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発明について

文明は進化した。

産業革命が始まり、技術が飛躍的に進歩した。

その先代達が生み出した発明品により我々の生活は成り立っている。

電話は固定電話の時代から携帯電話になり、一人1台所有するのが当たり前だ。

車は自動運転に移行しつつあり、空を飛ぶ車が実現したとかしないとか。

しかし、どれもこれも最初に発明した人がいる。それは電話を作ったベルであったり、かの有名なエジソンであったりする。その人達は「ゼロをイチ」にした人だ。

無いものを作ったその人達の功績があってこそ、現在の文明は成り立っている。

そんな発明家に一度は憧れたことがないか。

時々テレビの企画で町の発明家おじさんが出たりする人がいるが、あれはまさしく「ゼロからイチ」にするロマンに憧れた人だろう。一見変わり者のおじさんだがそこには間違いなくロマンが存在する。そんなロマンに出会えた人はとても幸せだ。ロマンとは人を魅了するし、金や名誉を凌駕する。そんなものに出会う人ばかりではない。

そして「ゼロをイチ」にする発明は後の世まで代々語り継がれる。


しかし、僕はそこにはあまり魅力を感じない。

「ゼロをイチ」にできる努力はとても尊いことだが、科学の苦手な僕は難しい数式とかなんやかんやを勉強していたら出来るのじゃないかと思ってしまう。
「僕は無理だけどそんだけ勉強していたら出来るやろ」と半ば負け惜しみのようなことを思ってしまう。

ならどういった人に憧れるのか。

それは電話や電気を作った人ではない。


僕が尊敬するのは鉛筆消しゴムを考えた人だ。

消しゴム付きの鉛筆。これほど合理的なものはない。

元々あったものを組み合わせただけだが、それでもその発想に気づいた人がいるから鉛筆消しゴムはこの世に存在している。

この鉛筆消しゴム、発明した人はアメリカのハイマン・リップマンという人でデッサンの途中で消しゴムを失くすことがあり探すのが面倒で思いついたらしい。このことから二つのものを融合させることをハイマン法と呼ばれている。つまりハイマンは鉛筆消しゴムを発明しただけでなく、ハイマン法という手法も発明したことになる。
この鉛筆消しゴムは当時バカ売れしたらしい。それほどまでにキャッチーな発明だったのではないか。

この何も難しいことをしていないところが良い。「世間に一泡吹かせてやった感」がなんとも憎らしいのだ。

僕はそんな様に憧れる。

何も難しいことはしなくとも、みんながただ気づいてないことを片手間に「ひょいっ」とひょうひょうとした顔でやってのける。そこに美学を感じる。



今夜のご飯は唐揚げだ。

「チキンハートについて」でも触れたが唐揚げにはハイボールが合う。


何もそんなことはないはずなのに、企業がハイボールが売れるようにと商品戦略としてハイボールのお供に唐揚げを選んだ。
この組み合わせがなんとも言えないマッチングである。そしてこれこそが僕の尊敬する発明だ。

一泡を吹かせられた感が半端ない。


次回は「フットワークについて」


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