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生理、薄毛、ED…タブーをくつがえすクリエイティブ事例

以前、Femtech(Female Technology)についてnoteで熱い想いを書いたけど、 今回は今までタブーとして、デザインもおざなりになっていた分野の、画期的なクリエイティブの事例をいくつかあげてみる。

私はアートやデザインが大好きで、「クリエイティブ×テクノロジー」を標榜している会社に勤めている。

クリエイティブの力はブランディングやPRのコミュニケーションで重要なもの。

「クリエイティブ」は定義が広いので、ブランドの顔となる製品自体やサービスのサイトのデザインや、広告で使われるものを取り上げる。


日本と海外の温度差

ミレニアル世代(私も)やZ世代は特に視覚的なコミュニケーションで、「自分たちのブランドか」ということを判断しているのかもしれない。
ここ数年、今まで日影のものだった生理用品をはじめとするもののクリエイティブの刷新が目まぐるしい。

最初、ちょっと生理用品の話をすると、欧米のスタートアップはパワフルな女性像を掲げているので、日本女性に受けないかもしれない。
皆、たとえ考えがフェミニストでも、日本ではイメージが悪く、社会で損(仕事しにくい、モテない)をしたく無いので、フェミニストと名乗らない人が多いようだ。

女性誌をたまにチェックするけど、ジェンダーレスの傾向は高まっていても、当然、「可愛い・綺麗目・モテ」のコンテンツの重要度は高い。
日本でタブーに斬り込む製品やサービスを出す際、欧米のものは無駄にカッコ良過ぎたりパワフル過ぎるので、日本の女性の意識に合わせたローカライズが必要そう。

とはいえ、生理系に限らず今後の参考になりそうな攻めた事例をいくつかあげてみる。


生理用品CMで赤い血を使ったBodyform **#bloodnormal**

イギリスの生理用品メーカーBodyformでは、まるでフランク・オーシャンのPVのような映像で、生理の血を誤魔化すことなく出している。
この動画は、公開から1週間足らずで再生回数は140万回を超えたとのこと。

キャンペーンのウェブサイトによると、1万人以上の男女にアンケートをとった結果、74%が「リアルに表現された生理用品のCMにしてほしい」と回答したそうです。


韓国の生理用品 natracare

コミカルだけど、世間のステレオタイプな生理観に対して鋭く批判。可愛らしく、日本の女性にも共感しやすいトーンで、SNSでも話題に。


IoT月経カップ LOON CUP

月経カップにセンサーが内蔵されているIoTデバイス。
サイトも完全に生理用品ではなく、スマートヘルスケアといったデザインで、Apple WatchやFitbitを選ぶような気分でサイトを見てしまう。


精子バンクアプリ London Sperm Bank

オンラインでさまざまな境遇の人が精子バンクを使える、シンプルなUIのアプリ。利用者は、シングルの女性や同性同士のカップルなど。

London Sperm BankはUIはそれほどデザインはこだわってないものの、下記の記事では、直感的UIのマッチングアプリTinderのように、右スワイプでドナーを選べることが紹介されている。


排泄予知デバイスDFree

日本発の排泄の問題を解決すべく事業を開始したスタートアップ。

洗練されたプロダクト、アプリデザインで排泄に関わる課題を持ったさまざまな年代の人が使えるデバイス。

同社のデバイス DFree は、超音波を使って腸内の便の大きさを計測、人が便意を感じるようになる仙骨が刺激されるまでの時間を予測してくれるので、ユーザはあわててトイレを探す必要がなく、便失禁の心配から解放される。健常者はもとより、パーキンソン病患者、身体障害者や高齢者など容易にトイレにたどりつけない人々が、おむつの利用をする必要が無くなり、人間が自身の尊厳を取り戻すのを助ける。

排泄予知デバイス「DFree」のトリプル・ダブリュー・ジャパンが約5億円を調達——Foxconn(鴻海/富士康)らとも提携



生理用パンツ THINX

ミレニアル世代をターゲットとしたシンプルかつクールなクリエイティブの打ち出し方で有名になった生理用品D2Cサービス。

Periodという単語を広告に使って、ややショッキングなグラフィックをNYの地下鉄広告に出して物議を醸した。

さらにその後も、赤い血を使ったムービーや、トランスジェンダー男性モデルの起用や、プラスサイズモデルの起用など、時代要請に合わせた攻めたクリエイティブを出し続けている。


薄毛、ED、スキンケア hims

ミレニアル世代の男性の健康課題である、薄毛、ED、スキンケアのD2Cサービス。
以下の記事にある通り、クリエイティブはTHINXの後追いだが、男性のタブーを扱い、女性向けのサービスも開始して1億ドルの企業価値の得ることに。


THINX と hims

THINXの後発で出たhimsはクリエイティブを踏襲し、さらに、THINXが話題を巻き起こした地下鉄広告も似ていることが指摘されている。
THINXが地下鉄広告で生理を扱ったことで物議を醸したものの、クリエイティブも似たEDの広告はさほど批判されなかった。


クリエイティブの力でタブーを前向きに改善しようとする動きはとても素晴らしいことだと思うので、もっと増えてほしいところ!

Femtechや男性むけD2Cについても書いてるので、こっちも読んで!


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Jun Nakama

新規事業担当。テクノロジーに特化したクリエイティブ・スタジオに所属しています。 1-10inc. http://www.1-10.com /ディレクション協会PR / WITI Japanメンバー https://www.witi.com /

女性、社会、テクノロジー(Femtech)

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