間もいる…夭逝した歌人・笹井宏之の短歌を思い出す。

いつかきっとただしく生きて菜の花の和え物などをいただきましょう

4/19(日)

午前中、通販で注文していた品々が一斉に届く。無印からは書類格納用のファイルボックス3つ、ベルメゾンからは棚とワゴン(いずれも組み立て式)。時間がある時に組み立てよう。

午後は過去に公募に出して落とされた小説を推敲したが、煮詰まってきたのでツタヤで借りた「パリ、テキサス」を観た。80年代テキサスのロードサイドの寂れた光景や、地方の風俗店のキッチュな内装、主人公の元妻が着ているどぎついピンクのセーター、バックに流れるレイ・クーガーのどろーんとした音楽(ウッドベース? 詳しくないので分からない)など、感覚に訴える要素が沢山あった。
<この後ネタバレあり>
でも、元妻と息子を再開させた後、またどこかに行ってしまう主人公の気持ちが理解できなかった…妻に理想を押し付けてしまうのが辛いから距離を置きたいという理屈のようだけど、この終わり方だと、女性に一人で子育てをさせることになるよね? もちろん弟夫婦は助けてくれるだろうけど、あなたはお金送ったり、何かの形で手伝うつもりはあるの? とか、色々気になってしまった。

映画を観終わり、昨日貰った夏柑糖を食べる。大きな夏蜜柑をくり抜いて、中に昔ながらの製法で作った夏蜜柑の寒天を詰めたお菓子。自然な甘酸っぱさが美味しい。

そして推敲再開。「公募に出す前にもっと直せばよかったな…」「ここは要らなかったかな…」「ここはもっとディティールを書き込んだ方がよかったのかな…」「いや、そもそもストーリー自体がつまらなかったのか…」みたいな大反省会(with独り言)になってしまうので、それなりにしんどい。でも曲がりなりにも作家になりたい気持ちがあって、小説の公募に作品を出してきたわけだから、一つくらい作品をnoteにアップしておきたい。見えるところに作品がなければ「本当に書いてんのかよ」と思う人もいるだろうし。今なら直す時間も十分あるわけだし。

4/21(火)

隣の駅まで歩き、電車に乗り、数駅先のツタヤにDVDを返却。アニメ「鬼滅の刃」の見逃した回のDVDを借り、線路沿いを1駅歩き、そこからまた電車に乗った。
会社帰りに時々寄っていたカフェレストランが閉まっていた。持ち帰りのケーキだけでも買いたかったなー。
そして、途中でドラッグストアを何軒か覗いてみたのに、どの店でもミューズ石鹸が売り切れている。。。あれ使って「手の消毒完了!」という気持ちに浸りたいのに。無念。

電車移動を伴う外出から戻った後、こんなことをするようになった。
・靴を脱ぎ、マスクを外してゴミ箱に捨てる
・手洗い、うがい
・服を廊下にばらばら脱いで、布用の抗菌ミストで除菌(引っくり返して裏表やる)
・早めにお風呂に入る

手を洗う頻度もかなり上がっている。
感染することへの恐怖に加え、このルーチンが億劫で、外出する気力が削がれる。

帰宅後、スマホで10秒程度の映像を撮り、データをファイル交換でJ-WAVEに送る。毎週聴いているラジオ番組「JUMP OVER」で、パーソナリティーの松居大悟さんから呼びかけがあったためだ。THE BOYS & GIRLSというバンドのMVの素材に使いたいので、外出できない状況の中でリスナーが見ている景色をスマホ動画で撮って送ってほしいということだった。面白そう。使ってもらえるといいのですが。

※後日談※

件のMVは、5月上旬に完成しました。

私の映像も一瞬使ってもらえた、嬉しい◎
いい思い出になるね、これは。

4/23(木)

午前中はベルメゾンで買ったワゴンを組み立てる。ドライバーやハンマー使ったの何年ぶりだろう…新鮮な気持ち。

昼、再び実家へ。例のガレージリビング(?)に行くと、今回は父もいた。
3人で近況報告。でも私は「部屋を片付けた」くらいしか言うことない…。出かけられないからさぁ。
父はがん治療中のため定期的に病院に通っていて、3人の中で一番感染リスクが高い。抵抗力が下がっていることを考えると、万一感染すれば深刻な状態になるだろうと思う。そういう事情があるので長居する気になれず、30分ぐらいで帰る。苺とか、またしても食べ物をもらって帰宅。

アマゾンで買ったベリーダンスのDVDを観て踊る。エアロビクスと違って裸足でできるし、ジャンプする動きもないので下の階に迷惑にならなくてよい。
小説の推敲もする。4月末にはアップしたい。

4/27(月)

小説の推敲。やればやるほど、何が正解なのか分からなくなってくる。
そういえば以前、プロの人に有料で添削してもらった時、こんなことを言われた。

「必要だと思って書いたシーンを編集者に切れと言われて、切ったことがある。でも、それが正解だったのか未だに分からない」

プロになって、商業出版の世界で何年も活動していても、正解が分からない⁉ みんなそんな感じなのか⁉ 驚いた。
プロも、アマも、分からなくても分からないなりに、完成させて出すしかないということなんだろうな。

夜9時から、アニメ「鬼滅の刃」第25話と最終話を観る。週5日、3週間にわたって観続けていたので、最後「鬼滅の刃 炭治郎立志編 完」の文字が画面に出て音楽が終わった瞬間、達成感と喪失感が襲ってきた。
炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助、義勇…もう生活の一部になってたなー。変わり映えしない自粛の日々を、興奮と感動で彩ってくれてありがとう。「旅は続く」って感じの終わり方を追い風に、私も明日から、放置してた棚の組み立て頑張るよ。

4/28(火)

棚の組み立てが終わる。ちょっと心残りなポイントはあるものの、構造上の問題はないので、まあ合格ということで。

コロナ関連の寄附金をまとめて振り込む。
どこにお金を落とすべきか、いくら出すか、やっと結論が出たので。

【寄付した先】 ※額は非公開※
・新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金

・つくろい東京ファンド

・ミニシアターエイド

こんなに時間があるのに、ミニシアターに行けない…。
あの暗闇の心地良さ、好きだったな、としみじみ思う。

ミニシアターエイドは、参加している映画館のチケット1枚が貰えるコースにした。せっかくだから遠くの映画館のチケットを貰って、コロナが終息したらそれを使うことを理由に旅行しようと決めた。

劇場一覧を眺めて散々迷い、最終的に申し込んだのは、沖縄の桜坂劇場のチケット。
私が行くまで潰れないで。

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