『信頼が報われる条件』

昨日、こんな内容を書いてみました。

その過程で、参考になった論文を1つずつ紹介してみようと思います。

信頼の価値が上がっている社会

仕事や友人関係でも、信頼が重要なのは言わずもがなですよね。
「あの人なら大丈夫。やらせてみよう」
「あの人が紹介してくれたから行ってみよう」

また、近年ググってもアフィリエイト記事しか見つからなかったり、
SNSに投稿される短尺なコンテンツに情報が偏って、内容の濃い長尺のコンテンツが減っていたり、
真偽にかかわらず、インターネット上で上手く見せられたり。

より「信頼」というものの価値が相対的に上がっているように思います。

そこで、そもそも「信頼」とは何で、どのように醸成されていくのか。という話です。

信頼がもたらすものと、信頼を生むこと

『信頼の返報性』という概念があるそうで、単に信頼したらチャンスが広がるというだけでなく、自分がかけた信頼分だけ、相手の行動を引き出すという効用もあるそうです。

信頼には、信頼することによって機会や関係を"広げる"機能だけではなく、さらに関係の中で相手から"信頼に値する行動を引き出す"という機能も存在する

ただし、何事でも信頼を示せば良いわけではなく、あくまで”あなただから”という文脈でないと、信頼は意味を成さないそう。

信頼を示す場合、”その相手だからこその信頼”を示すのでなければ、相手から信頼に値する行動は引き出せないという仮説を概ね支持するものである
自分だからこそ向けられる信頼という資本は、他のパートナー候補のなかから選ばれる重要なアドバンテージ

また、その信頼というものは、単に裏切らないから信頼できるというわけではなく、裏切ってもおかしくないような状況で裏切らないことが、信頼に繋がるということ。

走れメロスが良い例ですが、裏切ってもしょうがない。
そんな時に裏切らずに最後戻ってくる姿に興奮と強い信頼を覚える。

おそらく、誰もが友人との関係において、似たような経験があるのではないでしょうか。

信頼される側からいえば裏切らないという評判を得ていれば、社会的不確実状況の良いパートナーとして多くの人々から選ばれる可能性が高まり
裏切られなければ、より多大な利益を生むハイリスク・ハイリターンな企てのパートナーとして選ばれやすくなり
”裏切らない”という評判よりも、”裏切ってもバレない状況でも裏切らない”という評判に価値があることに注目してほしい

この論文を読んで思うのは、信頼されたいという前に、まず相手を信頼すること。そして、どんな状況であっても誠意を持って相手の期待に応えること。

生き方や人間性の話になってきますね。
だからこそ、余計難しいわけですが。

次回も、関係性にひもづく内容を説明してみたいと思います。

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