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限度額適用認定証取得、不幸中の幸いか

 仕事が大変忙しく、あるイベントの追い込みの中、毎晩、22時とか、23時とかまで残って残業していました。

 そして、朝、8時前に出勤したら、「勤務間インターバルに違反」の警告の文字が、パソコン上に表示されました。
 ※勤務終了時刻から、次の朝の始業時間まで、一定の時間を空けるようにする労働基準法上の規則のことです。

 結局は、それも理由を申請して、とりあえず逃れました。(「そもそもダメじゃん!」)

 その前あたりで、私は、体調がおかしくなり、明らかなアレルギー症状で、医者に行きましたが、「アラカン(アラウンド・還暦、60歳近辺の年齢のこと)なんだから、働き過ぎに注意ですね。」と言われました。

 私は、気持ちは40歳代なんですが、「アラカン」と言われたのは初めてで、そういう年代なんだな、ものすごい無理は利かないんだなと思いました。

 そんな中、昼休みに入ったあたりで、非常に珍しいことに、子どもから携帯電話に着信がありました。

 何かないとかけてくる子どもじゃありません。何かあったんだなと電話に出ると…。

 「おふくろが、救急車で、緊急入院。○○病院に入院し、輸血を受けている。今までも症状としてあった○○から、出血した。」

 確かに、その朝、体調が悪そうでしたが、そうなるとは思ってもみませんでした。

 しかしながら、奥さんの緊急入院にもかかわらず、仕事の都合でどうしても帰れないのです(「何て非人道的な話でしょうか!」)。

 幸い、子どもは学生ですが、成人しており、また、その日は、たまたま家にいて、奥さんの面倒を見て、救急車を呼ぶことができました。

 もし、奥さん一人だったら、危なかったかもしれないと、かなりゾッとしました。

 確かに、災難なんですが、「僥倖ぎょうこう」とも言える「不幸中の幸い」があったと思えました。

 そして、その電話を聞きつけた上司が、業務の担当の変更を告げてくれました。

 大変ヤバい仕事の大変ヤバい担当を、急遽変更してくれるというのです。ここにも、一縷いちるの望みを見出しました。

 また、私も、保険業界に属する端くれですから、奥さんには、一定の医療保障は加入しています。

 ですので、金銭的には、それほど心配するものではありません。そこにも、一つの安心感を感じました。

 木・金と遅くまで働き、ようやく、土曜日、病院の医師に話が聞けて、奥さんは、10日~2週間ほど入院するということでした。

 通常は、輸血などの保存的療法になるということでしたし、今はコロナ後ということなのか、一週間に一回、10分間だけの面会が許されるということでしたので、家族であっても、静観しておくしかありません。

 入院時に子どもが取得してきた「入院のしおり」には、健康保険にかかる「限度額適用認定証」の取得の案内が書かれていました。

 これは、入院などの高額の医療費がかかる場合に、事前に提出することにより、健康保険の高額療養費の支給があったものとして、医療費の精算がされるシステムで、土曜日の午前中、窓口に行って取得し、入院誓約書と保証金5万円とともに、提出できました。

 以前は、限度額適用認定証の情報は、自ら取得しない教えてくれないという話でしたから、時代は進んだものです(私は、社会保険労務士ですから、知っていましたよ。)。

 ここにも、光りを見出しました。確かに、「不幸中の不幸」の状況ではないんだな、と。

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