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人種の外見的違いをネタする行為は許容されるか?

人種の外見的違いをネタする行為については、海外に住んでいる日本人にとっては他人事ではなく、むしろネタにされる立場なので、ここのところのニュースを見ていて複雑な思いがある。

スペインでよく見るのは東洋人の細い目を真似するつり目のジェスチャー。 真っ先に思い出すのは、2008年の北京オリンピックの頃にバスケットボールスペイン代表が登場する広告で、これも当時は、国際的にはわりと批判されたので、覚えている日本人もいるかもしれない。

スペイン側はこれが批判の対象になるとは、まったく考えていなかったようで、「侮辱するつもりはなかった。中国に対する親愛の気持ちだ」というような弁解をしていた気がする。

先日、マドリードのローカルテレビ局の番組を見てたら、地元の寿司レストランのスペイン人スタッフ達が、やっぱり無邪気に例のつり目ジェスチャーやってて、10年経っても状況は変わっていない。なぜ批判されているか理解できないので、繰り返すのだ。

これまでの10年ほどのスペインでの経験によれば、日本人本人を目の前にして、特に侮辱するような状況になくても、ポロッとこのジェスチャーやる人は複数いたので、必ずしも侮辱や悪意ではないというのは一応理解できるけど、それでも、たとえその人が高学歴で良い職についていたり、キレイな服を着たりしていても、「無教養な人なんだな」と残念な気持ちになるのは止められない。

「なぜつり目ジェスチャーを私が不快に思うのか?」とか「それをやる彼らに本当に悪意はないのか?」という疑問もあるけど、この際それはさておき、少なくとも結構多くの東洋人が歓迎しなさそうなことを、悪意がないのならやっていもいいのか?というか、そもそもあえてやらなくても良い不要な動作じゃない?悪意がないなら尚更。と思ってしまう。

不快に思うまでいかなくても、このジェスチャーをした相手に親しみを感じる東洋人は少数派だと思うので、正直、悪意がないのならやめてほしい。

 しばしば日本でも話題になる「差別の意図はないこと」も、このつり目ジェスチャーと同じで、大抵はあえてやらなくてもいいことじゃない?それでも「表現の自由」「ポリコレ行き過ぎ」と思う?

最初は悪意がなかったとしても、 嫌がる人が一定数いることを知ったうえであえて続ける場合は、やっぱりそこに「害意」や「侮辱の意図」はあると受け取られても仕方ないと思う。

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