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【しぞ~か #15】 静岡の秘湯

最近は、実家に向かうことが多くなった。
それは、高齢の母から『ヘルプコール』があるからだ。

兄亡き後、大半は義姉が立ち回ってくれているのだが、壊れたテープレコーダーの様に、何度も同じ話を聞くのは、結婚以来、母と同居したことのない彼女にとっては、それは苦痛でしかない。

古今東西。
嫁と姑の問題は、永遠のテーマである。


さて。

実家に帰ったときの楽しみは、旧友と銭湯に行くことだ。
焼津という港町に銭湯があるのかと言うと、実はとても貴重な源泉が湧き出ているのだ。

それは、知る人ぞ知る『なかむら館』だ。

昭和の頃、ガス会社が天然ガスを採取する際に偶然掘り当てたものを温泉として利用できることに着目し、それを『完全源泉掛け流し』で開業したのが、黒潮温泉元湯『なかむら館』。その温質は、塩分が主成分のナトリウム・カルシウム―塩化物泉で、焼津ならではの海洋深層水が、体を芯から温めてくれる。


5年ほど前、温泉のパイプが破裂し温泉は供給停止した。その間、わざわざ熱海から温泉を陸送していたのだが、2年前に復旧工事が完了し、関連する全ての温泉が再開した。
それを機に、元祖なかむら館もリニューアルOPENし、とてもおしゃれな温泉施設へと生まれ変わった。

当時は、ただ温泉に入るだけというシンプルな佇まいだったが、今は焼津ならではの味覚を満喫する食堂も併設され、温泉や料理もリーズナブルな料金で、最高のひと時を過ごせる施設となった。

この『黒潮温泉』は近隣の施設にも配給され、宿泊を予定される方にも十分な『おもてなし』が可能。
予約が一杯なら『清水さんち』に、民泊も可能です。(╹◡╹)


帰りの車中、ふと富士を眺めると、傘を被っていた。

明日は、下り坂かな…

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