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『風の行方』(L'Arc〜en〜Cielの楽曲をひたすら語っていくシリーズ)

『Tierra』あと3曲!今回は『風の行方』です。
この曲は初期の楽曲、尚且つアルバム曲の中ではライブで頻繁に演奏されている数少ない曲の一つですね。
ken作曲の楽曲で、歌謡曲的な趣が漂う、次のアルバムの『夏の憂鬱』に似た雰囲気の楽曲だと思います。
この楽曲にはMVも用意されていて、その舞台はモロッコだそうです。
砂丘、DUNE的な雰囲気の風景が続き、映像の印象もあってか『Wind of Gold』に似た異国情緒のようなものも感じられますよね。

この楽曲を今聴いて思うのは、ああ、kenのギターのスタイルってこの時点でもうほぼほぼ確立されていたんだなぁということ。
kenのよく使用するコードフォーム、ギターソロ等での指遣いについて、L'Arc〜en〜Cielのギターをそれなりの数コピーしたことがある方なら気付くと思うんですが、定番となる抑え方や運指がいくつかあるんですよね。
その辺りの定番パターンはkenを研究しているYoutuberの方が動画にしていたりもするのでそちらを見ていただくとして。
個人的にこれは定番だよな、と思っていたパターンがこの『風の行方』のコードバッキングやアルペジオ、ギターソロに網羅されていたのは驚きでした。

こう述べて、初期から進化してないとか、卑下するようなことが言いたいわけではないです。
寧ろ思ったのは、「初期からこんな完成されてたのか!」ということです。
kenのギターにはどことなく気怠さ、そこから派生しての哀愁みたいなものを感じることがあって、何となくそれは年齢を経てから醸し出されたものかと思っていました。
ところがこの『風の行方』がリリースされた頃はまだ20代半ばくらいのはず。
こんな若い頃から味わい深いギターを弾いていたとは、更に脱帽するのみです。
定番フレーズがある中でもマンネリに一切なることのない新たなフレーズを生み出し続けるkenの楽曲をこれからも多く聴き続けていきたいものです。
気づけば最新曲も『Wings Flap』まで遡るわけですしね‥

あとこの曲で好きなのがサビのベースのフレーズで、この類の細かく切るフレーズは他にあまりない気がして新鮮です。
またライブではhydeが歌詞の世界を表現するように感情を露わにして歌ってくれるので非常に聞き応えがあるのですが、前述の通り比較的ライブでよく演奏されている曲なので、今回のUNDERGROUNDではうーんあるかなといったところですね。


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